International CES 2012が行われているが、そこで東芝が面白いデモを行っているようだ。
このInternational CES 2012では、Ultrabookや新しいAndroidなどが注目を集めているが、私が「コレは…」と思うのは2つ。
一つがSonyのCrystal LED Displayで、もう一つがこの磁気共鳴給電である。
中でも磁気共鳴給電はその応用範囲の広さを考えると、デジタルガジェットの救世主となりうる技術ではないかと私は思っている。
impress AV Watch
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/avt/20120112_503938.html
この磁気共鳴給電というのは、説明員によると「音叉が特定周波数で共鳴し、別の音叉が鳴り始めるのと同じように、特定周波数で共鳴する磁気回路を構成することで、非接触でエネルギーを伝えることができる仕組みです」という事らしい。
要するに、磁気回路を共鳴させてエネルギーを伝達する、という事の様だが、それによって水槽内に入っている防水Androidタブレットに非接触で給電可能というから、そこに水があろうが何があろうがエネルギーを伝達できる仕組みらしい。
特徴として“特定周波数に対する共振でエネルギー伝搬する為、周辺で誤動作する事がない”とか“共振周波数が一致する磁気回路があったとしても、磁気回路からエネルギーを取りだそうとしないかぎりエネルギーの損失や影響がない”という事だから、昨今のワイヤレス給電である電磁誘導式のような問題点がほぼクリアされている事になる。
この磁気回路だけでは複雑な事はできないようなので、Bluetoothなどを併用した状況情報の取得によって、いろいろな機器を同時に充電したりできるようになれば、世の中から充電コードと呼ばれるものはほぼなくなるのではないかと考えられる。
現時点では伝送距離によってはそれなりの伝送損失があるようなので、今後はそれらの損失をどれだけ小さくできるか? が一つの課題かもしれない。
ただ、送信出力と受信能力は双方のアンテナの大きさを変えることでいろいろ自由に組み合わせられるようなので、設定はかなり自由になるのではないかと思われる。そうなれば、活用できる機器はどんどん増える。場合によっては据置機ですらコードレスの時代がやってくる…かもしれない。
どれぐらい先にこの技術が民生に降りてくるかは分からないが、こういう話を聞くと未来は明るいように思えてくる。
ぜひ早期実現を果たして欲しいものである。