…どこまでも orz
時期的と言えばそれまでだが
ここ最近、残業が続いている。
残業といっても普通の残業ではない。私の業務でいえば、通常は一日あたり2時間も残業すれば良い方で、真っ当に効率良く働けば残業は1時間程度で終わる。
だが、ここ最近は一日4時間近くの残業となってしまっている。
ま、所謂ブラック企業と呼ばれているところから比べれば普通の残業時間なのかもしれないが、いつもより多い時間の残業になってしまっている事が続いている。
何故一日あたり4時間近い残業になっているかというと、それはISO 13485の第三者認証機関による審査が近いから。
本来、真っ当にISOに沿って仕事をしていれば、こんな追い込みみたいな事をする必要は無いのだが、今一つ社内に浸透仕切れていないところがあったり、或いは人的パフォーマンス不足で、本来整っていなければならない文書が整っていない事で、このような追い込み作業が発生してしまっている。
ま、ぶっちゃけた話、ISO 13485のQMS(Quality Management System)がちゃんと機能していないという事でもあるのだが、ある程度は仕方ないとしても、この状況はあまりにも酷すぎるというものである。
スキルと人的リソース
ISO 13485とは、医療機器に係る品質マネジメントシステムの事だが、これを認証取得する事で医療機器にまつわる業務が可能になると言える。
つまり、医療機器の仕事をする為には、ISO 13485の要求事項を満たす業務を行わなければならないのだが、医療機器はこのISO 13485の要求事項だけでは成立しない。
2016年に新たに改訂となったISO 13485では、このISO規格以外から要求される事項についても準拠しなければならない事が明文化されている。
具体的に言えば、日本国内であれば薬機法、薬機法施行規則、QMS省令、QMS省令施行規則、GVP省令など、守らねばならない法律があるのだが、これらにも準拠せよとISO 13485の2016年版では謳っているのである。
しかも、これら法律だけではなく、実際には技術的な規格に関しても準拠しなければならない。例えば電気安全性の規格であるなら、EMC規格に準拠しなければならないし、機器が無線を利用するなら電波法も準拠する必要がある。
こうして、医療機器は薬事にかかる法律とQMSにかかる要求事項、そして技術規格に適合していなければならないわけで、これらは一定の期間で新しい内容へと改訂されていく。
だから、一度準拠したからといってそれをそのまま放置する事はできず、常に最新版を追いかけ、対応していく必要があるのである。
そしてそれらを第三者認証機関が確認し、問題がない事を確認されると、そこで適合しているという事を証明する意味で認証されるというわけである。
で、問題はこれら規制要求事項と規格要求事項などを監視し、改訂していく作業というのが、私の業務でもあるのだが、残念な事に私は技術的な規格への準拠に関しては全く理解が及ばず、そこは別の人にお願いする必要があったりする。
単に知識だけ知っていてもダメだし、また技術だけ分かっていてもダメな業務というのが、私の通常行っている業務であり、この要件に適合している状態を維持すると同時に、全体の通常業務が確実に行われているかを確認するのが私の業務である。
だが…前述したとおり、スキルだけでも、また技術だけでもダメなのである。
スキルがある事は当然必須で、その他に人的リソースが必要になる。
物量がとんでもなく多いのである。
だが…残念な事に、私の職場ではこの人的リソースが限定的すぎて、通常私一人なのである。
毎回ドン詰まる
こんな状況なので、審査や監査となると毎回その前は修羅場になる。
人手が足りていないので、結果追い込まざるを得ないのである。
よく聞く話だが、薬事とQMSはそれぞれ専任がいないとダメだと言われている。
まして、そこに技術規格が入ってくるとなると、さらにもう一人いてもいいかもしれない。もしちゃんと機能する技術部門があるのなら、薬事とQMSでそれぞれ一人ずつでもよいだろうが、そうした技術部門が存在しないのであれば、薬事担当以外にQMSと技術規格担当がいないとダメだろうと思う。
一般的にそう言われている状況下でありながら、私の所は私一人が担当だったりする。
しかもよく分かっていないスキル不足の人材である。
これで毎回ドン詰まらないワケがなく、そして最初に言ったように残業が嵩んでいくのである。
人的リソースが圧倒的に足りないという事は何度も上申しているが、結果、売上を直接たたき出せる部門ではないので、増員はいつも見送られてしまっている。
この状況、いつまで続くのだろうか?
IT系の面倒もみる
私はこの業務の他にIT系の面倒も見ている。
誰か一人のトラブルが発生すれば、私が対応しなければその業務が止まってしまうため、毎回その対応が最優先になってしまう。
だが、それでは私の業務は誰が面倒みてくれるのだ?
結果、私だけが常に背負い込む事になっていく。これを私はもう何年も続けている。
そしてこういうドン詰まっている時ですら、この対応をしていかねばならない。
この理不尽さ、普段は耐えられても、自分がドン詰まっている時は流石に堪える。
果たして私は適正な状態で仕事ができているのだろうか? と考えても答えの出ない疑問を考えてしまうわけである。
ま、こういう状況に陥っているのは、多分私だけでなく、数多くの人がそうなのだろうが、たとえそうだとしても、逆の人もいるわけで、自身の評価の適正さを疑ってしまう。
いつもと違った話になったが、最近更新が妙な形になっているのは、こうした事情からである。
ネタとしては常に書きためていて、完成させられない事で遅れているワケである。
それでも“毎日分”という縛りだけはまだ続けられているので、まだしばらくはこの状態になる事を書いておく。