やっぱりコードレスは理想。
今欲しい左右分離型
以前にもBlogに書いた事があるのだが、モバイル系のヘッドフォン…いや、イヤフォンでいいのだが、今使っているものはそれなりに高品質ではあるものの、既に数年前のモデルだし、今度買い換えるなら左右分離型のコードレスがいいなと思っている。
この左右分離型のコードレスイヤフォンは昨年あたりからいろんな機種がバンバン出てきていて、それぞれに一長一短あるワケだが、私が知る限り、世界で最初にこうした左右分離型をクラウドファンディングで始めたのは“EARIN”という企業のM-1という製品だったように思う(ひょっとしたら違うかも知れないが)。
初めて左右分離型のイヤフォンを目にしたときには、小さいなぁ…バッテリー持たないだろうなぁ…という印象しかなく、少なくとも音質には全く期待していなかった。
音質という面では今でもそんなに期待はしていないが、少なくとも最近は小型ドライバーでもかなり音は良くなっているので、もう細かいところまで気にする必要は無いレベルかもしれない。
だとしたら、気になるのはバッテリーの保ちと利便性を天秤にかけるだけの話。
そう考え出したら、なんだか急に「あ、左右分離型イヤフォンって、スゴクいいかも…」と思うようになった。
そこで、いろんな機種が乱立している中でいろいろ調べて見たのだが、私がやっぱり本命はコレか? と考えたのは、やはり元祖のEARINの製品だった。
機能だけ見れば満載
EARINが第二世代型として発表したのは、M-2という機種で、今まで問題視されていた部分を完全に克服し、さらにノイズを押さえたハンズフリー通話やタッチセンサーによる音楽再生コントロール機能などが加わっている。面白い機能は、このM-2には左右という個体別の差がないという所。何でも、装着すると内蔵センサーで自動で左右のチャンネルを認識するようになっているとかで、片耳のユニットを仮に亡くしてしまったとしても、1個買い足すだけで機能を取り戻すそうである。
という事は、日常使用するときでも、左右を気にせず装着する事ができるという事でもあり、使い勝手としては非常に便利。
また、ノイズリダクション機能も搭載していて、装着したまま外音を取り込む事も可能というから、外で使う上ではかなり便利に設計されていると言える。
これだけの機能を持っていて、約3時間の駆動が可能で、ケースには600mAhのバッテリーが内蔵されているので、最大12時間使用できるというから、ちょっと充電という手間はかかるが普段使いには問題にはならないだろう。
機能満載である事に違いは無いのだが、折角ノイズリダクション機能があるのだから、個人的にはノイズキャンセラー機能も搭載していて欲しかったな、と思うのだが、それは高望みというものだろうか?
スマホでさらにコントロール
なお、このM-2にはiOS/Android用に専用アプリが提供され、その上でイヤフォンのファームウェアアップや各機能のコントロールが可能になる。
ノイズリダクションのレベル調整から、タッチ操作のカスタマイズ、さらにイコライザ設定もでき、バッテリー残量の確認や左右のバランス調整、ベースブースト機能なども操作できる。
まぁ、Bluetooth接続機器なので、こうした外部からのコントロールが可能という所に関してはできて当たり前なのだが、本体が小さいだけに機能はスマホなどで補う必要があるという事なのかもしれない。
こうしたファームウェアアップが可能ならば、ひょっとしたらノイズキャンセラー機能の追加なんてのもあり得るのだろうか?
あるといいなぁと思うのだが、そもそもノイズキャンセルはM-2の用途コンセプトとは逆を行く機能という感じなのだろうか?
