私だけの問題なら良いのだが。
ラインナップが増えるNVIDIA
NVIDIAがTuring世代のGPUを発売してしばらく経つが、以前ハイエンドを中心とした製品構成である事は間違いない。
ようやくRTX2060の話が浮上してきたところで、今度はTuring世代の50モデルの話が出てきた。
まだ具体的な話ではないが、Turing世代の50モデルはCompute Unitが14基で、このCompute Unit 1基あたりのCUDA Coreは64基となる事から、CUDA Coreの総数は896基と想定できるスペックのようである。
RTX2070のCUDA Coreは2304基、そろそろ登場と言われているRTX2060は1920基となると、50系は少なくとも2070や2060で使われるTU106コアよりさらに小さいダイサイズの新コアという事になりそうである。
それに加え、リークされてきた情報によると50モデルで搭載されるVRAMが4GBとなっている事から、メモリインターフェースも128bitになる可能性もある。
またこれも予想でしかないが、この50モデルは歩留りから小さなダイサイズとなった新コアのユニットのいくつかはDisableになっていると思われる。
そうなると50モデルの最上位、つまり50tiで1,000を超えるCUDA Coreを搭載してくる可能性がある。もっとも、前述の896基が50tiのCUDA Core数である可能性もあるにはあるが。
下位モデルは確実に進化
Turing世代のGeForceの話が出た時は、レイトレーシング性能や深層学習の性能ばかりで従来の性能部分はメモリがGDDR6になった事での恩恵分の性能アップに留まっていた、という感じにしか受取られていない。
それを裏付けるように、RTX2080系が発表された後に従来機種のGTX1080Tiが値上がりしたという話もあったし、実際ベンチマークを採ってみるとホントにメモリ性能分の向上しか見られないケースも多々あった。
しかし、そうしたハイエンドではないミドルレンジ以下のTuring世代、つまり今後発売されるであろう製品のリーク話を見ていると、以前のモデルよりは性能は確実に向上しているような感じを受ける。
つまり、ハイエンドでは確実な地位を確立したNVIDIAは、今世代で今度はミドルレンジからその下のレンジでの地位を確実なものにしようとしているように見える。
対抗するAMDは、ミドルレンジのRadeon RX400および500世代で、マイニング需要で絶対的なシェアを獲得するに至ったが、マイニング需要が下火となった今ではAMDのビデオカードを使っている事そのものがレアケースのようにすら見える。今のままでは、今後はもっとそれが加速するような気がしてならない。
話が出てこないAMD
NVIDIAはこうしていろんな話がリークされてくる。実際に発売された製品があるので、その同世代のラインナップの話であるから、リークされやすいのかもしれないが、たとえそうであってもライバルとなるAMDのGPUの話はそれに比較して全くといっていいほど出てこない。
一応、Navi世代が今のVegaをミドルレンジ以下に持ってくるアーキテクチャと言われている話ば出ているが、肝心のハイエンドなどに関する情報はほぼ見当たらない。
情報秘匿しているのか、それともNVIDIAの動向によって今後の方針が大きく転換したのか、事情すら見えてこないワケで、今後の新製品の話がほぼ見えない。
私はRadeon RX Vega64を使用しているが、今だに私が使用している製品がハイエンドな状況にあるわけで、既に製品が発売されて1年半が経過している事を考えれば、新製品情報が出てきていてもおかしくない時期なだけに、後継機が見えてこないのはやはり心配である。
個人的には、現在のNVIDIAにほぼ唯一対抗できるのがAMDであるが故に、AMDの最高性能GPUは常々更新してもらいたいと思っている。
今回、まだAMDがGPUのハイエンド製品を発表していない理由が、NVIDIAのTuringのような従来との方向性の違いからきているのだとすれば、今後の方針そのものがAMDの中で固まっていないという可能性もある。AMDとしては、純粋なGPU能力の向上をまだまだ目指さなければならないと考えているのかも知れないが、そこであまりにも長いインターバルを置くことは、かえって業界をNVIDIA側の考えている軌道に乗せてしまうだけの話になってしまう。
NVIDIAが時代の流れとして間違いのない舵取りをしているのなら、それはそれでAMDとしても急いで追従しなければならないだろうから、現時点での方向性をどこかで示してもらいたいものである。
近々何かの発表でもするのかなぁ…。
Vega使いとしては気になって仕方が無い(-_-;)
よく拝見させていただいています。これからも応援してます!
