詳細がリークした事で、スペックと価格が明らかに。
最上位の設定はなし
11月中旬に噂として出ていた無印モデルのRyzen 7000シリーズの話だが、概ね間違ってはいなかったようである。
登場する65wモデルは、Ryzen9 7900、Ryzen7 7700、Ryzen5 7600の3モデルで、最上位たるRyzen9 7950は登場しないようである。
スペックに関しても大凡噂どおりで、ベースクロックは3.7GHz(7600のみ3.8GHz)、ブーストクロックはコア毎に異なるがすべて5GHzを超える性能を持つ。
キャッシュメモリの搭載量もX付きモデルと同じなので、動作電力量が大きく異なるというモデルとして無印が登場する事になる。
また、無印版にはCPUクーラーである「Wraith Prism」もしくは「Wraith Stealth」が同梱されるようで、Ryzen5 7600のみ「Wraith Stealth」となるようだ
ローンチは、CES 2023で発表され、1月9日もしくは1月10日にローンチされるようで、これは噂で二分している。
どちらにしても、来年早々に登場するという事に違いはなさそうである。
価格は229ドルから
Ryzen9 7900、Ryzen7 7700、Ryzen5 7600の3モデルの価格は、それぞれ549ドル、329ドル、229ドルのようで、軒並み価格は抑えられている。
とはいったものの、実の所CPUの価格は思った程大きな問題ではない、というのは、そもそも現在発売されているX付きのCPUを見ても理解できるのではないかと思う。
今回、Zen4のRyzen 7000シリーズが不調なのは、CPUの価格が高いから売れないという事ではなく、マザーボードの価格が軒並み高いという事が原因。しかも使用するDDR5メモリもDDR4メモリから比べれば価格が高いので、PCとして構成した時の総額が驚く程高めに出てしまう事が問題。
なのでCPUで50~70ドル程度の価格が下がったとしても、割安感はあまり得られないのが現状である。
私も先日Ryzen7 7700Xを中心にしてパーツを選別して購入したが、思った以上の価格に跳ね上がってしまい、後から「これでよかったのか?」と疑問に思った程である。
まぁ、私の場合は総額を想定利用年単位で分散した結果で自分自身に納得させたが、正直これを誰にでも受け入れろというのは無理があるように思えてならない。
何とも微妙
ここ最近、改めてRyzen 7000シリーズのベンチマーク関係の資料や検証動画を見直しているのだが、見れば見るほど何とも微妙な気持ちになる。
決して悪いCPUではないのだが、Intelの第13世代Coreと比較すると、結局微妙なスコアしか出てこない。
唯一、第13世代Coreよりも優れた結果を残すのは、その消費電力であり、性能が伸び悩むから消費電力も抑えられているというような見え方をしてしまっている。
ベンチマークテストなど、普通の使い方の挙動とは異なり、常に全開運転の結果なので、実運用の参考にはなりにくいのだが、それでも結果として印象が悪く見えてしまうので、とても損をしている…それがRyzen 7000シリーズのように思えてならない。
クリエイティブ系の処理であれば、Intel系よりも優れた結果を残すだけに、その良さを見せる事がなかなかできない現状は、とても不利に働く要素ではないかと思う。
とりあえず、年末年始にRyzen7 7700Xで次期メインPCを組み、実運用で自分としての体感をまた記事にしたいと思う。
来年に入り、65w品が出回った直後くらいに、3D V-Cache搭載のRyzen 7000シリーズが発表される可能性もあるので、その可能性にも期待したい。