今ちょっと気になっているタイトル。
ヴァニラウェア
以前より、私はどうもヴァニラウェアのタイトルが好きなようで「オーディンスフィア」や「ドラゴンズクラウン」といったタイトルを購入、プレイしてきた。
もともとはATLASに所属していた「プリンセスクラウン」のチームが中心となって立ち上がったところで、2006年にスクウェア・エニックスのファンタジーアースの開発をしたところから始まる。
その後2007年にはグリムグリモア、オーディンスフィア、2008年にはくまたんち、2009年には朧村正、2011年にはグランナイツヒストリー、2013年にはドラゴンズクラウン、2016年にはオーディンスフィア レイヴスラシルと続き、2018年には「ドラゴンズクラウン・プロ」と続いてきた。
私はヴァニラウェア好きとしてはかなり後発組になるので、実際には2013年移行ぐらいのものしか注目していない人。昔からのコア層からすれば「にわか」と呼ばれても仕方が無いレベルの存在でしかないが、少なくともヴァニラウェアという会社が制作したゲームは2D表現を基本とした拘りのものが多い、という認識でいる。
そんなヴァニラウェアが、再びATLASとタッグで制作をしているタイトルが「十三機兵防衛圏」というもので、実は今ちょっと注目している。
2019年3月に「十三機兵防衛圏プロローグ」として他タイトルに附属する形で公開されたが、そのタイミングでは手を付けられなかったので、しばらくしたら何とかしたいとずっと思っていた。
で、先日、PS Storeで夏のセールが始まり、ヴァニラウェアのタイトルが30%引きになる事が判明、本日ようやくその内の一つである「ドラゴンズクラウン・プロ」を購入し、十三機兵防衛圏プロローグを入手した。
十三機兵防衛圏
本作の詳しい話は公式サイトを見てもらうとして、プロローグで気になった所をちょっと書いてみたい。
まず一番気になったのは…プロローグなのに有料という事である。
通常、体験版とよばれるものはほとんどのものが無料公開されるものであり、まして未完成でさわりの部分しか紹介していないものを有料販売するという形が、はたしてどこまで受け入れられるのか? という事である。
コレ、よほどタイトルに自信がないとできない事ではないかと思う。期待を相当に煽る事になるし、逆にこのプロローグでの評価が悪ければ、本作そのものの期待値が下がるわけで、諸刃の剣としても危険な賭けみたいな対応ではないかと思う。
実際に販売という形でよかったのか? という事については、各人の判断に寄るところなので断言はできないが、クラウドファンディングみたいに、プロローグをダウンロードした人には本作発売後に特典DLCが付くくらいのサービスはした方がよかったのではないか? と個人的には思っている。まぁ…気に入った人はそんなのなくても本作は買うだろうが。
で、実際にプレイしてみると、私的にツボにハマッタのが、その時代設定である。
現代…と呼ぶには昔になるが、おおよそ1985年くらいを最初の時代設定としているところが、私的に見事にハマッた。この時代に学生だった人にはドンピシャなのではないかと思う。そこにヴァニラウェアらしいあの綺麗なグラフィックタッチが重なるのだから、グッと引き込まれる事まちがいない。
そしてキャラクターの微妙な表情や動きといったところは、さすが2D表現の雄とも言うべきヴァニラウェアの強みそのもの。この世界観を美しい2Dで表現し、そこにいるキャラクターが息づくような動きをみせるのだから引き込まれ方はハンパない。セリフも良いが、動きだけでそのキャラクターの思惑が見えてくるというのは、実にビジュアライズされた良い表現である。
移り変わる時代と13人
先程、私はこの十三機兵防衛圏は1985年くらいの話だと書いたが、それは話の起点となる時代が1985年だという事。
十三機兵防衛圏は、物語が進んで行くと時間軸が大きく拡大していく。
具体的な時代がいつだという事はあえて言わないが、少なくとも物語上で密接にかみ合っていく過去と未来に繋がっていくストーリーが十三機兵防衛圏にはあるという事である。
プロローグは3時間程度で終わる話なので、時代から時代への移動はできない一直線の物語でしかないが、多数の時代が絡み合っている事は想像に難くない。
また、本作は13人の少年少女が主人公とされている。
機兵とよばれる巨大ロボに乗る事ができるという特徴は全員に共通している事だが、それぞれの境遇は全く異なる。
物語の中で、この13人の関係は複雑に絡み合っているようで、実際に相関図を書くと、とんでもなくややこしいものになるだろうと思われる。
1970年代から1980年代に流行った「ジュブナイル」という言葉がとても相応しいように思えるのだが、共感する人はいるだろうか。
気になる戦闘シーン
この十三機兵防衛圏プロローグでは敵との戦いは全てADV形式で表現されていて、実際にアクションをしたり、SLGのような思考で戦闘したりといった事がない。
では本作ではどうなるのかというと、これはゲームシステム全体として崩壊編、追想編、究明編と3つのパートで進んで行くところにそのヒントが隠されている。
まず崩壊編だが、これは機兵に乗り込み世界を守るバトルパートだとされている。
そして日常起こる事件から謎を探求していくアドベンチャーパートが追想編で、イージンとアーカイブやミステリーファイルで物語の振り返りや考察ができるのが究明編とされている。
物語の進行としては、追想編で各キャラクターのストーリーを進めていく中で、崩壊編が始まり、崩壊編そのものは13人の特徴に合せた機兵を使ってのシミュレーションバトルを行い、そこで得られた結果で究明編の真実をアンロックしていく、といった感じになると考えられる。
崩壊編がアクションゲームではなく、シミュレーションゲームだという所で、人の好みが出る可能性はあるが、もしこれが3D視点のアーマードコアのようなアクションだったなら…それはそれで見応えがあったかもしれない(爆)
どちらにしてもシミュレーションゲームで、基本ターン制のような演出なのでそんなに操作的には難しい感じではないと考えられる。難易度よりも派手な演出に突出した作品と感じられるので、物語に没頭しながら楽しめるものになっているのではないかと思う。
発売は11月28日
十三機兵防衛圏だが、発売は11月28日とまだ先の話。
製品はプレムアムボックスというゲーム世界観を説明したデジタルシークレットファイルや、プレミアムBOXデザインをモチーフにしたオリジナルテーマ&各主人公などのオリジナルアバターセットがついてきたりする。価格は14,980円(税別)と安くはない。
通常版でも8,980円(税別)なので、この価格差をどう捉えるかで、どちらを購入するか決める事になるだろう。
また早期購入特典などもあるので、そうした特典と合せてどちらを買うか考えればよいだろう。
久々に「コレは!」と思えるタイトルなので、個人的にはものすごく期待しているのだが、最近の私はFF14ベースでゲームは考えているので、あとは今後公開される情報でどこまで私の「十三機兵防衛圏」熱が上がってくるかで決まるだろう。
今後の情報に期待したい。