PayPayに登録してみた。
消費増税
消費税が8%から10%に変わる。
この話は、もう既にほとんどの日本人に知れた情報と言えるが、この増税に際して、幾分かのキャッシュバックを政府が考えている中で、それらはキャッシュレス決済によってポイントとして恩恵を受ける、という情報もまた、以前から流れている。
このキャッシュレス決済へ向かっている世の中という意味で、ワールドワイドへの対応の一環としては、もう避けられない流れなんだろうな、と思う反面、それについていけなくなるローテクな人たちの存在をどうするのか、といった側面でどうしても考えてしまう。
そもそも、キャッシュレス決済の大部分にはクレジットカードとの連携や銀行口座との連携を大前提としているものもある。
もちろん、全てがそうだとは言わないし、中にはSUICAのようなチャージで現金を振り込んで利用するという形もあるが、それでもそうした設定や機械へのアクセスを必要とする事で、そのハードルが自ずと上がってしまっている側面を無視してはいけないと私は思っている。
現金の長所・短所
現金には現金のメリットがあり、まず使いすぎない抑止力としてのメリットがある。
クレジットカードなどでは、自分が現時点までにどれだけの利用をしているのかというのが即時分からないという問題がある。
この問題に際しては、スマホを利用するキャッシュレス決済では、そのキャッシュレス決済によって今までいくら使ったのかという履歴を見られるようにして対応している側面もあるが、キャッシュレス決済のサービスが乱立している事で、それぞれのサービスで個別に利用履歴を確認しなければならないという問題もある。
現金のデメリットとしては、やはり落としたり盗難に遭ったりという事がデメリットになるわけだが、これは例えばスマートフォンを落としたり盗難に遭ったりしても、同じ事が起きる事は考えねばならない。ただ、スマホの場合、個人認証があるので、落としたりしても拾った人が使えないという側面もあるので、安全性は高いとも言えるが、スマホのロックが万全だと思ったら大間違いである。
こうしたそれぞれの長所と短所を理解した上で、広がりを見せているキャッシュレス決済に、どこまで自分が対応していくか? という事を考えたら、iPhone Xを持っている自分としては、一つぐらいはキャッシュレス決済に対応したサービスを使っていく事を考えた方が良いだろうという結論に至った。
楽天PayとPayPayとd払い
そこで私が今回登録してみたのが、楽天PayとPayPay、そしてd払いである。
実は、楽天Payに関しては、そもそも楽天のカードを持っている事から、即時登録が可能だったので、利用していないだけで準備は出来ていた。
またd払いに関しても、クレジット対応のdカードを持っているので、登録そのものはReady状態だったと言える。
問題はPayPayで、Yahoo!カードを持っていたにも拘わらず、何故かPayPayではそのカードですんなり登録出来るという流れが準備されていなかった。
大元が同じなのに登録されない不思議を感じつつ、PayPayとYahoo! IDを連携させ、その上でPayPayの支払いカードにYahoo!カードを設定した。
これらのカードは、全て支払いの銀行口座が同じになっているので、実際の支払いは同じ口座に金額を準備すれば良いだけなのだが、管理上、3つのカードの利用実態を把握しておかねばならない問題がある。
コレ、ホントにめんどくさいな(-_-;)
統一できないもどかしさ
登録しているカードがバラバラなので、そもそもサービスを統一化する事も無理なわけだが、限られた期間でどれだけ使ったのかを把握する為には、それぞれのサービスで利用履歴を確認する必要がある。
便利な側面がありつつ、月末になると銀行に残しておかねばならない預金額を把握するためにそれぞれのサービスで確認する…実に不毛である。
コレ、パッと纏めたりする事ってできないのだろうか?
もちろん、支払いそのものはスムーズではあるし、JCBの実証実験では、現金払いよりも平均で16秒早く決済できるらしいので、限られた労働力を使っての店舗運営に今後大きな意味を持ってくるだろうとは思うが、そもそも人間は機械のように働くことなどできないので、生産性というものを単純に決済スピードの積み上げだけで判断してはいけないと思う。
それでも、日本では消費者が現金払いを行う事で一日約22億円分、年間約8,000億円分の労働時間をロスしていると言われているので、キャッシュレス決済へと移行していく事は間違いないだろう。
ただ、問題は使える人とそうでない人で差が生まれ、使えない人の生活にデメリットを生む事が許されていいのか、という部分は大いに疑問である。
いくら便利になっても、本当の意味でそのサービスを理解していないとメリット・デメリットの最終判断はできない。
あえてリスクを理解した上で、政府のポイント還元だけに焦点を絞って、キャッシュレス決済に踏み込むと、それはそれで想定していなかった面倒さにぶつかる事になる。
よくよく考えて踏み入れるが吉だろうと思う。