ついに来たか…。
4代目にしてオリジナル
Mac…昔はMacintoshと呼称していたコンピュータは、いつしかMacと呼ばれるようになり、その中身もいろいろ変わってきていた。
1984年に登場した初代Macintoshから使われていたのは、モトローラ製MC68000系CPUだったが、1990年代にはIBMとモトローラが共同開発したPowerPCへと移行、そのままRISC型CPUで貫いていくのかと思ったら、2000年代にIntel系CPUへと鞍替えした。
DOS/V系PCは、一貫してIntel系CPUを使ってきた事を考えると、Macintoshは実に多彩な遍歴を持つコンピュータと言えるが、その間、AppleはPCと呼ばれるコンピュータ以外では独自に開発した半導体を投入するという事を行ってきた。
それはiPhoneに搭載されたAシリーズと呼ばれるARMベースCPUで、2017年発売のiPhone XではA11とシリーズ11代目が搭載されるに至っている。
しかも、このA11と組み合わされているGPUも、他メーカー製GPUというわけではなく、なんとApple自前のGPUを開発して搭載しているのだから、Appleは既にARMペースとは言え、CPUからGPU、そしてコプロセッサまでを自社開発するに至っている。
こうなると、Macに搭載するコアもそろそろ自前開発になるのではないか? という話が浮上しても不思議ではない。
Macはどこに向かうのか?
こうなると、今後のMacに搭載されるCPUはどのようなCPUになるのか? というのが気になるところである。
iPhoneやiPadとの親和性を考えるなら、ほぼ間違いなくARMベースのCPUになるだろうし、案外Aシリーズがそのまま搭載される可能性もある。
現在のAシリーズではマルチタスクを処理するのが僅かながら苦手な部分が見え隠れしているが、これを完全なマルチタスク型CPUにする事は、今のAppleにとってそんなに難しい話ではないように思う。
もし、搭載するOS次第でマルチタスク処理が簡単にできるようなら、アップルはその時点でMacにAシリーズを搭載してくるのではないかと思う。
ただ、今のままだとハイエンド用途にはまだ不向きという流れもあるため、Mac Proの立ち位置に持ってくる半導体が存在しない事になる。
これをAppleがどのように考えるか? で、今後の方針が決まるように思える。
インテルに対抗できるレベルの重処理が可能なハイエンドコアを開発するのか?
それともハイエンド用途だけは既存システムで据置にするのか?
多分そのどちらかだと思うが、AppleがIntel系CPUに見切りを付け始めたのは、おそらくIntel系CPUの脆弱性であるSpecterとMeltdownが発表になった事が一つのトリガーではないかと思う。
この問題を発端に自社開発に切り替える…という事をすんなり決められるというのもスゴイ事ではあるのだが、世界を牽引するメーカーとしてコアとなる部分の全てを自社開発に切り替える事をやってしまえる強さが、今のAppleにはあるという事である。
果たして、本当にコア部分をすべて自前にするのか?
今はまだ噂のレベルだが、GPUの時にも自社開発品にすんなり切り替えてきたので、案外本気で考えているのかも知れない。