何となく今一つな感じが…。
34WK95C-W
LGエレクトロニクス・ジャパンから、34型ウルトラワイド液晶ディスプレイ「34WK95C-W」が発表され、3月15日から発売される。
価格はオープンプライスではあるが、店頭予想価格は133,000円(税別)になる見込みである。ウルトラワイド液晶という事で、アスペクト比21:9という横長のディスプレイになり、表示解像度は3,440×1,440ドットになる。
DCI-P3は98%、sRGB135 %をカバーするというNano IPS技術を採用したパネルを使用し、DisplayPort 400規格に準拠、ピーク輝度400cd/平方m、10bitColor、コントラスト比1,000:1、中間応答速度5ms、視野角上下左右178度に対応する。
他にもFreeSyncや表示遅延を低減するDASモード、暗部の視認性を高めるブラックスタビライザー機能を搭載する。
インターフェースとしては、HDMI×2、DisplayPort、USB Type-Cを持ち、USB Type-Cポートは60WまでのUSB PD給電に対応する。
製品としては、現代の要求を満たしているし、高機能ディスプレイではあるのだが、個人的には解像度に今一つ感がどうしてもある。
4Kを視野に入れると
34WK95C-Wは、3,440×1440ドットという、普段からフルHDのモニタを使っている人からすると広いデスクトップを可能とする良いモニタではあるのだが、現在4Kモニタも随分安く購入できる環境にあり、そうした4K解像度を視野に入れた時に、どうしても今一つ感が拭えなくなる。
もちろん、安く出回っている4Kモニタは、32インチ以下のものがほとんどなので、Windowsを100%表示にすると文字などが小さくなりすぎて見えないという問題もあるし、それからすれば34WK95C-Wは100%表示できる分、広いデスクトップをより実感できるワケだが、それでも横幅は3,440ドット止まりなのでフルHD2画面を横並びにする事ができない。
縦解像度の1,440ドットというのは、WQHDサイズと同等という事で許容できるものの、今一つ感がなくなるわけではない。
そう考えると、同じLG製品の「38WK95C-W」をLGはアップデートすべきだと思う。というか38WK95C-WにNano IPS技術を採用したモデルを作った方が売れ筋になるように思えてならない。
機能アップ版を
前述した通り、私からすると38WK95C-Wの後継機を出す方がコノ手のディスプレイを欲する人たちを訴求できると思うのだが、その根拠が2018年5月に掲載されたこの記事にある。
西川善司の大画面マニア
https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/1122746.html
38WK95C-Wを実際に使ってみたレビューなのだが、コレによると38WK95C-Wの今一つな部分などがよく分かる。
実際には良く出来たモニタだとは思うのだが、機能的に足りていない部分などもあり、もっとユーザーニーズに振った機能になれば、この38WK95C-Wはもっと良い製品になると言える。
折角良いパネルを作っても、結局使う段階でイマイチな機能しか持っていなければ、それは即ち使い勝手に直結して良いモニタとは言えなくなってしまう。
このあたりのユーザーニーズをどれだけ拾えるかが、ニッチな製品をより売れるようにするコツだと私は思う。
普通に考えれば、ウルトラワイド液晶はコスト的には受け入れられにくい製品であるため、ユーザーニーズを拾っていくしかないハズなのだが…ここらへん、考えて貰えないだろうか?
と言うわけで、34WK95C-Wは今までフルHDしか使っておらず、今後もっと広いデスクトップを求めていきたい人に向けた製品であり、その分には申し分ない製品である。
が、今までウルトラワイド液晶を使ってきた人からするともう一声欲しい製品でもある。
ちょっぴり残念な部分があるものの、ニッチな製品を作っているという面は評価できるものだと思う。
LGエレクトロニクス 製品情報
https://www.lg.com/jp/monitor/lg-34WK95C-W