先日iPhone6およびiPhone6 Plusが発表、発売となったが、今度は新型のiPadの話に繋がっていく。
ま、お約束ですな…。
時期的に丁度良い
Appleが米国現地時間の10月21日に「iPad」新モデルの発表イベントを開催するらしい。もちろん噂の段階でAppleから何か打信があったわけではない話だが、米国のインターネット新聞「Daily Dot」が関係者から得た情報として報じている。
昨年の例でいうと、ちょうど2013年の10月22日に「iPad Air」(要するに第5世代iPad)と、Retinaディスプレイを採用した「iPad mini with Retina display」(第2世代iPad mini)を発表し、その翌月には発売している。
つまり、時期的にはちょうど一年にあたり、製品発売サイクルとしては適した時期と言えるワケだ。
今度は3モデル展開?
従来、iPadは9.7インチ、iPad miniは7.9インチという液晶サイズを採用している。iPad Airは、iPadと同じ液晶サイズを使用しつつ、横方向のベゼルを狭くしたモデルで、今後のiPadのスタンダードになる形と目される。
しかし、いろいろな噂の中には、12.9インチのiPadを準備中だという話も出ている。
この12インチ超のiPadは、MicrosoftのSurface Pro3を意識したモデルだ。
Surface Pro3は、3:2という縦横比の高解像度Windows8モデルだが、ちょうどA4サイズの液晶という事で、紙の使い勝手に近いものであり、ビジネス用途として評判が高い。
もともとSurfaceシリーズは対iPadを意識して作られたが、iPadサイズのWindowsでは使い勝手が今一つだったこともあって、Microsoftはその路線ではなく全く新たな路線で攻めた。それが12インチ液晶&3:2という画面比率を持ったSurface Pro3だった。
私はMicrosoftのこの方向転換は正しいと思う。人が長年使い慣れたA4と同じサイズにした事は、紙の代わりとして使うには最適だし、収まりもいい。
となれば、当然iPadもそちらの路線を意識するワケで、今度はAppleがMicrosoftを追いかける位置になったというだけの事である。
もちろん、この噂が本当であれば、上記のような展開になるのだが、今の所誰も正しい所を知らない。
可能性として3モデル体制になる事を否定できない、というだけの話である。
中身はiPhone6?
液晶サイズが大きくなる事で、確実に解像度は高いものになるだろう事は予測できるiPadシリーズだが、iPhone6もRetina HD Display(Retina Display HD)となったワケで、iPadも全体的に解像度が上がる可能性もある。実際はどうなのかは分からないが、大きなパネルでの高解像度パネルは単価も高いため、可能性としては高解像度化がない事もあり得る。噂もあまり出ていない事から、今の段階では全くわからない。
ただ、予測として今回は据置解像度ではないか? と私は予測する。
そして気になる中身だが、今回はiPhone6と同じコアを搭載するのではないかと考えられる。
去年のiPad AirもiPhone5Sと同じ「A7」コアを搭載していた。
その前のRetinaディスプレイ搭載のiPadは、画面の高解像度化の為にGPUユニットを2コアから4コアに強化したXシリーズ(A5XやA6X)が搭載されていたが、そうしたXシリーズは第3世代と第4世代のiPadのみで、昨年の第5世代iPadでは同世代のiPhoneと同じコアを搭載した。
この理由はよくわからないが、コアの性能がそこまで追いついた、という事だろう。A7からは64bit化した事もあって、全ての面で処理が有利になった事もあるのかもしれない。
先日発表・発売となったiPhone6は、A8コアを搭載しているがこちらも当然64bitコアで、処理能力としてはA7に対して25%上昇したと言われている。
そう考えれば、搭載してくるであろうコアは同じA8である可能性は高い。
また、噂では指紋認証センサーであるTouch IDを搭載し、カメラも800万画素にアップグレードされると言われている。
これらの機能アップを考えても、iPhone6と同じコアで同等の処理は可能だろうと思われる。
それでも噂は噂
いろいろな憶測が飛び交っているが、噂は噂であって真実ではない。
これだけ噂が飛び交うという事は、それだけ注目されているという事であり、Appleのブランドは未だ健在といったところである。
ただ、iPadはiPhoneやMacと異なり、徐々にだがシェアを他社製品に奪われ始めている。
前述のMicrosoftのSurface Pro3の登場を初めとしたWindowsタブレットの薄型化・省電力化によって、ビジネスで使用する場合のWindowsの利点によって、iPadの立ち位置が苦しいものになりつつあると言えそうだ。
もちろんAndroid勢の侵攻もある。タブレット市場ではiPadは必ずしも安泰ではなくなりつつある事実は否定できない。
だからこそ、Appleはここでテコ入れしたいという実情もあるだろう。
特に米国でAppleは教育機関に対しての売り込みをしているワケで、iPadがA4ジャストサイズならもっと有利に使える事をアピールするかもしれない。
これにしても予想でしかなく、事実とはもちろん異なるが、あらゆる予想をしても新型iPadは可能性を否定できないぐらい幅広い対応を見せる事のできるデバイスである。
結果、どういう事になるかは分からないが、新型iPadは製品として注目される製品である事実は変わらない。
新型がいつ登場し、どのような可能性を秘めたものになるのか、もう少し様子を見ていくこととしよう。
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