さて本題ですが、微細化が停滞しているなかNVIDIAは無理にアプローチを図ろうとして生み出されたのがRTXだと個人的な印象を抱いています。
対するAMDは、GPU単体でレイトレはしないと以前から方向性を示していて、CPUとGPUの両部門を兼ね備えたAMDにしか成し得ない事だと楽観的に捉えています(Intelの引き抜きや経営陣の退職は気になりますが…
何にせよRyzenと違って冷え切ってるRadeonには頑張って頂きたいですね!
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イット様
このような駄文ばかりのBlogをいつも観て戴いているようで…とても恐縮しております。
AMDの方針としてGPU単体ではレイトレーシングの方向に向かわないという思想そのものは良いのですが、Windows…というよりはDirect Xの方向性としてはレイトレーシング等を取り込んでいく方向には進んでいる事実があるので、何かしらの形で無視はできないと思うんですよね。
昔、フラクタルエンジンが旬になった時、今後テクスチャーはデータを読み込むより自動生成する方が速度的に速くなる…なんて言われた時期があります。それと同じように今後のCGはサンプルデータを読み込んで利用する方向から、計算で生み出していく時代に向かっていくのではないかと思います。
レイトレーシングの光源計算はまさしくその方向の一つの道ではないかと…。
そうなると、AMDと言えども全く違うアプローチは執りづらいのではないかな、と個人的には思っています。
まぁ、AMDとしてはそれをCPUとGPUの複合コアで解決していくアプローチを目指しているのかもしれませんが、それ以前の問題としてNVIDIAのPascalコアにまだまだ追いついていない今の段階で、NVIDIAは力業であってもTuringで次へのアプローチを見せてきたワケで、今のままだと業界としてはNVIDIAの流れに押されていく可能性を考えなくてはなりません。AMDとしては今はものすごく重要な時期ではないかな、と私的には思っています。
ま、それだけにAMDにはもっとがんばってもらいたいなと。
Radeonの思想は個人的にはものすごく共感出来る部分があるので、このまま押され続ける状況を何とかして欲しいなと思っています。
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僕は今、GTX 750 Ti(2015年9月購入)を使っていますが、そろそろ買い換えようと思っています。ただし、次はGeForceではなくRadeonです。
GeForce RTXシリーズは高価なのと、レイトレーシングに興味がないので、買う気が起きません。レイトレーシングのコアのせいで高価になっていると思うと、つくづく残念に思います。
ミドルレンジになるはずのRTX 2060ですら、350ドル(日本に来たら5~6万円?)になるとリークされたので、これが本当なら失望です。
僕はVegaよりもNaviに興味があり、Naviを心の底から待っています。(7nm版Vegaはゲーマー向けに出ないといわれているので)
Naviには、主に省電力化に期待しています。Vegaは論外、PolarisもRX 500シリーズで無理にクロックを上げたせいで、電力を無駄に増やしてしまいました。(RX 400シリーズでは、電力はまともだったのに…)
Naviは7nmプロセスなので、省電力化に期待しています。無駄な高クロック化が無ければいいのですが…
僕としては、RX 670か660を狙っています。
ただ、Naviについての情報が全然出ませんね…。不安です。2020年まで買えないのは嫌です。
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あれ?
たしかNaviって中身は省電力版Vegaでそのパフォーマンスをローエンドに下ろすコードネームに変わったんじゃなかったっけ?
勘違いだったかな?
省電力版Vegaはプロセスの微細化によってVegaの電力効率を向上させたものになると言われているので、現状のVegaとは全く異なるワットパフォーマンスになると言っていたように思います。
どっちにしても、今のVegaはNVIDIAを知っている人からすると真っ当な消費電力ではないので、今のパフォーマンスで問題がないという人であれば、Naviは期待出来るものになると思っています。
それと、思ったよりTSMCの7nmプロセスは良好な結果が得られているという話があるので、AMDがコケなければ2019年に間に合うのではないかと思います。
ま、情報があまりないところの話なのでアテにはなりませんが。
どっちにしても、NVIDIAの方向性に納得している人は現時点では少ないと思います。ほとんどの人がGDDR6メモリを搭載したPascalコアとしてしか使えていませんのでw
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