噂だったPEN-Fが正式発表された。
高額設定
PENといえはOlympusのデジカメの代名詞みたいな存在だが、その位置付けは高級機ではあるもののプチ高級機というか、ハイエンドを追い込んだデジカメという印象ではなく、あくまでもカジュアルを取り込んだ位置付けだと私は思っていた。
だから、どんなに本体価格が高くとも、本体だけなら10万円を超える事はない、と思っていたのだが、噂通り、今回発売されたPEN-Fはボディ価格で15万円前後と、歴代のPENシリーズの中でも最高値のものとなった。
もちろん、その高値に見合うだけの性能を持っているとは思うが、この価格設定ではカジュアルとは言いにくいものになったというところか。
今回のPEN-Fのスペック的な所は他サイトでもいろいろ見る事ができるだろうから、ココではスペックを並び立てるような事はしない。
あくまでも私が感じたPEN-Fの所見を書いていきたい。
スタイリングよし
今回のPEN-Fの画像を噂レベルで初めて見た時、正直カッコイイとは思わなかった。
理由は、グリップオプションが取付けられていた画像だったからだが、本体だけの姿をシンプルに眺めてみると、実にレトロ感たっぷりの素直なスタイリングと思った。特にシルバーは絶妙なバランスである。
個人的には、もっとレンズ部はオフセットされていても良かったようにすら思うのだが、おそらく内蔵したEVFとの関係で今の位置に落ち着いたのだろう。
ポイントはそのEVFで、これだけのユニットを内蔵していながら、前機種のE-P5と大きさ的にさほど変わらないというのが良い。
スタイリングはとても良く、E-P5のサイズから大きく外れていないのは良いのだが、問題は高額な本体になったにも関わらず、防塵防滴でないという事が残念でならない。というか、この価格帯のカメラとなると、防塵防滴の安心感はぜひとも欲しかった所だ。
PENシリーズが今まで防塵防滴でなくてもあまり問題でなかったのは、本体がここまで高額でなかったからだが、流石に本体だけで15万円前後という価格になると、防塵防滴でない事を残念に思うユーザーはとても多いと思う。
ダイヤルが多いのは好ましいところ
今回のPEN-Fの好ましい所は、何と言ってもダイヤルが多いと言う事。
つまり、メニューを呼び出さなくてもいろんな設定がその場でアナログ的にできてしまうという事である。
特に、プログラムモードなどをダイヤルで切り替えられるのはもはや当然といった所だが、アートフィルター等をダイヤルだけで操作できるのは非常に良い。ちょっとした撮影でアートフィルターを即座に適用させるにはアナログ操作の方が向いている。
そういう意味では、昔ながらのカメラ好きに合わせてデザインされているのではないかとすら思えるカメラである。
私のセカンドカメラE-PM2の最大の問題は、このダイヤルがない、という所で、プログラムモードすらダイヤルで選ぶことができない。小さなダイヤルでいいから搭載してくれれば良かったのに…と思ってしまう部分でもあるが、オートプログラムで撮影するだけならダイヤルはなくても良いが、そもそもレンズ交換式カメラだと、コンデジのような撮影スタイルとはまた異なるワケで、せめてプログラムモードくらいはダイヤルで選ばせて欲しかった。まぁ、今更な話ではあるが。
とにかく、PEN-Fはダイヤル操作が多いのは好ましいと思えるし、レバー操作も多いのは実に良いポイントだと思った。
E-M1 MarkIIのテストベッド
一説の噂ではあるが、今回のPEN-Fは、次期OM-D E-M1 MarkIIのテストベッド的カメラだという話もある。
つまり、搭載した機能のウチ、新しい機能は引き続きE-M1 MarkIIに搭載されるというワケだが、それだけでなく、実験的な部分がそれなりにあるようだ。
おそらく手持ちハイレゾショットはPEN-Fには搭載されていないが、試験的にオリンパス社内では実験するだろうし、そのボディとして作られているのかもしれない。
ただ…いろいろな可能性が考えられるE-M1 MarkIIだが、PEN-Fの値段がこの値段だとE-M1 MarkIIの価格が考えるだけでも恐ろしい価格になりそうで、ちょっと困惑気味である。
本体だけで20万超えとかあり得るんじゃないか? いや、行って当然だろ? 的な感じがしてならない。
OM-D E-M1はその本体価格がものすごくリーズナブルだったところにも魅力があったワケだが、次期E-M1はそのような魅力は皆無かもしれない。
