韓国への規制と言っているけれど…。
ちゃんと理解されていない
このBlogではあまり政治などの話を書かないという事は、以前から説明しているが、時々、あまりにも問題がありそうな時は、ちょっと口出ししたくて書いている時がある。
今回も今のままではちょっとマズイと思ったので書いてみる事にした。
日本が韓国に対して半導体製造がらみの3物質に対して輸出規制を行ったと各所メディアで報道されているが、まずこれが大きな間違いであるという事を正しく報道していない。
おそらく、ほとんどの人が日本が韓国に対して輸出規制をしていると思っている。何故ならメディアがそのように報道しているからだ。
だが、実際に日本が行ったのは、韓国に対して実施していた輸出に関する優遇措置を取りやめたという事である。政府は「輸出規制した」とは言っていないのだ。
通常、輸出する時にはいろいろな手続きが必要で、輸出毎にそうした手続きを必要とするのだが、国家が相手国家に対して信用に値するとして、いわゆるホワイト国として認めた場合、この手続きに関して優遇措置を採り、輸出しやすくする措置を執ったりする。日本は韓国に対してこのような措置を2000年あたりから執ってきたのだが、今回日本政府は韓国が北朝鮮への瀬取り行為などの問題でホワイト国として見る事ができなくなったとして、この優遇措置を取りやめたに過ぎない。だから、正確に言えば輸出できないのではなく、手続きをちゃんと踏めば輸出する事が可能、という事になる。
それを、こぞってマスコミが輸出規制だと騒ぎ、また韓国のメディアも同じように規制されたと報道した事によって、あたかも禁輸措置をしたかのような話になり、韓国では完全な韓国潰しの制裁だと騒ぎ始め、民間レベルに落とし込んだ対抗措置を騒ぎ立てる問題になっている。
私個人からすれば、本当に禁輸措置で制裁しても良いのではないかとも思っているぐらい、今回の韓国との摩擦は大きいものだとも思うが、まだ日本政府はそこまでの制裁はしていないのが事実である。
普通の関係になっただけ
では、このホワイト国として優遇措置をしている国がどれぐらいあるかというと、実はホワイト国として認めている国の方が圧倒的に少ない。
ヨーロッパでは、いわゆるEU圏、北米ではアメリカとカナダ、オセアニアではオーストラリアとニュージーランド、南米ではアルゼンチン、アジアでは日本ぐらいである。
つまり、それ以外の国は非ホワイト国、懸念国、武器輸出禁止国と分けられ、ホワイト国よりずっと多い。
台湾、中国、タイ、インド、シンガポール、インドネシア、ベトナム、イスラエルなどが非ホワイト国になる。
つまり、今回韓国はこの非ホワイト国の扱いとして日本が対応したという事である。
だから、中国や台湾、シンガポールなどと同等の扱いなので、別段禁輸政策を採ったという事ではない。
韓国からしてみれば、確かにホワイト国である事の意義は大きいかも知れないが、そもそも韓国の通貨信用などを考えると、ホワイト国に入っている事の方が不思議な状態で、これは米国、日本の相当なプッシュがあってのホワイト国だったと言わざるを得ない。
自国の行動を振り返る必要がある
今回の韓国は、ここ最近の行動を振り返ってみる必要がある。
どれだけ異常な行動を取ってきたか、それを世界にちゃんと説明できるのかをもう一度考えないと、今後国家としてもっと危険視される存在になってしまう。
そもそも、条約を違える事を平気でゃっている事の異常性をちゃんと理解しないと、世界国家の仲間入りなどできようはずがない。
日本に対して歴史問題を持ち上げるのは百歩譲って良いとしても、以前正式に条約を結んだ事に対して、現政府がそれを覆すという事が、国家としての信用を著しく貶めているという事を、ちゃんと理解しているのだろうか?
世界は信用でなりたっているというのは、今の世界の常識であり、それが覆されたとき、国は戦争という道を歩むことになる。
今は兵器による戦争だけでなく、経済的戦争もある。経済が成り立たなくなると、国は維持できなくなるから、経済も立派な兵器足りうるのが今の時代である。
今回、日本と韓国はまさにこの琴線に触れる事態になった。
私は今の日本政府は相当に我慢したと思っているし、今までの政府は甘すぎるとも思っている。
今回の措置が制裁だと思ったなら、韓国もまだまだ日本を甘く見ていると思う。本当に制裁したら、多分韓国は経済的に完全に潰される可能性がある。
韓国は自分達が被害国であり、日本はそれを補償する必要があると思っているかもしれないが、過去、日本が韓国に与えてきた補償は、新たな国家が一つ生まれるレベルの補償であったワケで、それで謝罪していないと未だに言い続けている事の問題を国内に持ち込むことをしていない。
これは反日というテーマでしか国内の統制を取れない韓国政府の問題でもあるが、同時に韓国人がいかに感情でしか物事を判断しないかという事でもあるように思う。もちろん全ての人がそうだとも言えないが。
100以上のカード
とりあえず日本は韓国に対して100以上の制裁カードを持っていると言われている。
もちろん、今はまだその一つたりとも実際には切っていない。メディアの報道では既に切られたように言われているが、前述したように、切ってすらいないのが現状である。
切ってもいないのに、該当の韓国では国が滅びるが如くの反応である。
韓国内にも有識者はいるだろうに、どうして今回の日本政府の対応に対して正しい情報を国民に伝えようとしないのだろうか?
その有識者すら、感情的になっていて正しい理解に達していないのだろうか?
まぁ…政府内でも日本に対してWTOに提訴するという話をしているぐらいだから、正しく認識していない可能性もある。
考えて見ればわかるが、今回の日本政府の措置は、禁輸政策ではないので、WTOが日本側に問題があると判断するハズがないのである。
私は今回の事で、今後の日本政府は韓国という国家に対して、特別な優遇措置を執る必要は一切ないと理解したのではないかと思う。
もし、政治家の中から今回の件がやり過ぎだという話がでならば、その政治家は明らかに日本の政治家でありながら反日の政治家でしかないと自ら言っているようなものではないかと思う。
日本は、もっと自らに対して公平性と価値を示していく必要がある。もちろん、それらは過剰であってはならない。だが、卑屈なまでに低く見積もって外交すると、それはいつしか自らに降りかかる災厄として戻ってくることになる。
もっとも、対韓国でなければ、こんな問題には発展しないとは思うが、韓国一国でもこのめんどくささである。
日本の価値をもっと正しく、公平性をもって示してく事の重要さを全ての日本人が理解し、世界に対話していく事ができるよう、祈りたい。
まずは、日本のマスメディアは、正しい報道をすべきである。
韓国のメディアには期待できないので、自らが正しい内容を世界に示さないと、事実が事実でない話になってしまう可能性があるし、何より日本国籍の個人に問題が降りかかってくる事になる。
ネットが発達した世界は、問題拡散速度が光ほどの速さなのだから。