またしても付録が付くのか…と、既に恒例になった感のあるStereo誌の1月号付録だが、今回は2年前に回帰して再びデジタルアンプが付録になるようだ。
LUXMAN設計のデジタルアンプ
Stereo 2012年1月号の付録は、高級オーディオメーカーLUXMANの設計で作られたデジタルアンプ“LXA-OT1”だった。価格からすると2,000円ほどのアンプになるわけだが、その価格のワリに音が良く、雑誌そのものはすぐに売り切れになった。
当時、私も格安かつ遊べるアンプが欲しかった事もあって1個(1冊?)購入したワケだが、結局その後にもう1個追加して購入するぐらいハマッた逸品である。
このLXA-OT1の良いところは、基板の構造が単純だという事。それ故、ユーザー側が改造したりできる所に面白味があり、電子工作に覚えのある人は、コンデンサを高性能化させたりして、更なる音の良さを追求していた。
また、このLXA-OT1は、オペアンプが手軽に交換できるという事もあって、新日本無線のMUSES01に交換してみたりする事もできる。
音を手軽に変えて楽しむ。
そんなディープな世界を、手軽に遊べてしまうのがLXA-OT1だった。
今回の2014年1月号に付録として付いてくるのは、このLXA-OT3という名称で、D級オーディオアンプとしてより進化したデジタルアンプである。ちなみにOT2はUSB DACであるLXU-OT2という付録だった。このUSB DACは…残念ながらあまり評判の良いものではなかった。
しかし今回のLXA-OT3はそんなLXU-OT2の評判を払拭するような展開を見せそうだ。
まだ詳細はハッキリと分からないようだが、今の所わかっているのは以下の事。
・RCA出力端子が金メッキになった
・高音質コンデンサになった
・付属電源アダプターが1.2Aタイプに容量アップになった
この変化によって、S/N比とダイナミックレンジが良くなっていたり、音のフォーカスが良くなっていたりと、かなり前機種を上回っているような話もある。
この画像はインターナショナルオーディオショウの会場で、音楽之友社が発表していたもの。
下段がLXU-OT2で、上段がLXA-OT3である。こんどの基板は赤い色に染まっている。
Stereo付録の基板と言えば…
iKeda Productである。
このiKeda Productでは、Stereo誌の付録に関して、そのケースをアルミ削り出しで独自制作していて、付録基板がそれなりの見栄えのアンプに変わるという、そういう展開をしている。
私もいくつかアルミ削り出しのベースを購入した。
単なる付録基板が、一気にそれらしく見えるから中々どうして、良いものである。
今回のLXA-OT3に関して、またベースを販売するのかな、と思ったのだが、未だiKeda Productからそういった話が出ていない。
恐らく、LXA-OT1と基板構造が同じで、前のベースが流用できるのかもしれない。
それも、来月の19日になれば分かる事ではあるが…。
iKeda Product
http://www.ikedaproduct.jp/ (現在リンク切れ)
よくよく思い出すと、私はこのiKeda Productから、結構なベース部品を購入している。
LXA-OT1用ベース、LXU-OT2用ベース、これら2枚の基板を2階建てで1つに纏める2階建てパーツと、ベース関係はほぼ全て購入した。
決して安い買い物ではない。が、製造会社が生きていく一つの道の参考になると思って、購入した。
ウチの会社でもこういうのをやればいいのに…(自社商品企画の企画書は既に提出済み)。
この勢いで近いうちに…
LUXMAN設計のアンプがこの値段…というだけでも魅力的なのだが、デジタルアンプの第二世代型が出たのだから、ここは一つ、LXU-OT2の第二世代型もぜひ投入してもらいたいものである。
LUXMANの設計技術を使用していて、それでいてノイズが酷いとか、音質が悪いなんていうのは、おそらくメーカーとしても心外ではないかと思う。もちろん厳しい予算の中の話ではあるが、それでも限られた技術と限られたリソースで究極の音を求めるというのも、音を突き詰めるという方向の一つの道である。
LUXMANにはぜひLXU-OT2のリベンジを果たしてもらいたいところである。