でも…それだと他社のフルサイズに手が伸びそうな気がしないでもないのだが…。
実際、α7Rなどの価格は現時点で実勢価格で20万円を下回っていて、この機種は35MPセンサーなワケだから、仮にボディ内手ブレ補正などのメリットを加味したとしても、極端に高い設定にすると他社製カメラとの差別化に失敗しそうな気がしないでもない。
ここらへん、難しい判断かもしれないが、ぜひ「手が届くハイスペック機」というユーザーメリットを残して欲しいものである。
何はともあれ、今回のPEN-Fはいろんな意味で興味深い対象である。
PEN-F良いですねぇ。
基本的にはペンタ部の尖ったOM-Dスタイルが好きなんですが、シルバーモデルの格好良さは凄く良いですね。
問題は価格だと言うのは私も同感で、基本性能の高さを加味しても高いなぁと感じます。
私の場合は防塵防滴のレンズを持っていないので、あまり必要性を実感できないんですが、安心感と言う意味では無いのは残念。
個人的に一番残念なのはファインダーで、倍率0.7以上は行って欲しかった。
…まぁ、EVFなんだから拡大しろよと言われればその通りなんですがw
私はPENTAXの動向も気になるし、m4/3レンズは2本しか無いので買う事は無いと思いますが、似た方向性のFUJI FILM X-Pro2 辺りとの競争が面白そうです。
カメラ業界、今年は盛り上がってますね。
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PEN-Fは何となく従来のPENシリーズの最高峰機種、という位置づけではないと思います。
女性をターゲットとした場合、依然としてファインダー不要という人も多いと思いますので、おそらくはE-P5の後継機種、もしくはE-PL7の後継機種が出てくると予想できます。
ただ…E-PシリーズとE-PLシリーズは統合するつもりかもしれませんが。でないと、シリーズの棲み分けが出来ないように思います。
しかし…E-PMシリーズは新機種が出てこないな。
miniシリーズはもう打ち止めなのかなぁ。
PEN-Fのファインダー倍率は多分構造上やむを得なかった…のかもしれません。
カメラメーカーの人の方が、余程倍率0.7以上にしたかったように思います。それでも実現できなかったのには何かしらの理由があるのでしょう。というか、この価格のカメラでそこを妥協せざるを得なかったワケですから、理由なく今の倍率になったとは考えたくないですね。
Nikon 1の最新機種も今年出てくるとかいう話だったような…。
たしかに今年はこの業界も盛り上がるような感じですね。
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ファインダーに関しては E-M10 MarkⅡ とスペックが同じなので、恐らく中身も同じなんじゃないかと思います。
部品を共通化してコストを抑えたんじゃないかと思います。
これで高倍率ファインダー搭載したらE-M1との差が少な過ぎるし。
E-M10 MarkⅡのファインダーはE-M1程じゃないにしても十分見易かったので、実用性は問題ないんでしょうね、きっと。
でも、この価格だったら噂の高精細EVFかつ高倍率ファインダーを搭載して欲しかったなぁ。
その辺は、今年秋頃と噂されているE-M1 MarkⅡに期待ですかね。
個人的な予想ではボディだけで20万行くんじゃないかと思ってるんで、買えませんが…(´д`)
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PEN-F、アソコまで高額にしたなら、部品共通化でコスト削減とかやめてほしかったなぁ。
価格抑えるならもっと押さえないと意味ないし。
まぁ、有機ELのファインダーって事で液晶よりは見やすくなってるって事でそのまま使ったのかも知れないが、倍率はちゃんと考えて欲しかった。
まぁ…買えないから別にいいんだけどさ(-_-;)
次期E-M1は価格をあまり高くしすぎると、他メーカーのフルサイズに手が届いてしまうから、諸刃の剣だと思うんだよなぁ。
だから18万円ぐらいに留めておいて欲しいんだが…。
まぁ、その価格でも手が届かないんだけどさ(爆)
でも今回の300mm F4.0 PROの性能を活かすためにも妥協はして欲しくないから、消費者側としては悩ましい話になっちゃうな。
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