母の介護を続けていくと、やはりどうしても必要になる事がわかった。
考え方を変えてみた
私が現在自家用車として乗っているN BOX(JF2)だが、今年の車検でついに13年目を迎える事になり、税金などが割り増しになる。
そうした事情もあって、数年前から車の乗り換えを検討していたのだが、走行距離がまだ7万kmにも達していない事や、そもそも介護生活をしている事から資金的に余裕がない事から、未だ乗り換える事なく過ごしていた。
だが、いよいよもって13年目の車検を迎えるにあたり、ちょっと考え方を変えてみる事にした。
というのも、母の通院に介護タクシーを頼んでいるのだが、その費用負担が月額7,000円を超える時が往々にしてあるからだ。
1回頼むと3,600円程度かかり、2回頼むと7,200円になる。母は内科と泌尿器科、整形外科に罹っているが、それらが常に同じ日に受診できるとは限らず、合わせられる日はなるべく合わせていても、結果月に2回は病院に行くという月が多いのである。
ともすれば、毎月7,000円を往復1km未満の介護タクシーに支払っている事を考えるとその費用を車のローンに充てていると考えれば、他の支出を切り詰めて車の買い換えができるのではないか? と考えたのである。
しかも、福祉車を手にする事で他にもメリットがあると思えば、この選択肢は実に有用ではないかと思えたのである。
福祉車の必要性
実は、コロナ騒ぎがある前であれば、こんなにも福祉車を必要とは思わなかったかもしれない。
というのは、最近の病院に罹る際、発熱していると通常の入口から診察を受けに入ることができない仕組みになった為だ。
今は「発熱外来」といって、コロナやインフルエンザなどに感染していないかを検査してからでないと、発熱した病人は病院で受け付けてくれなくなった。
そしてこの「発熱外来」は、常に車の中で待機し、検査そのものは車の中で受け、結果が出るまでは車の中で待ち続けるか、一度自宅に戻るしかないのである。
なので、過去に介護タクシーを依頼し、この車内で待機する、という事ができず、私の母は車をその場で降り、外で検査待ちをした事がある。夏の炎天下に発熱した母が外で待機…まさに常軌を逸する話である。
これがもし、自宅の福祉車だったなら、母は車の中で待機する事が出来たはずだし、何かと便利に使えたに違いない…そう思うと、これからの通院はもう福祉車なしは考えられないのではないかと思える。
だって…体の不調で病院に行くときってのは、大凡発熱しているもの、だからだ。
要するに、これから先は突発的に病院に行くときはかならず車内待機がある、と考えるべきで、その準備のためには福祉車が必須になる。
なら…もう導入する前提で考えるしかないじゃない。
スロープ仕様
私が乗るN BOXは、福祉車の設定があるのだが、初代N BOXはその福祉車にできる車種はN BOX+と別の車種になっていた。
ところが、今は同じN BOXに分類され、その中の「スロープ仕様」というグレードになるよう構成が改変されている。
ディーラーに行き、いよいよもって乗り換える旨を伝えると、最近のスロープ仕様は、福祉用途でない場合も想定しているので、使い勝手がかなり良くなっている、ということだった。
流石にN BOXも3代目となると、いろんなところに改良が進み、特に目的が明確な用途に関しては、ものすごく進化している部分が感じられる。
今まで車椅子を乗せるまでのステップが大幅に削減されていることで、かなり手軽に準備できるというのも良い感じである。
同系統の他社製品との比較でいうと、ダイハツのタントの福祉車もかなり良い出来らしいのだが、長年の付き合いと個人的嗜好から、3代目N BOXのスロープ仕様を購入することに決めた。
価格を抑えるためにも、最小限の構成で購入するという手もあったのだが、スロープ仕様は福祉だけをターゲットにしていないという側面から考えて、母の用途がなくなっても乗り続けることにして、普通に私が使う車としてオプション類を決めた。
で、問題の納車日だが…それでも4ヶ月くらいは覚悟する必要が出てしまった。
つまり、今年の夏は従来通りでがんばるしかない。
また、車検に関しては、今回の納車が車検後になるので、下取りに出す今の車の最後の車検費用はディーラー持ちということになった。
実際の納車は1ヶ月くらい前倒しになるかもしれない、とも言っていたが、どう考えてもこの夏は今まで通りなのは変わらない。
母の容体が急変しない事をいのりつつ、今年はやり過ごすことにしよう。