というのは、EARINとしてはM-2を外で常時装着していても生活に困らないという事を実現する為にノイズリダクション機能を搭載したのであって、そもそも外部のノイズを消してしまって音楽に没頭するような機能であるノイズキャンセラーは、装着したまま外で使用する事はある意味生活に危険を及ぼす可能性があるからである。
…まぁ、ここまで考えていない可能性はあるのだが、そういう気もするわけで、もしそうであるなら、この機能を搭載する事はまずないな、と。
どっちにしても、ファームウェアアップが可能という時点でいろんな可能性がある事は間違いない。
そういう意味でも、このM-2は非常に魅力的な製品と言える。
価格3万円
このEARINのM-2、価格は29,800円(税別)で実購入となると3万円強という事になる。
イマドキ1万円強でも購入できる左右分離型イヤフォンがあるワケだが、これぐらいの高機能機だとやはり3万円程度は妥当な価格とも言える。
これでハイレゾ対応…というか、それぐらいの再生周波数帯を持っていれば文句ナシなのだが、このあたりはどうなのだろうか?
M-2のスペックシートを見ると、周波数特性は20~20,000Hz、感度は105dbとなっている。この数値だけではハイレゾ再生が可能かどうかは分からないが、Knowles社製バランスドアーマチュアを採用している事は間違いない。
まぁ、ハイレゾとは言わないが出てくる音はより高音質化した、程度で考えれば良いかも知れない。
そもそも、外という環境下でハイレゾ音楽かどうかを判断するというのはかなり難しい話であり、M-2もそこに重きを置いてはいないように思う。
また、バランスドアーマチュア型ドライバーはダイナミック型ドライバーよりも音質変化が少ないという特性もあるので、外であっても長期に渡って使用できると考える製品ではないかと思う。
それで3万円。
高いと思うか安いと思うかは…貴方次第だ。
EARIN(モダニティ公式)
https://modernity.jp/pages/earin/
分離型コードレス機は使い勝手良さそうですね。
落として紛失しそうなのがちょっと怖いけどw
音質はどうなんでしょう?
一昔前はデータ転送時の圧縮・復元の方式によって音質が劣化するってものもありました。
今は違うのかな…?
私は今、オーテクのCK-10使ってます。
音に惚れて買いたいと思ってたけど、予算オーバー。
当時は諦めてましたが、CK-100に代替わりした後の在庫処分で買いました。
BA型の繊細な解像度に感動し、一時期はそちらばかり見てましたが、結局ダイナミック型に落ち着きました。
この分離型イヤホンはどんな音を出すのか、興味ありますねー。
使い易くて音が良いなら3万もアリかと思います。
返信
個人的には、完全に外で使用する事を想定している、モバイル特化型デバイスは音質を追求しても自ずとその性能には限界があると思っているし、それ以上に人の耳が追従できないと思っています。
その為にノイズキャンセラーだったりノイズリダクションといった機能を持たせたりするのでしょうが、仮にそれら技術を使ったとしても、それらの機能の上で達成する音質にはやはり限界があると思います。
もし、これが高性能なセンサーでの計測なら、多少のハイレゾ感はユニットによっては達成できるかもしれませんが、果たして人の耳で常にその違いを把握できるのかどうか…。
私的には難しいと思っています。
データ転送のコーデックは、AAC、aptX、SBCに対応となっているので、現時点ではハイレゾには対応していないと言えます。aptXはCD音源の原音に近い音質だし、AACも高音質と言ってはいるものの、AppleのiTunesと同様の圧縮方式なので、ハイレゾにどこまで対応しているかは微妙なところ。SBCに限って言えば高圧縮をウリにしているコーデックなので音質には期待できないでしょう。
なので、M-2は現時点ではハイレゾ対応とは言い難いとは思います。
ただ、今回のM-2からはファームウェアアップが可能なので、後にLDACコーデックに対応する可能性があります。このコーデックに対応すれば96kHz/24bitに対応しますから、機器としてはハイレゾに対応するかもしれません。もっとも、BAドライバがその周波数帯を再生できるかは何とも言えませんが。
どっちにしても、仮にハイレゾ対応したとしても、外という環境下で、また左右分離型イヤフォンという形態で、人の耳がハイレゾの音を聞き分け続けられるのか、という所に私は疑問を感じます。
まぁ、コイツを室内で使用する上ではハイレゾに対応して欲しいかな、とは思うけれど…。
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