OLYMPUSからOM-Dのエントリー機三代目が発表された。
E-M10 mkIII、登場
OM-Dシリーズのエントリー機「E-M10」シリーズの三代目がOLYMPUSから発表された。発売日は9月15日で、価格は店頭予想価格でボディ単体が税込9万円前後、ダブルズームキットが税込12万円程度と予想されている。ダブルズームキットには「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6R」の2本が付属してくる。撮影レンジとしてはこの2本のズームレンズで広角から望遠までカバーできると言える。
もともとエントリー機を意識してデザインされているため、防塵防滴といった機能はない。搭載されるセンサーは16Mピクセルで、前世代機と同じ。EVFも有機ELの236万ドットでこちらも変化がない。搭載される画像処理エンジンはE-M1 mkIIと同様の「TruePic VIII」で、AFはコントラストAFのみだがAFポイントは81点から121点へと増加している。
多少処理能力が高速化しているようで、若干の連写速度向上は見られるものの、その他の性能は前機種と大きく変化はない感じである。
ただ、ボタン配置などは見直されており、操作はしやすくなっている感じはある。
今回の新型機で目玉機能となるのは、4K動画が撮影可能になったという事。4K30Pの撮影が可能で、動画時には電子手ブレ補正が使用可能になっている。
E-M10 mkIIとはマイナーチェンジ的な感じがする今回の新型だが、おそらくこれは上位機種などとの差別化からこのような感じに収まったのではないかと考えられる。
気になるE-M5の新型
このE-M10 mkIIIの登場で、俄然気になってきたのが(仮)E-M5 mkIIIである。
E-M10の新型がマイナーチェンジ的なアップグレードに収まった為、E-M5 mkIIIは前機種よりは大幅に性能向上するのではないか? という予想ができる。
現在のOLYMPUS機は、その機種別の差別化がものすごく曖昧になっていて、特にPEN-Fの存在がその機種間の機能差を大きく狂わせた感じがある。
E-M10 mkIIも登場時には大幅にスペックアップしたため、機種間の機能差が縮まってしまい、差別化が曖昧になったが、E-M10 mkIIIが非常に小さなマイナーチェンジに収まった為、次の新型で機能的な差別化が見直される可能性が高い。
E-M1 mkIIは圧倒的な機能差があるため、(仮)E-M5 mkIIIはよりE-M1 mkIIに近づく可能性もあるが、個人的にはE-M5系はE-M1系とは全く異なった方向性のカメラに向かって欲しいと思っている。
例えば…毎回言うのだが、高感度耐性のある機種にするとか…である。
OM-Dシリーズに3機種もあるのだから、真ん中の機種はそれらの中間機能を持たせる機種にしがちではあるが、デジタルカメラは最終的にデジタルで処理できる部分は意図的に差をつけないと差が出にくいし、その為に機能を分けるとコストもかかる。であるなら、上下2機種に機能差は分けてしまい、真ん中の機種は全く違う方向性のカメラにしてしまう方が差別化できて良いように思うのだが。
何はともあれ、これを機に一度整理をしてもらいたいものである。