昔、ワコムから発売されていた“Smart Scroll”という製品を使っていた事がある。
何に使っていたかというと、今はもう過去の作品となってしまったラグナロクオンラインという歴史的にも大ヒットしたMMORPGに使っていた。このゲームではファンクションキーにスキルが割り当てられるのだが、このSmart Scrollのボタンにファンクションキーを割り当てれば、キーボードに変に手を置かずともスキルが使える…という感じである。
このSmart Scrollは元々タブレットでペン入力している際、左手を使ってもっと便利にタブレットを使うという目的で開発された、左手用入力デバイス。
右手にはペン、左手にはSmart Scrollというワケだ。このSmart Scrollには8つのボタンとマウスについているようなスクロールホイール、あとマウスの変わりになるというトラックボールが搭載され、マウスが使えない環境でもそれ以上の事ができるように設計されていた。
しかし、そのSmart Scrollが登場していたのは今から10年ぐらい前の話で、Windows7の登場と共にそのドライバも公開されていない過去のデバイスとなった。
ワコム Smart Scroll
http://tablet.wacom.co.jp/what/detail/detail_press.html?nno=263
では、現在の左手入力デバイスというものはどんなものか?
そのほとんどがゲーミングデバイスである。特に日本ではあまりなじみがないFPS用に開発されたものがほとんどで、ゲームを目的としない用途の左手入力デバイスは、ほとんど姿を消してしまっている。何故消したかというと、それは画面を直接タッチできる環境が整ってきたから。ある意味、画面タッチが通常作業の頂点に位置する入力という事なのかもしれない。
だがゲームとなると話は別だ。
FPSもそうだが、ゲームでは画面に表示されている事以外の用途が多々あり、それらをワンクリックで操作したり、或いはもっと複雑な命令をワンクリックで達成するようなマクロ機能なんかもあると便利という事が多い。
だから画面タッチよりも左手入力デバイスの存在は意味が大きい。そういう意味で、ゲーミングデバイスを開発、販売しているRazerやロジクールなどから、特定のユーザーに向けての専用デバイスが発売されている。
そんな左手用入力デバイスを、ふとした事から入手する事になった。
モノはRazerのNostromoというもので、16個のキーと十字キー、スクロールホイールがあるものである。
FPSなどではこれらのキーの数でも足りないのだろうが、MMORPGなどではこれぐらいでも十分使えるだろうから、これはそうした用途に向けたものと思われる。
今回、私がコレを入手する事となった経緯には特に意味はないのだが、何故これを受け入れたかというと、今プレイしているFF14で使えるという事を知人から聞いたからである。
ただ、私がコレを使ってFF14をプレイするかはまだ分からない。
FF14は、PS3やPS4といったコンシューマ機にも提供された(される)タイトルであるから、ゲームコントローラーでのプレイが実にやりやすい作りとなっている。
問題があるとすると、多少複雑な操作を必要とするターゲットとサブターゲットのコントロールや、増え続けるスキルを有効に使う事に不向きで、ゲームコントローラーはどんなに多くても12個までしかボタンがない。
Razer Nostromoも、16個しかキーが存在しないのだが、ポイントは右手がマウスに使えるという事。つまり、ターゲットの操作はマウスを中心に行う事ができ、そのマウスで扱う部分はRazer Nostromoで操作しなくても良いという事になる。つまり16個のキーから移動の為の4つのキーを省いたとしても、12個のキーを全て組み合わせでスキルに割り当てる事が出来る事になる。
そうなると、結構な上級操作が比較的簡単にできるのでは? と思えるのだが…。
実際には結構ハードルが高いというのが本当の所ではないかと思う。
何よりも移動がキーボードになるというのが大きい。WASDという4つのキーで前左後右の移動を行うのだが、それらをこのRazer Nostromoに割り当てたとしても、結局やってることはキーボードと同じ。そしてそれら4つの割当キーの周囲にある他キーでスキルを割り当てたりする為、結局はパニックを引き起こしそうな操作の難しさになってしまう。これはもう慣れるしかない話である。
もちろん、慣れれば使い勝手の良いデバイスだという事は良く分かるのだが、個人的にはこのRazer Nostromoについている十字キーがアナログスティックだったら良かったのに…と思わざるを得ない。つまり、ゲームコントローラーの操作をそのまま割当て、操作出来ればWASD移動でない操作が得られるのである。
ゲームコントローラーでは左右の手が均一に操作できるスタイルだが、このRazer Nostromoを使用すると左手の使用頻度が格段に多くなる。その操作の変わり映えにプレイヤー側がどれたけ付いていけるか? 多分、そこに「使える」「使えない」の差ができるのだろうと思う。
さて…とりあえずドライバを入れて使える状態にでもしてみるか。
まずはそこからである。
私の場合、親指で操作するスティックにWASDを割り当てている為、感覚的にはPSコントローラーの左スティックとほぼ同じです。
※ただし、最新版ドライバだと、斜め移動をした瞬間、キャラの移動が止まってしまう状態になります。コレを解消するには公式では既にDL出来なくなっているVer1.03が必要です。
ボタンの上2列は、ショートカットの1~0の10個を割り当て、残りにESCやZ(抜刀)等を割り当てました。
親指で押せる黒いボタンにはCTRLキーを割り当て、押しながらショートカットを押せばホットメニューバーの2番目を使える様にしています。
他にも、移動しながらだとジャンプし難いので、スペースキーを右手のマウスのサイドキーに割り当てたりと、まだまだより良い操作環境を検討中です。
何か必要な情報があったら声をかけて下さい、お渡しします。
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データを戴いて、参考にさせてもらったけれど…
この割当、ハイレベル過ぎて私には扱えないかも(´・ω・`)ショボーン
ゲームコントローラーの操作方法が秀逸すぎて、それに慣れてしまった後だと、このデバイスの出番はないかもしれない。
ただ、ゲームコントローラーだとボタンの数が足りないのも事実で…そのあたりを今後どうするかをもっと考えないといけないなー。
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