日本ブレイク工業という会社を知っているだろうか?
5年ほど前、契約社員が作詞作曲した“社歌”が大ブレークし、CD10万枚を売り上げた事で一躍有名になった解体業者である。
この社歌がブレークした理由は、テレビ朝日系「タモリ倶楽部」で紹介された為。その後、この曲は着メロやパチスロ、ゲーム“太鼓の達人6”の音楽としても採用されるまでになり、正直、本体の会社から独立して一人歩きしていた感じである。
ところが、この日本ブレイク工業が、今とんでもない事態に陥っている。
事態が騒がれ始めたのは今月の半ば。
同社サイトが突然アクセス不能となり、神奈川県建物解体業協会の会員名簿からも社名が消えていたことが判明したそうである。
倒産か?
誰もがそう思うだろうが、実際は倒産より酷い状況のようだ。
というのも、このブレイクした社歌が原因で、犯罪行為が起きていたのである。
社歌のマネジメント子会社の社長を兼務していた43歳の男性社員と、ブレイク工業の創業時から経理を担当していたその母親の65歳の女性社員が共謀し、会社の金の大半を横領していたというのである。
しかも女性社員の再婚相手が社長をつとめるペーパー子会社も横領にかかわっていたようで、この問題は更に深刻化しているようだ。
この問題自体は今年1月に発覚したようだが、判明しただけでも被害額は3年間で5億円以上らしい。
元々日本ブレイク工業は年商1億5000万円程の会社との事で、とても事業を続けられる状態ではなくなった…というのが、事の真相らしい。
横領問題については、一方からの情報では真実は見えてこない。
本当に横領問題なのか、それとももっと根深い問題があるのかは今の段階ではわからない。
ただ、日本ブレイク工業の社長と社歌マネジメント子会社の社長を兼務していた43歳の男性社員とその関係者との間で、いろいろな訴訟問題が起きる事は必至だ。
何かがブレークし、そこから得られた莫大な金が人を狂わせた結果…なのかもしれない。
分不相応の金を手に入れるという事の怖さとでも言うべきか。
それでも人は大金を手にしたがるわけだが(私も含めて)、そう考えると人は元々救われぬ生き物なのかもしれない。