中国人の考える事は極端だと思う。
14,000rpmのファン
中国Nubiaが業界初となる最大回転数14,000rpmの冷却ファンを内蔵したゲーミングスマートフォン「紅魔3(Red Magic 3」を発表した。メモリ6GB+ストレージ64GBモデルが日本円で約48,000円、6GB+128GBモデルが日本円で約54,000円、8GB+128GBモデルが日本円で約59,000円、12GB+256GBモデルが日本円で約73,000円と、iPhoneと比較しても決して高すぎない設定のようである。
内蔵している空冷ファンは、中国計量科学研究院のテスト試験をクリアしたという14,000rpmの流体軸受アクティブクーリングファンで、IP55に準拠した防塵防水仕様、3万時間以上の寿命を持ち、超低電力駆動で連続1時間の使用でもバッテリ消費を1%未満に抑えられているという。
だが、考えて見れば当たり前の事だが、そもそも空冷ファンを内蔵したスマホというものが存在する事の異常性を問わねばなるまい。
空冷ファンが搭載されているという事は、オーバーヒートするぐらいの部品が内蔵されるから空冷ファンを搭載するのであって、その排気部分は相当に加熱するハズである。
スマホにそもそもそれぐらいの加熱する排気口を持たせる事そのものが異常なのであり、やっぱり中国人の考える事ってのは極端だなぁ、と思ってしまう。
最大クロック動作
今回の「紅魔3(Red Magic 3」が搭載するCPUは、QualcommのSnapdragon 855になるが、このコアはパフォーマンス用コアが4つ、省電力用コアが4つのbig.LITTLEで構成されている。このウチ、big4コアの中で1コアがプライムコアとして設定されており、その最大動作クロックは2.84GHzに設定されている。単独動作するコアが2.84GHzという事になるが、もともと並列動作よりも単体プログラムを動作させる場合はシングルコアの性能がモノを言うので、「紅魔3(Red Magic 3」はこのプライムコアを最大クロック周波数で動作させる事を狙っていると考えられる。
実際、Antutu Benchmarkのスコアは437,524に達したというから、その性能の高さは証明されていると言っていい。
この本体性能に、2,340×1,080ドット表示/HDR/DC調光に対応した6.65型のAMOLEDディスプレイを組み合わせているようで、そのリフレッシュレートは90Hzに達するという。また、タッチパネルのタッチ遅延も25msとしているため、機敏な反応にも対応するようで、ゲーミングスマホという立ち位置を確実なものにしていると言える。
スピーカーはデュアルで内蔵し、バーチャル3Dサラウンドを実現可能とし、3基のマイクを備えている為、ボイスアシスタント利用時のノイズキャンセルにも対応するという。
スペックだけを見ていれば、もうスマートフォンの領域ではない感じすら受ける。
スマホゲームにここまで必要か?
その他のスペックは、特別なものという感じはあまりしない。
もちろん、ハイエンド仕様なのでスマホの中でもかなりハイスペックである事は間違いないし、かなりコストパフォーマンスに優れたものとも思う。
ただ、私からするとそもそもスマホゲームでここまでのハイスペックな性能が必要なのか? というところに疑問を感じる。
イマドキのスマホゲームは、コンシューマ機と同等以上だという人もいるが、基本表現力を突き詰めた結果としてのアウトプットを最大限に再現する為にハイスペックが必要なだけで、最終的な性能はどんなにがんばっても据置機やPCには叶わない。
これは大きさの制約によって定められたものなので、いくら空冷ファンを搭載したからといっても覆されるものではない。
であるなら、あえてスマホでここまで攻めなくてもいいのに、と私は思うのだが…。
中国人はホントに極端だな、と思う。