やはり消費電力はデカイ…。
三種の格付け
AMDの次期主力GPUである、Radeon RX Vegaのラインナップの情報が出ている。
それによると、現時点では3種類が想定できるようで、最上位が水冷仕様となるRadeon RX Vega XTX(以下XTXと略)」、空冷仕様の「Radeon RX Vega XT(以下XTと略)」、下位モデルの「Radeon RX Vega X(以下XLと略)L」となるようだ。
この内、XLのみはStreamProcessorが3,584基と、他2機種の4,096基よりも少ない仕様で、その分発熱を抑えた製品になりそうである。
というのも、水冷のXTXは375wにもなるケースがあり、平均300wの製品となり、とてもGeForce GTX 1080 Tiと比較できない消費電力である。
XTであっても、285w、平均220wという消費電力で、1080の185wと比較しても高い消費電力となっている。これぐらいの電力を使わないと1080と並ぶ性能を出す事ができなかった、という事だろう。
ただ、以前にもちょっと書いたが、ドライバの作り込みで性能が劇的変化した実績があるため、HBM2は未だ扱いの難しいメモリだという事が言える。性能がどこかのタイミングで一気に上がる可能性も秘めているという意味ではロマンのある製品かもしれない。
まだ見えない価格
こうしたスペックはある程度見えてきたVegaだが、価格についてはまだ見えない。
私としては一番そこが気になるのだが、これで1080と同価格だとしたら、ほとんどの人は1080を選ぶのではないかと思う。
ワットパフォーマンスでこれだけの差が付いてしまうと、商品的魅力でいえば、NVIDIAが未だ圧倒的と言わざるを得ない。
私の様に、ドライバが持つ機能を目当てにしないかぎりは、NVIDIAを選んでおけば間違いない、という結論に至ってしまうのは明白である。
HBM2を採用した事でメモリアーキテクチャとしてはNVIDIAより先行していても、GPU部分でいえばAMDは未だNVIDIAの後塵を拝する形になっている事実は、今の段階でも変わらない。
このあたりを加味してAMDはVegaの価格設定をどうするつもりなのか?
非常に気になるところである。