簡単にできるという紹介動画などあるが…。
手段を作るのは難しくない
この週末に、YouTubeでこんな動画を観た。
確かに、これは実際に体験している事を動画にして説明しているものだと思うので、これを否定するつもりはない。
だが、この動画を見て「自分でもやってみよう」と思うだけならいざ知らず、動画で言われているように「自分もこうすればこれだけ稼げるんだ」と思ったなら、それは大きな間違いだと私は言いたい。
Web媒体で稼ぐ手法に、アフィリエイトがあり、そこで宣伝費として稼ぐ方法はかなり昔から確立していた。
ポイントは、どれだけの人がそのHPにアクセスし、その商品リンクを辿ったか、というところにあり、また、その商品を実際に購入した時に宣伝費が支払われるという仕組みである。
有名なところではAmazon.co.jpだが、楽天にも、Yahoo!ショッピングにも、7.netにもそうした仕組みは存在していて、商品リンクを貼り付けてそこから商品を購入する事で、その利率に応じた宣伝費を稼ぐ事ができる。
なので、このアフィリエイトでの稼ぎ方の大前提として、HPに訪れる人を増やさねばならない、という事がある。
それこそ、一日あたり数千数万アクセスあるのは当たり前ぐらいに考えないと、アフィリエイトでの稼ぎにはならない。全体数が多くないと、そもそも商品を購入する人が増えないからである。
では、どうやってアクセス数を稼ぐのか?
その時、関係してくるのがSEOという、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の対策である。ちなみにSEO対策という言葉をよく聞くが、そもそもSEOの中に対策という意味が入っているので、本当は言葉の使い方としては間違いである。
キーワードを埋め込む
最近の検索エンジンは非常に賢いので、特に意識する必要は無いと私は思っているのだが、検索に引っかかりやすくする為に、検索エンジンが探しやすいように、特定のキーワードを埋め込むというのが、SEOの基本的な方法になる。
こんな事は昔から随分と言われている事なので、今更な話なのだが、そのキーワードが検索されやすい言葉であればあるほど、上位に来るというのがその秘密で、但し、これらは検索エンジンの特性によって探され方が変わるため、正直、個人レベルがどんなに頑張っても限界はすぐにやってくると私は考えている。
なので、よほど読みやすいテキストを書くか、或いは説明付きのイラストで理解しやすいサイトにするかしないと、一度訪れた人を引き留められるサイトにはならない。
しかも、そもそもいろんな人が訪れるようにする最初のきっかけをつくるとなると、それこそ大変な話で、少ないチャンスで訪れた人を引き留められるかどうか、というのが、HPには絶対的な要素として必要になる。
SEOは、基本的にその最初の一回のチャンスを増やす効果で期待される対策で、そこに失敗すれば元々のチャンスを失い、人を引き留められるような記事になっていなければ、さらにその少ないチャンスを活かせない、という事になるわけである。
なのでWeb媒体でいきなり数万円とか数十万円の稼ぎを叩き出すという事は、それこそ奇跡に等しい才能だと言える。
安易に誰でもそれぐらいになれると思ったら、大きな間違いである。
YouTubeも同じ
YouTubeに関しても同じである。
YouTubeは、所謂Webでの稼ぎ方とはちょっと異なり、面白い動画、理解しやすい動画、注目される動画が作れるかどうか、という才能が必要になる。
また、収益化に向かうにはWebでアフィリエイトをするよりもハードルが少し高い。
だから、もともと有名人がYouTubeで稼ぎ出すというのは、一般の人がやるよりは最初のハードルが低いと言える。
SNS効果で、YouTubeは一度バズると爆発的に人気が出る事があるが、一つ勘違いしないように説明しておくと、所謂フォロワーの数は収益とは無関係である。
フォロワーはあくまでも新しい動画が公開された時の情報を拡散しやすくする効果があるだけで、フォロワー数が単純にお金に換算される事はない。換算されるのはあくまでもその動画の再生数であり、フォロワー数が多くても動画再生数が少なければ収益も多くはない。
だが、前述したようにSNS効果で宣伝が爆発的に行われると、自然と再生数も上がっていく事が予想されるため、結果稼ぐ事はできるようになると考えられる。
また、Webでアフィリエイトするよりも、YouTubeを始める方が知識は少なくて済む。YouTubeのアプリは優秀なので、動画公開の手順は究極的に簡略化されており、チャンネルさえ作ってしまえば簡単に動画公開できる。
アフィリエイトはリンクの埋込みやサイト構築などの知識が必要なので、ゼロから覚えていくには時間がかかる。ま、それも最近はいろんなBlogサービスで簡略化されてはいるのだが。
絶対的な条件
前述した、アフィリエイトやYouTube等の動画による収益化に関して、私の思うところを書いてみた。
冒頭の動画は間違ってはいないが、勘違いしてはいけないという事である。
ちょっと考えてみて欲しい。
もし誰もが簡単に情報発信者になって、いきなり月額数百万円を稼ぎ出すようになったとしたら…会社に勤める人がいなくなる事、間違いなしである。
もともと、ある程度限られた人が、そうした高収入になるだけで、決してその通りにはいかないのが世の常である。
ただ、私はこうしたネットで稼ぎ出す為の絶対的要素として一つだけ言える事がある。
それは、定期的に継続していく事。これだけである。
更新されないHPは簡単に廃れていくし、YouTubeの動画も更新して新しい動画が供給されなくなると、ほとんどの人はすぐに他のチャンネルに目移りしていく。
移ろいやすいのが、ネットで稼ぐ事の最大の問題なので、如何にしてつなぎ止めるか? という努力が絶対的に必要である。
継続できないなら、普通に勤める方がいい。ネットで稼ぎ出すというのは、それだけの継続性を持っていなければ成立しない。
私は当Blogを2007年からやって(実際にはもっと古くから。2007年以降のデータしか持っていないだけ)いて、投稿数は既に4,764件になる。一日一記事なので、13年以上が既に経過しているわけだが、私はほとんど稼げていない。収益はゼロとは言わないが、これで生活できるレベルではまったくない。1ヶ月あたりの収益で考えると、100円いかないぐらいである。
これは、私が読みやすいサイトにしていない、という事と、別段稼ぐ為の施策を採っていないという事が理由であり、上手い人はもっと上手く稼ぐサイトにしてしまうかもしれない。
ただ、Googleの評価として、私はほぼ毎日(あくまでも“ほぼ”である)更新しているので、更新頻度という意味での評価は低くはない。
ただ、アクセス数が多くないので、Googleの宣伝という意味での評価は最悪である。だから余計に収益化できていないのである。
ネットで稼ぐとは良く言うが、その実態は実に厳しく、根気のいるものであるという事を皆さんにお伝えしたい。
個人的にはYouTubeの方が稼ぎやすいかな、とは思うが、それは動画を公開する手順が楽だからである。動画そのものの作り方に関しては、こちらも非常に難しいのは言う迄も無い。
夢のない話で申し訳ないが、何かを成すと言う事はそんなに甘いものではないという事である。その覚悟を以て、ネットで稼ぐ事を考えて欲しいものである。
…私もちゃんと考えてやらないと駄目だな(-_-;)