そろそろ次世代のビデオカードが登場する?
GeForce GTX 1180
NVIDIAの現行ビデオカードは、GeForce GTX 1080系を頂点としたシリーズ構成を執っているが、次の新製品ではこれがGeForce GTX 1180系になると言われている。
最近出てきた噂では、この1180が8月末にローンチされ、続いて1170が9月末、1160が10月末に投入されるという。
但し、これらの投入予定時期は、現行ビデオカードの市場在庫状況で調整されるという。
今までも、NVIDIAだけでなく、いろんな半導体メーカーも市場在庫の状況を見ながら新製品を投入してきているだろうが、今回はこの市場在庫の状況という部分が非常に大きいと言われている。
理由は、昨今のマイニング需要でビデオカードの市場在庫の変動が著しいためである。
昨年はマイニング需要でビデオカードがとにかく品薄で、メーカーは次々と生産をするしかない状況だった。
しかし、ここにきてマイニング需要が下落、ビデオカードの市場在庫が余り気味になってきた。
これはNVIDIAだけでなく、むしろAMDの方が市場在庫が多いのではないかと思われるが、とにかく昨年のような需要が得られない状況から、今はビデオカードそのものの価格下落が著しい状況にある。
これらの在庫が捌けないと、小売店としても新製品をバンバン仕入れる訳にはいかないため、メーカーとしてはとにかく今の市場在庫を捌かない事には、すんなり次へと進む事は難しいと言える。
製造プロセスは12nm
この次に控えている1180の製造プロセスはTSMCの12nmと言われている。そしてこの12nmプロセスでの製造が一段落した後、同じくTSMCの7nmプロセスを用いたGPUをリリースする予定だという。
AMDは既にTSMCの7nmでVega20系のRadeonを予定しているという話は前々から出ているが、NVIDIAがAMDと同じ7nmプロセス前に12nmプロセスで新製品を投入しようとしている理由は、1080系の製品登場から結構な期間が空いてしまっているからと考えられる。
今までも1180の噂が出てはいたものの、それらの噂は製造プロセスが何になるかなどの情報はなかった。今回の情報では、製造プロセスが明確に12nmと述べられており、噂されている発売発表時期等を考えると、確かに12nmプロセスというのは妥当と考えられる。NVIDIAがこの12nmの次に向かうのは、もちろんAMDと同じ7nmだが、これが何のGPUになるかまではまだ分からない。
AMDはVega20で一気に7nmにジャンプする予定だが、もちろんこれはHPC向けのGPUとなる。民生に使われるGPUは、おそらくこのHPC向け製品が市場に出た後に展開される予定なので、NVIDIAも当初7nmで製造する製品はHPC向けを想定している可能性は高いのではないかと思われる。
どちらにしても、今年末から来年にかけて今まで動きのなかった業界に一定の流れが戻ってくると思われる。
ま、民生に新時代のGPU技術が下りてくるのは、まだ先に話になりそうである。