期待してるけど…劇的変化ではないのかも。
7nmのGPUなのだから
AMDの次期GPUアーキテクチャである“Navi”だが、まずメインストリーム製品から発売されるだろうという話は随分と前から言われていたことである。
そしてその時期に関しても、2019年後半になるだろうという予測が立っていることから、その製造プロセスは7nmになる事も予想されている。
そして恐らく、このNaviというアーキテクチャは、次期PlayStationにも搭載されるであろう事も予想されているので、Naviは劇的にワットパフォーマンスが改善しているかもしれないという予想もされていた。
だが、ここに来てNaviのワットパフォーマンスはそこまでのものではなく、基本のアーキテクチャそのものは、Vegaと同じく「Graphics Core Next」を基本としている事から、期待されていた程の電力効率にはなっていないと推測されるようになった。
もちろん、Vegaよりも周波数やIPCの向上はあるだろうから、性能全体の底上げはあるだろうが、当初から噂されていたような、夢のようなパフォーマンスではないという話になりそうである。
ただ、問題はそのワットパフォーマンス性能を実現している最大の特性が“7nm”プロセスという製造プロセスに起因するものであるのなら、ライバルのNVIDIAとの差は実はほとんどないと言えるかも知れない。
何故なら、NVIDIAのTuringアーキテクチャは、現在12nmプロセスによる製造で今のワットパフォーマンスを実現しているわけで、これがもし7nmプロセスに置き換わった時、さらにワットパフォーマンスが向上する事になるからである。
結局Naviアーキテクチャは、全くの同等プロセスでの戦いではTuringアーキテクチャを上回る事は不可能と考えられる。
ま、そう簡単に劇的進化はない、という事なのだろう。
見えてきたラインナップ
そんなNaviだが、高性能モデルふくめてそのラインナップが見えてきたという情報が海外サイトに掲載された。
WCCF Tech
http://j.mp/2VNixV5
これによると、NaviアーキテクチャのGPUは「Radeon RX 3000シリーズ」と呼ばれており、Navi20がハイエンド、Navi10がミドルハイ、Navi12がミドルレンジと呼ばれる性能レンジになると予想されている。
気になるのは、多数の製品ラインナップがあり、それらはCompute Unitが4つずつ減じられたものであるという事。
こんなに細かく区切る必要があるのかというぐらい、細かく細分化されている。
確かに性能に差が出るとは思うが、こんなに沢山の製品群を本当に発売するのだろうか?
正直、ラインナップが多すぎるように思えるのだが…。
また、ラインナップと共にそれらの性能向上幅の目安が書かれている。
やはり性能向上幅は、前述したような感じになるらしい…。
というわけで、大きな期待を寄せられていたNaviも、より現実に近づいた噂が出るようになった。登場時期はそう遠くないという事なのだろう。