最近ゲームする事もなくなったなぁ…と思いつつも、気になったゲームがないかというとそうでもない。
手軽に遊べるゲームなら、ちょっとはプレイしてみようかな、という気にもなる。
気になるゲームは新しいものもあれば古いものもある。昔やりたくてできなかったゲームややっていたけど久々にやりたいゲーム、ゲームセンターでしか遊べなかったゲームが家庭用でリメイクされればそれもやってみたい…いろいろな思いがあるワケだが、そんな中、このBlogでも以前書いた“ギャラクシーフォース2”がいよい3DSに移植された。しかも立体視付きで。
以前このBlogで書いた時は、PS3のPS2アーカイブスとして復刻したギャラクシーフォース2の話をした。その時にも3DS版の話にはちょっとだけ触れたが、そもそも3DSであのギャラクシーフォース2を再現できるのか? そんな疑問があったりした。
PS3なら、エミュレーションとはいえオリジナルのMC68000を3個という処理も難なくこなす事ができるだろう。ましてPS2でも再現できていたのだから。
しかし3DSとなると話は別。3DSはARMコアを2個搭載しているとはいえ、専用設計(といってもそれなりの共通規格部分はあっただろうが…)でムチャぶりな基板で動かしていたオリジナル版を再現するのは、メモリ周りなども含めて難しい話ではないかと思う。
しかも、今回はPS2版にもあった高解像度版を再現し、かつ立体視にも対応しようというのだから、それが如何に大変な事か…。プログラムなどを知っている人なら当然のこと、知らない人でも「?」と感じるくらいのムチャぶりな移植である。
果たしてそれがどんな形となったのか?
それを知るにはやはり買ってみるしかない!
という事で、3DS版ギャラクシーフォース2を購入してみた。
結論から言う。
なんでココまで再現できるんだ?(爆)
サイトに載っていたインタビューだと、BGMは流石にエミュレーションできなかったようで、ストリーミング再生させているそうだが、効果音(SE)はエミュレーションで再生し、BGMとSEをバランス調整してミックス再現しているそうで、当然画面は高解像度版のテクスチャをバリバリ60fps近くで再生させている。
最近の派手な画面のゲームではないため、3DSのパワーをちょいちょいと使って再現させてるんだろ? 的な感じにも一見すると見えなくはないのだが、この小さな筐体の中で、恐ろしいまでのエミュレーション演算を行っている…それが3DS版ギャラクシーフォースなのである。
プレイするとわかるが、もうほとんどオリジナル版と同じである。いや、それ以上である。
高解像度版のテクスチャを使用しているが、もともとのオリジナル版(つまりゲームセンター版)と3DSはその表示解像度が近い事もあって、(表示部分だけで言えば)完全再現できる環境がある。しかし、そこは解像度をより高解像度に振り、ドットのジャギーが見えにくい状態にしている。
さらに、立体視。3DS版はこの立体視によって今までとは全く異なるギャラクシーフォース2に仕上げられている。
2Dではその奥行がよく分からなかった洞窟のシーンなどは、立体視にする事で迫り来る洞窟の壁がこれでもかと分かってしまう。私はこれによって難易度が下がる…と言い切れるほどのゲーマーではないため、難易度が下がる的な感じには思えないが、少なくとも今まで理不尽な壁への激突を経験していた人からすれば、それがなくなる事は間違いないだろう。
あと、3DS版スペースハリアーにも搭載されていた筐体モードもちゃんと搭載されている。
ただ、スペースハリアーのムービングシートは前後左右への揺れだけだったため、その動きは基本的に左右への揺れだけの再現だったが、ギャラクシーフォース2はスーパーDX版筐体だと300度を超える回転と15度の前後傾斜という、実際の筐体の動きだと凄まじいまでの恥ずかしさ(爆)の動きであるため、3DS版スペースハリアーと同じ動きというわけにはいかない。
そこで…今回のムービングシート再現はゲームセンターの背景を用意し、本当にぐるぐる回るという動きを再現させている。しかも、動作するモーターの音まで再現されているのである。ま、スペハリの時もモーター音は再現されているが、今回はオリジナルの筐体の入手か難しかったようで、残念ながらスーパーDX筐体の音はDX筐体の音を使用しているようである。
ただ、このぐるぐる回る感覚は実に異質。本物の筐体なら自分が回っているため変な感じではなかったものの、再現モードだと自分は動いていないのに見ている部分で回っているという…何とも説明がしにくい感覚に襲われる。一度体験してもらいたい異質感である。
で、実際の操作感だが…残念ながら快適と言えない。
というのは、オリジナルは操縦桿とスロットルという構成であり、それをアナログパッドとボタンで再現しようとしても無理があるからだ。
オリジナルの操縦桿の場合、移動のスティック動作以外に、ボタン操作が同時にできる。さらにスロットルはアナログ的な動作が可能だから、速度調整などがアナログ的な操作になる。
これらをアナログパッドとボタンだけで再現できようはずもなく、スロットル操作はデジタル的にならざるを得ない。さらに移動とボタン操作を同時にしつつ、デジタルなスロットル操作をしようというのだから、どうしても無理が出てしまう。
そこで…この3DS版ギャラクシーフォース2では、3DS専用拡張アナログパッドに対応している。つまりスロットル部分だけでもアナログ操作にしようというのである。
私は拡張アナログパッドを持っていない為、その操作感を知ることはできないが…どちらにしても忙しい操作になる事は間違いないだろう。
ま、これはこのゲームに限った事ではなく、こうした一人称視点の乗り物系ゲームではよくある事である。つまりは、そのぐらいの操作感、と考えればわかりやすいのではないかと思う。
いろいろな凄さとメリット、デメリットがありつつ、3DS版ギャラクシーフォース2の価格が800円というのは、総合的に考えて実にリーズナブルと言える…と自分では思っているのだが、人によっては安くないと思うかもしれない。
というのは、このギャラクシーフォース2は6面構成でその各1面が3シーンで構成されている。
シーンとシーンの繋がりは強制移動シーンが挿入されるため、切り替えは分かるが基本的にノンストップ。これが6回繰り返しになり6面構成というワケである。
各面の長さだが…実は思っている程長くない。だから上手い人がプレイすると、比較的短時間で6面がすべて終了してしまう。ゲーム全体でいうとプレイ時間は長くないどころか短いのである。
なぜそうなっているのか? というと、元々がアーケードゲームだからだ。
アーケードゲームは、如何に回転率を上げるか?
というのが一つのインカム率を決定する要素になっている。つまり一人当たりのプレイ時間を短くできれば、それだけ売上が上がるというワケである。特にギャ
ラクシーフォース2のスーパーDX筐体は総額500万円以上とかそういう筐体だったため、1プレイ500円とかそんな価格だった。500円だからプレイ時
間を長めに…とやっていると、500万円の回収など覚束ない。もちろん、1プレイ500円という設定が高すぎる為に人が入らない…となると、1プレイ
300円とかに設定しなければならないため、さらに回収が難しくなる。プレイ時間を短縮しないと、店側が赤字を切る事なってしまうのだ。
だからゲームセンターで長くプレイできるゲームというのは、基本的に店側としては嬉しくないゲームになる。だから…という理由だけではないが、大型筐体ゲームは特にプレイ時間が短めなのである。
そんな大型筐体ゲームの移植であるから、当然1プレイの時間が短い。そんなゲームで800円という事を考えた時、安いと感じる人もいれば高いと感じる人も出てくるのは、どうしても避けられない事である。
私的には、決して高くないし、逆に安いと感じる価格設定なのだが…
みなさんはどう感じるだろうか?