GeForce RTX 2080 SUPERが発売。
価格据置ならお買い得
NVIDIAから、遂にGeForce RTX 2080 SUPERが発売となった。
これはAMDがRadeon RX 5700シリーズを投入する事が決まった際に、より優位な性能を誇示する為に投入された新型で、基本的には従来製品の機能強化型製品にあたる。基本的にはTuringアーキテクチャという部分は一切変わらず、搭載しているStream Processorが46基から48基に、CUDAコアが2,944基から3,072基、Tensorコアが368基から384基、RTコアが46基から48基、テクスチャユニットが184基から192基に今日かされ、さらに動作ベースクロックが1,515MHzから1,650MHzと全体的に見て性能微増というところに落ち着いた構成になっている。
ただ、カタログスペックを見ると、全体的に5%弱の性能強化に対し、消費電力が215Wから250Wに引き上げられているので、おそらくもっとも電力効率の良い性能レンジから外れ、より高クロック動作するところに性能の中心を持ってきたチューニングにしているのではないかと思われる。
性能ベンチマークは技術系サイトにまかせるとして、個人的に今買うハイエンド製品は何が良いのか? という所をちょっと検討してみたい。
impress PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/1197528.html
拘りがないならNVIDIA製
これはもう答えが確実に出る話だが、AMDに拘る理由がないならば、今はNVIDIA製品を選んでおく方が無難である。
全体的にワットパフォーマンスが高く、実性能も上なので、買って後悔はしない選択と言える。
もし、Radeon RX 5700シリーズで、Fluid Motionが使える環境にあるなら、用途としてRX 5700シリーズを購入するというシナリオもアリなのだが、現時点のドライバではRDNAアーキテクチャのRadeonではFluid Motionの機能が選択できないようになっているため、特別な拘りがなければNVIDIA一択という選択は間違っていないと思う。
性能的にGeForce RTX 2080 SUPERほどの性能は不要、という場合においても、GeForce RTX 2070 SUPERやGeForce RTX 2060 SUPERを選んでおけば、コストを抑えつつ妥当以上の性能が得られるので、迷ったらNVIDIA、という選択で問題はない、とRadeon VIIの所有者である私は思っている。
CPU内蔵GPUの性能
正直、格安のビデオカードはもう製品として選択肢はあまりない時代に入っていると思っている。
というのは、CPUに内蔵されたGPUの性能がそこそこ以上の物になっているためで、今やIntelのGPUと言えども、その性能は侮る事ができないレベルに達してきている。
もちろん、ホントに重い処理は性能的に苦しいが、そうでない使い方であれば文句の出てくる性能ではないと言える。
個人的には、Intelは年末のIce Lakeが本格的に市場に出てきて、AMDもRDNA搭載のRyzenが登場してこないと、本当の傾向は見えてこないのだが、半年もしない内におそらく形になる話なので、今は低価格ビデオカードの分野は様子見、といったところだろうと思う。
内蔵GPUの活用
あと、これは私が個人的にずっと想い続けている事なのだが、例えば外付けGPUを使用している時のGPU内蔵CPUというのは、GPU部分は休止状態になっている。私はこの休止しているGPUを並列的に動作させ、GPGPU的な処理が出来る様に利用出来るようになれば、ムダがなくなると思っている。
実際、私の環境では、Core i7-8700Kに内蔵されているGPU機能は、ずっと休止状態になっている。
これが非常にもったいないと思っていて、できれば、物理演算を内蔵GPUでやってくれればいいのに、と長年思っている。
昔、AMDのCrossFire機能で、APUの内蔵GPUと外付けのローエンドモデルGPUでCrossFire接続して画像処理性能を向上させる、という機能があったが、接続できるGPUに制限があったりと、今一つ普及しなかった。
そうした画像処理に限らず、全く異なる処理を並列して内蔵GPUで処理できれば、もっと効率良く演算処理ができるのではないかと思うのだが…。
そういう機能を研究している人はいないのだろうか?
なにはともあれ、現在のGPUは単体性能で運用される事を前提とした製品である。
GeForce RTX 2080 SUPERは、さらに上のハイエンドに位置するGeForce RTX 2080Tiよりは性能は下かもしれないが、コスト的にはまだ納得のいく製品と言える。
ちょっと高くても性能が欲しい、という人は、選択する価値はあるのではないかと思う。