オリンパス製のProレンズ、今が買い時か?
原材料費の高騰で
オリンパスが、2020年2月1日より、一部の交換レンズの出荷価格及び希望小売価格を改定すると発表した。
原材料費が上昇する中、生産効率向上、経費節減により価格を何とか維持してきたが、販売期間が長い交換レンズは流石に企業努力だけではコスト上昇を吸収する事ができないとして、現行価格での販売継続が困難になったとの事である。
この事により、一部製品を価格改定する事になったわけだが、詳細は以下にある。
オリンパス
一部交換レンズの出荷価格および希望小売価格改定のお知らせ
https://www.olympus.co.jp/news/2019/an01455.html
概ね、10%ほどの価格上昇になる。
欲しいレンズがある人は、来年1月末までに購入すれば、旧価格での購入となる。
高倍率レンズは競争か?
今回価格改定となる一部交換レンズの中に「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」がある。
これは35mm判換算でいうと24-200mmという広角~望遠までカバーする小三元レンズだが、使い勝手の非常に良い焦点距離にある。F4.0とF2.8の大三元から比べれば暗いレンズになるが、この焦点距離のカバー範囲の広さは、1本でほぼすべてのレンジをカバーできるとあって、使い勝手が非常によい。
今回の価格改定で、このレンズが税込192,500円から214,500円に変わってしまうので、今の内に買っておこうという人が結構出ても不思議ではない。
さらに時期的に、価格改定でさらに高くなるならこの冬のボーナスで買ってしまおうという人が出てくる可能性が高い。
マイクロフォーサーズを使用している人は、小型軽量を目的として使っている人が多いので、レンズ交換を極力少なくしたい人が使っている。そういう人は広いレンジのレンズを使う傾向が強いので、このレンズは以前から人気レンズになっていた。
私も欲しいレンズではあるが、手が出ないだけで、手が出るようなら速攻で買いたいレンズである。
E-M1 MarkIIIが出るまで
E-M5 MarkIIIが登場した時、私は正直愕然とした。
あれだけ待って出てきた製品が、ほぼE-M1 MarkIIと同等の性能で、動画性能が若干向上していた程度に収まったスペックだった。
もちろん、E-M1 MarkIIのあの性能をこれだけ小さな筐体に押し込んできた事の凄さは理解する。だが、今までオリンパスファンだった人でこれで満足できた人は一体どれだけいただろうか?
フルサイズセンサーのカメラが次々と登場し、世間はフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラで話題持ちきりだった頃、オリンパスユーザーはひたすら耐える時を過ごした。
その時期に登場した製品のE-M1Xの性能は、確かにスゴイものではあったものの、縦グリップ一体のボディを許容できない、という人からすれば、次の製品まで待つという選択しかなかった時期だけに、このE-M5 MarkIIIが登場した時、そのスペックに過大な期待をもっていたというのもあったかもしれない。
しかし、現実的には前述したように、E-M1 MarkIIの性能をもったE-M5系という状態である。
小型軽量。マイクロフォーサーズの最大の特徴を持った製品ではあるが、イマイチと判断した人も多いだろう。
それだけに、次に発売されるであろうE-M1 MarkIIIへの期待は相当に高い。
センサーサイズに制限があるからこそ、フルサイズセンサー製品より不利なのは分かっている。だが、その基本性能をどこまでフルサイズセンサークラスに引き上げるか?
その上でどこまで高感度耐性を持たせ、どこまでAF性能を引き上げるか?
期待が高いが故に、E-M1 MarkIIIは待ち望まれる製品になる。
今回のレンズ価格改定は、オリンパスの生産体制のある意味リセットを実施した結果と言える。
そのリセットされた体制から発売される新製品への期待は、依然として高いという事を、オリンパスも十分理解していると思う。
次の新製品で、オリンパスのカメラはターニングポイントを迎える。レンズの価格改定は仕方ないもの、とファンは理解している(と思う。少なくとも私は思っている)。
あとはオリンパスがそのファンの理解に対して応える番である。