ゲームボーイアドバンスの名作が再び。
1~3作目は定番
カプコンから、PS4及びNintendo スイッチ、Xbox One版の「逆転裁判123 成歩堂セレクション」が発売した。価格はパッケージ版で3,300円(税別)、ダウンロード版で3,056~3,080円(税別)。この他、2019年春にはWindows版(Steam)が発売される予定だという。
私はリアルタイムで本作をプレイしていた事もあるので、本作がどの程度面白いのかなど、一通り理解しているが、確かに古い作品ではあるので、今の人たちにプレイしてもらう為にリメイクするのは悪い事ではないと思う。
ただ、元々がゲームボーイアドバンス版という、解像度の低いプラットフォームの作品だけに、フルHDの画面で本作をプレイした時の違和感…見た目が平面的に見えてしまったりする影響は多少なりあるのではないかと感じる。
ま、実際やってみないとリメイクの出来そのものはわからないが、シナリオはゲームライクで名作だと思っているので、未プレイな人にはぜひ体験してもらいたいと思う。
4作目以降は?
正直、逆転裁判は3作目までの作品という認識が私には強い。
というのも、主人公が4作目は成歩堂ではなくなるので、一気に違和感が噴き出す。ただ、作品そのものの面白さは変わらず面白いので、4作目も何れどこかでリメイクしてほしいタイトルだと思う。
また5作目、6作目も、その面白さをよく継続できるなと思うほど良く出来た内容だと私は思っている。5作目以降はプラットフォームをニンテンドー3DSに移した事で、販売本数は徐々に減っていったという状況のようだったが、それでも6作目で25万本を超える販売数だった事を考えれば頑張っているタイトルだと思う。
だが、残念な事にリメイクとかいうと、ほとんどの場合で1~3作目が対象となる事が多く、4作目以降はほとんどがスマホへの移植止まりになってしまっている。
時代はスマホだという事なのかもしれないが、固定機でプレイしたい人もいるのも事実なので、ぜひ勢いにのって「逆転裁判456」として移植してもらいたいところである。
面白さはあくまでもゲーム的
本作の面白さはあくまでもゲーム的だという事を最初に言っておきたい。
シナリオが面白いと言っても、小説のような物語の面白さとはかけ離れている。あくまでもゲームシステムの上に成り立った面白さなので、純粋に読み物としての面白さを追求すると、本当の意味で面白いという事にはならないと思う。
ただ、コマンド選択式のアドベンチャーゲームは、どうしてもシステム的に単調になりがちで、シナリオの面白さをシステムでスポイルしてしまう事もあるが、逆転裁判はまさに逆転していて、システムでシナリオの面白さを引き上げているところがある。
アドベンチャーゲームとしては、こうしたシステムによるテコ入れで面白く出来るという良い見本のようなタイトルだと私は思う。
また、この逆転裁判シリーズのスピンオフ作品として作られた「逆転検事」も内容としては面白い。裁判による法廷パートがなくなった事で、より普通のアドベンチャーゲームっぽさが増したが、それでもシステムでシナリオの底上げをしている作品であり、工夫が随所に見られる作品である。
こちらもぜひ移植してもらいたいものである。
価格が3,000円台と比較的安く購入できる事から、購入ハードルが随分低いと言えるので、繰り返すがぜひプレイしてもらいたい作品だと思う。
非現実的な部分もあるが、それはそれ。面白い事が最優先である。