PS3の新ファームウェアver3.30が公開された。
今回のファームウェアでは、以前からSCEより告知されていた3D対応が含まれている。
ここで言う3Dとは、ポリゴン映像を指すのではなく、あくまでも立体視の事である。
ゲームにおいて、今回のファームウェアで立体視が可能になる為の布石が用意された、という事だ。
布石、というのは、まだ立体視を実現できるソフトウェアが存在しないため。
今回の布石は、あくまでも開発側へのアプローチ色が強く、あくまでも“3D Ready”という段階。
SCE側としては、3D対応のBRAVIAが発売になるタイミングと同期してソフトウェアが提供されるという筋書きのようだ。
つまり、消費者サイドからすれば、今回のアップデートでいきなり立体視ができるようになるわけではない。
なぜこのような“3D Ready”なる段階が必要だったのかというと、それはゲームにおけるリアルタイム映像の立体視と、Blu-rayビデオなどによるすでにエンコードされている映像を立体視するのとでは、そのアプローチが全く異なるからに他ならない。
すでに映像化されているビデオを立体視させる際、その飛び出し量は映像化する際に決定され、ビデオ化された時には固定された状態で提供される。
だが、ゲームでは映像がリアルタイムに生成される事が多く、また演出によってその時々で飛び出し量を変化させたいという事が起きうるため、その飛び出し量などの調整がその場その場で必要になる。
この調整をより具体化させる条件はディスプレイサイズにあり、開発側が意図した飛び出し量を各消費者のディスプレイに合わせる必要が生じる。
つまり、今回の3D Readyは、そうした環境整備の為に用意された段階と言える。
こうしたアプローチを取ってくるあたり、ソニーグループは他社に先駆けて3Dに取り組んでいるという姿勢は、紛れもない本物と言えるのではないかと思う(別にソニー以外が本気でないと言うわけではないが…)。
今回のファームウェアアップでは、他にもPS3のリモートプレイにPSP以外にPCも選べるようになった。
但し、これは今の段階では利用できない。
3D Readyと同じだ。
今回のリモートプレイに使用できるPCは、今後発売されるVAIOに実装される機能に連動するもので、どのPCでも扱えるものになるというわけではないようだ。
個人的にはVAIOに限らず、利用出来るようにして欲しいところだが…。
これは対応VAIOが発売されてから、また話題にでるのではないかと思う。
ファームウェアver3.30は、利用できる部分が非常に少ないアップデートといえるが、その内に秘めた可能性はかなり濃いエッセンスを持っているように思う。
PS3がXbox360と決定的に異なる部分をよりアピールするための布石として用意されたファームウェアと言い換える事ができるかもしれない。
3年前のハードウェアでSCEがやろうとしている事は、まさに時代の最先端を行くものであり、3年前のハードウェアでありながらそれを可能にしているというPS3の性能は、やはり当時とんでもない高性能だったという事を裏付けていると思う。
実際、今持ってCell B.E.を使い切っているかどうかすら怪しいのである。
そろそろ性能的には厳しくなってくる、と言われているが、それでも今なお出来ることが拡大し続けているPS3は、まだまだ可能性の塊のように思えてならない。
出来ることならば、PS4はPS3の延長上にあるハードウェアになって欲しい。
私的にはそう思えてならない。