今年もこの時期がやってきた。
Plusモデル、登場
9月8日AM2:00、Appleが新製品を発表した。
iPhone14シリーズを筆頭に新Apple Watch、AirPods Proが発表されたが、残念な事に新型のiPadの発表は見送られたようである。
私が一番きにしているのは当然だがiPhone14シリーズで、今回はProシリーズと無印で、中のプロセッサが違うという差別化を行っているところが特徴と言える。
また、iPhone12、13シリーズで発売されていた、miniは廃止され、その代わりに無印にPlusモデルが追加、中身は無印だがサイズはPro Maxと同じというモデルが追加された。
価格については、11万9,800円からとなり、確実に円安の影響を受けた感じがする。最上位のiPhone14 Pro Maxの1TB版の価格は、239,800円と指示要再考価格が付けられた。
iPhone13シリーズとの違いはあまり大きな違いがあるという感じではないが、性能などの話は、Tech系サイトで十分説明されていると思うので、ココでは私が気になった事を書いていきたい。
Emergency SOS via satellite
今回、北米(米国、カナダ)では、衛星通信機能に対応したとの事で、緊急通報に使用する事ができるというのが一つの目玉機能になっている。
日本ではまだ使えないし、今後どうなるのかもわからないが、低軌道衛星を使用しているとの事なので、同様の衛星の利用が日本で可能になれば、技術的な部分は問題はないだろう。
この衛星通信機能は「Emergency SOS via satellite」と呼ばれる機能で、11月からサービスが開始され、2年間は無料で使用出来る。できる事は限られていて、通報中継センターに対して専用の短いメッセージを緊急時に送るという機能しかない。音声通信やデータ通信はできない。
緊急通報に特化している割に、2年間無料というコストがかかる仕様になっているので、正直なかなか普及はしないような気がする。こういうのは国家規模の災害対策として活用されたりして、国民は無料使用を基本にしないと、本当の意味で緊急連絡には使えないように思う。
Pro版はカメラ番長
無印、Pro版ともに共通の機能として、フロントカメラがf/2.2からf/1.9へと明るくなった他、オートフォーカスにも対応した。これは自撮りをする人からすると喜ぶべき改良点かもしれないが、カメラ機能はPro版がやはり有利な改良を受けていると言わざるを得ない。
背面のメインカメラは解像度が強化され最大48メガピクセルとなった。これは4ピクセルを統合できるクァッドピクセルのセンサで、12メガピクセルの従来機と比較して4倍の照度を得る事ができる。つまり従来より暗い場所でも明るく撮影できる、という事である。
センサーサイズもiPhone13 Proよりも65%大きなものを搭載しているという事で、第二世代のセンサーシフトOISを搭載した。
普通の一眼デジカメの場合、センサーサイズが大きくなったとなると画質に直結する話にとなるが、iPhoneの場合はセンサーサイズを大きくする事で手ブレ補正に活用する、という方向のようである。
Pro版は常時液晶表示へ
ついにこれが来たか、という機能が、Pro版のディスプレイ常時表示である。
但し、実際には消費電力を少なくするため、照度を相当に低くするようで、時間を見るぐらいにしか役に立たないような感じだが、ウィジェットなどをょ確認する為にも役に立つようだ。これも使って行く内の利用方法か変わっていくかも知れない。
また、ディスプレイそのものの輝度に関してもピーク輝度が変更されており、13シリーズでは1,200nitだったものがiPhone14 Proでは1,600nitとなり、屋外では非HDRで2,000nitまでブースト可能になる。これで明るい場所でより見やすくなるだろう。
そして噂でも出ていた、気になるノッチ部だが、Proシリーズはパンチホール型となり、画面デザインもそれに合わせて用意される。
TrueDepthカメラ部がカプセルデザインとなり、そのデザインを中心に通知などが新たにデザインされる。今後はこのスタイルが中心になるのかどうかはわからないが、少なくともTrueDepthカメラそのものが小型化していく事は間違いが無い。デザインでごまかす方向性は今後も続くことになるだろう。
気になる端子
そしてこれが最後の話だが…やはりLightning端子は健在だった。
欧州で、USB Type-Cでない事で問題になったという話も出ていたので、iPhone14シリーズからLightning端子から切り替わるかと思ったが、今回はまだ切り替わらなかったようである。
だが、この流れは変えようがないので、おそらく次のiPhone15(仮)シリーズからは、USB Type-C端子に切り替わると予想される。
ただ、ひとつ気になる事がある。Appleは運用のスマートさを求めた時、型破りな事をする事が多いという事である。
個人的には、この物理的端子は存在していて欲しいのだが、場合によっては充電もワイヤレス、他デバイスとの接続もBluetoothのみ、なんて極端なケーブルレスの方向に舵取りしかねない。
それはそれでスタイリッシュかも…と思う人もいるかもしれないが、物理的にMIDI機器を接続している人含めて、特殊な機材を接続させている人は、完全なケーブルレスになるとそれらが実現できない事になるので、困る事は間違いない。
まぁ、実際にはiPhoneに外部端子がなくなれば、それに対応すべく接続するための方法が別の手段によって確立されるだけだとは思うが。
とにかく、今の段階ではLightning端子は生き残る事となった。
個人的には早い所USB Type-Cになって欲しかった所だが、今回は待ちである。
乗り換えはどうする?
現在、私はiPhone Xを使用している。
購入した時のままの状態なら、もうバッテリーはダメになってしまっているハズの状態だが、一度画面が割れた事でドコモの交換サービスを受けているので、今の所まだバッテリーは元気な状態なので、そのまま使用を継続している。
だが、そろそろダメになるだろうな、という感触はある。
となると、バッテリーを理由に更新という話になるのだが、正直、今の段階で今回のiPhone14シリーズへの切替えは微妙なところだな、と思っている。
今回、iPhone14シリーズの予約開始に伴って、在庫となっているiPhone12シリーズ、13シリーズの一部の機種が値下げという話が出ている。
であるなら、型落ち品に乗り換えてしまう、というのも手かもしれない。
性能的に劇的進化しているかといえばそうでもなく、接続もLightning端子のままなら、iPhone13 miniなんて消えゆく最後の機種を選ぶというのも悪くない。
ま、そうなると次機種もさらに遠のく事になるのだが、現時点でほとんどの人の性能要求は既に満たしている事を考えると、皆がこぞって新機種が必要、という事はないのではなかろうか?
かくいう私もそうなのだが、最終的にはコストとの兼ね合いだけの問題だろう。