PowerDVD13が発表となった。
既に光学メディアが衰退しつつある昨今において、それでも使えるプレーヤーを目指したようで、いろいろインターフェースから変更したようである。
また、Blu-rayやHD動画の画質向上の機能を搭載したという事で、従来はDVDのみの高画質アップスケーリングだったものが、扱う媒体のほぼ全てで高画質アップスケーリングができるようになったようである。
Blu-rayのアップスケーリング…と聞くと「?」となるかも知れないが、これは要するにフルHD以上の解像度、つまり2,560×1,440ドットや4kサイズに対してアップスケーリングを行うという事である。時代はもうフルHDは当たり前で、こうしたソフトプレーヤーですら、その上を視野に入れてくる時代になったと言えよう。
このPowerDVDシリーズは、既にライバル不在とまで言われる、有料の定番動画プレーヤー。昔はインターリンクから発売されていたWinDVDシリーズがあったものの、その後はすっかり姿を消してしまったキライがある(まだあるとは思うが…)。
それだけに、PCでBDソフトなどを見ようと思えば、ほぼこのPowerDVDをインストールする事になるのだが、私も当然PowerDVDをインストールしている。
実は私自身、PowerDVDを2ユーザー分持っている。今までBDドライブを2つ購入したため、そのバンドル品があるからだ。持っているのはPowerDVD9と10で、9はその後11 Ultraへとアップグレードした。それが現状なのだが、今の新PCにした際にバンドル版のPowerDVD10をインストールしていたため、この13の登場を機に11 Ultraをインストールする事にした。
結論から言うと…このPowerDVD11 Ultraへの移行はやらない方が良かった。
というのは、ドライブのリージョン変更回数が何故かアップデート後に0回となってしまって、そのリージョンの設定をしてやらないとPowerDVDがBDソフトを再生しないという問題が発生したのである。
Blu-rayもDVDと同じく、地区によってリージョンというもので規制されている。
リージョンとは、ある地域毎に設定されているもので、お国柄再生されたくないコンテンツを再生出来なくするため、光学ドライブのハードウェアにリージョン設定値を固定させ、合わないリージョンソフトを再生出来ないようにする仕組み。このリージョン設定値は書き換え回数が限定されていて、新品状態(未入力状態)で5回まで書き換えが可能である。つまり、新規に4回書き換えられるワケである。
DVDでは、米国と日本が異なるリージョンだったため、国内ではかなり不便だった人もいるようだが、Blu-rayでは米国も日本も「1」が設定されている。
その設定値をそのまま使用してくれれば良いのだが、何故かアップデートした後のPowerDVDはリージョンが設定されていないと判断、さらに書き換え可能回数が「0」と表示され、書き換えられないから再生できない、と誤認しているのである。
私は国内版のBlu-rayしか再生したことがなく、また当然の事ながら最初から「1」に設定している。だから本来ならリージョンの書き換えなど不要なハズなのだが、PowerDVDはそのリージョンの書き換えを要求してくるという時点で何かが間違っている。さらに書き換え可能回数を誤認しているから、書き換えもできず、或いは書き換えてもリージョンそのものを誤認しているから、再生ができない、という状態。
再起動してもその状況は変わらず、PowerDVDではBDソフトが再生できない、という状態となった。
この問題、非常にタチが悪いのは、リージョンはハードウェアで設定するものだから、PowerDVDのサポートは無関係とサイバーリンクが言い切っている所である。
実際、リージョンはハードウェア固有の設定値であるため、PowerDVD側はドライブの設定値を見ているだけ、というわけである。
では私が使っているBDドライブに問題があるのか? となるわけだが、そこに問題がない、という事も分かっている。というのは、Media Player
Home CinemaやGOM Playerというフリーの動画プレーヤーでは、ちゃんとBDメディアを認識し、再生できるのである。
当
然、こうしたフリーの動画プレーヤーであっても、リージョンは無関係。そもそもリージョンはドライブ側が管理しているものであるから、ドライブ側が自身の
リージョン値とBDソフトのリージョン値に違いがあれば再生しない。二も関わらず、PowerDVDだけがリージョン値不明と誤認しているのである。
高画質機能を使えたりする面でPowerDVDには魅力があるのは間違いないが、アップグレードでこうした問題が出るような状態では、とても“使えるソフト”とは言い難い。
一度PowerDVD11 Ultraを削除し、PowerDVD10へと戻してみるが、それでまた同じ問題が出るようであれば、このソフトはお蔵入り確定である。ま、コーデックの関係でインストールだけはしておくかもしれないが。
どちらにしてもソフトプレーヤーはいろいろと問題が出るケースがある、という事である。
メーカーサポートで対応できるもの、できないものがあるため、そのあたりを知った上で導入した方がよいだろう。
ちなみに。
PowerDVDでBDやDVDを再生した際に、映像は再生するものの、音が「バリバリバリバリバリ!」と正常再生されない人がいたら、サウンドデバイスの排他利用のチェックを外して再生してみると良い。
こうする事で、サウンドがダイレクト接続でなくなるが、Windowsが最適にミキシングコントロールするようになるため、普通に再生できるようになる(例外もあるため絶対ではないが)。
ただ、この排他利用を切るという事は、当然音質劣化や音の遅延が発生する事を意味する。普通に聞く分にはあまり影響はないが、ハイエンドオーディオを目指
していたりする人はちょっと要注意である。これはWindowsの仕様の問題であるため、現状ではどうしようもない。但し、私が知る限り、
PowerDVD以外でこの現象が出たことがないため、普通はこのような排他利用を切る、という事は不要かもしれない。