Proに変わって何が変わる?
スーパーサンプリングモード
今までPS4を使っていたところに、今回急にPS4 Proに切り替わった事で何が変わったかというと、単純にPS4 Proの方が処理に余裕ができる、という事しか実は変化点がない。
言葉にすると、何とも小さな変化でしかない話になるが、実際はPS4 Proになる事で、相当なグラフィックスへの変化が期待できるはずである。
具体的には、搭載するGPU能力が1.84TFLOPSから4.20TFLOPSへ拡張された事が大きい。CUが18基だったものが36基と大幅に増え、メインメモリの周波数帯域が176GB/secから218GB/secへと拡張された事で、グラフィックス性能に関しては間違いなくハードウェアレベルで強化されているワケで、その結果が本来ならソフトウェアの再生時には効果として画面を通して実感されなければならない。
が、実際には思った程の変化点を感じる事が少ないのが現状なのだが、その理由はPS4 Proがあくまでもコンシューマ機だという所にあり、互換性を重視したが故に、高性能化を示す為のスーパーサンプリングモードが有効になるための条件が、ソフト側に依存している事に起因する。
簡単に説明すると、ソフト側がPS4 Proの機能を積極的に使うよう設計していないかぎり、PS4 Proが持つスーパーサンプリング機能を有効にできないという事である。
なので、スーパーサンプリング機能を使ってPS4よりも高度な処理をPS4 Proで実現するには、ソフト側でPS4 Pro対応を謳わないと実現しない。
ソフト側でなく、ハード側でソフトを強制的に強化する機能は、ブーストモードと呼ばれ、単純にフレームレートの向上などを実現する機能となっている。
何とも分かりづらい機能向上である。
体感できる違い
では、そうしたスーパーサンプリングモードなどではない部分で向上した機能を実感できないかというと、それもそうではない。
当たり前の事だが、PS4でもたついていた処理はなくなり、スッキリ動く事は体感できた。
特に時々発生していた「みんGOL」のローディング中のスイングテスト機能や、プレイ中のスイングバーのカクつきは、一切発生しなくなった。これはCPUやGPUの処理能力が安定したからに他ならない。
データのローディングや通信によるデータのもたつき、つまりメモリ速度に依存する処理落ちは、PS4では結構いろんなところで見られる現象で、これが全くなくなったのは大きな変化だと思っている。
おそらく、この画面のカクつきは、前述したブーストモードのフレームレート向上による恩恵も絡んでいるのだと思うが、このブーストモードを可能にしているのは、紛れもなくCPUやGPUの能力向上による恩恵なので、従来機種のPS4からPS4 Proへ乗り換えただけで、体感できる違いを感じる事はできる。
同じPS4というプラットフォームではあるが、そこに違いはあるのである。
FF14でのPS4 Pro
ここで、ピンポイントで確認した事を一つ書いておく。
FF14もPS4 Proで性能向上ができるコンフィグレーションがあるのだが、この時、接続しているモニターが2K(フルHD)以上だった場合、その解像度に合せてスケーリングが変わる事を確認した。
私は2,560×1,440ドットのモニターをPS4 Proに接続して使用しているが、通常ではこのモニタでもフルHDにダウンスケールされて表示される。つまり、画面全体が本来のドット数ではなく1,920×1,080ドットで表示されるのだが、このFF14のコンフィグレーションでPS4 Proの4K品質を選択すると、画面が2,560×1,440ドットの表示に瞬時に切り替わるのである。
当然、表示される情報量は増え、見た目には文字が小さくなり、いわゆる高解像度での表示に切り替わるわけだが、驚いたのは4Kでなくてもスケーリングするという事である。
もともと、PS4 Proはフルスペックで4K解像度のレンダリングをせずに、それよりも小さい解像度でレンダリングし、4Kにスケールアップを行う事で4K対応すると言われていた。
なので実スケールとして2,560×1,440ドットでレンダリングしている可能性もあるので、そうしたスケーリングの自由が今回のFF14などでは反映したのかもしれない。
実際、情報量が増えたFF14はフルHDでプレイするFF14よりプレイはしやすいのだが、PS4でのみFF14をプレイしてきた人の中には違和感を感じる人もいるかも知れない。
SSDに換装したPS4 Pro
さて、私の今回のPS4 Pro入れ替えは、ストレージをSSD化した事の違いも旧来からの大きな違いとなっている。
まず最初に言えることは、間違いなく速いという事。
圧倒的なまでに読み込みが速く、ストレスがないという事を実感する。
また、インターフェースがSATA2からSATA3に変わった事もそれに寄与している可能性もある。全ての面で遅くなる要素がないので、速く感じて当たり前なのだが、とにかくHDDとは明らかに異なる次元の速さである。
今回、私は1TBのSSDを搭載したが、それでも全体の半分までまだ余裕のある容量しか使っていない。今のままだと一杯まで使い切る事はないかもしれない。
予備として取り外した2TBのHDDを外部ストレージとして使用する事を想定さえしておけば、当面は困らないだろうと思う。
これで2タイトル分の無料クーポンがついて来たのだから、今回の買い物は自分としてはお得なものであったと感じている。
実際はもっと安く手に入れた人もいたかもしれないが、地方在住での取り回しで今回の金額なら及第点だろう。
初代PS4持ちの人でPS4 Proの導入を悩んでいる人は、SSDと共に導入できるのなら「買い」だと思う。
最終的にはPS5(仮)の動向しだいのところもあるが、個人的には「買い」だと思う。