驚異的な勢力を持つ24号。
縦断する被害台風
2018年は自然災害が非常に多いように思える年でもあるが、台風に限って言えば実は例年と変わらないという話もある。
発生する台風の数や威力、これらは、例年と変わらないというのである。
しかし、実際に起きる災害は昨年よりはずっと大きな爪痕を残しているように思えるし、事実、近隣でも床下浸水したとかいう話は、昨年はなかったにも拘わらず今年は聞くようになったりしているので、これで例年と変わらないと言われても、はて、本当にそうなのか? と疑問を呈してしまう。
私の住んでいる近隣でも、今日は避難所が開放されたりといろいろと話題が多い状況となった。強風域の広さと暴風域の強さ、そして何より日本を確実に縦断していくというルートを持つ24号は、間違いなく日本という地に被害をばらまいていく。
私の住環境では非常にこのあたりが不安要素となる状況ではあるが、唯一の救いといえば、冠水する事はまずあり得ないという事である。ま、そのかわり風の影響は心配しなければならないワケだが、今回の台風は風、雨ともに強く、正直不安を感じる要素満載だったワケだが、とりあえずどうすることもできないので、台風が過ぎ去るのをひたすら耐え忍ぶしかない。
と言うわけで、今まさにその風が通過している真っ最中である。
水温が高い
では今年の台風は何故被害が大きいと言えるのかというと、どうも日本近海の水温が例年より高いかららしい。
通常、南の海で発生した台風はそのまま環太平洋の島々の流れに乗って北上し、その北上する中で水温が冷たくなる事で得られる水蒸気量が減り、結果として威力が弱まるそうなのだが、今年は日本近海の水温が高い事が影響し、日本に近づいてきても台風の威力そのものが弱まらず、そのままの強さで日本をかすめて通っていくという現象が起きているらしい。
確かに水温が高いと、上昇する水蒸気量は増えるので台風としてはエネルギーの元を常に供給できるのだから、弱まる事はない。
今年はそんな台風ばかりだから、強さそのものは例年通りでも弱まるところで弱まらないという台風で被害が出ているケースが多いようだ。
この水温が高い、という現象も「地球温暖化」の影響と言えるのだが、ここ100年で上昇した気温はというと、平均して1度だという。
1度でこんな影響が出るの? と思うかも知れないが、これけはあくまでも平均だからであり、部分的にはもっと上昇幅が広いが故に、影響が出ていると言える。
たかが1度、されど1度。
気温上昇はあらゆる所に影響の影を落としている。
温暖化と寒冷化
近年、日本ではゲリラ豪雨という言葉が頻繁に聞かれるようになったが、このゲリラ豪雨が訪れるようになった原因は、日本が徐々に亜熱帯気候に近づいているという人もいるが、正確なところはわからない。
もし本当に亜熱帯気候に近づいているなら、ゲリラ豪雨が訪れると同時に雨期と乾期への転換の予兆が現れても良いハズだが、そうした動きは見られない。
これは私の思うところだが、今の気候は少なくとも「地球温暖化」による影響と「地球寒冷化」による影響がその時々によって地域的に発生しているからではないかと思っている。
「旧温暖化」は比較的話題になりやすいが、実は太陽活動の影響で今地球は「寒冷化」の兆しが見えている。太陽活動を初めとして「寒冷化」に影響を与える要素は、人間のコントロール下にあるものではないと言われているので、温暖化に比べて話題になりにくいのだが、この温暖化と寒冷化が統計で語られると「平均」というたったそれだけの数値でしか表現されず、平準化された結果のみが一人歩きするようになる。
実際には、それらは決して平均して語られてはならないものであり、地域的にこのあたりは温暖化の影響、このあたりは寒冷化の影響、と言う風に両極端な結果から気候変動しているのが今の気候ではないかと私は思っている。
まぁ、私のような偏った、しかも稚拙な知識しか持ち合わせていない輩が思うような事なので、専門家はもっと詳しいレベルでいろいろ研究しているのだろうが、今の地球規模の異常気象は、そうした1つの結果から出た影響ではないもので、起きていると考える。
こんな異常な世の中において、果たして我々はどのような対策を取っていけばよいのだろうか?
現時点でその答えを知る者はいないだろうし、それが分かるぐらい、気象学が発達してくれる事を今は祈りたい。
いや、その前に今はこの台風が何事もなく過ぎ去ってくれる事を祈るのが先か…。