個人的にかなり期待している。
Summit Ridgeは中間を狙って行く?
現在、AMDのZenアーキテクチャにおける、ハイエンドデスクトップ向けとして発表されているのはSummit Ridgeと呼ばれる製品群だが、そのSummit Ridgeに組み合わされるチップセットはX370と言われている。
このSummit RidgeとX370で構成されたPCは。2本のPCI-Express3.0×16スロットで、×8+×8という組合せてなく、フル帯域の×16+×16のマルチGPUに対応する、と情報が流れた。
これは、実の所IntelではLGA2011系、つまりチップセットでいうとX99シリーズでないと対応できない組合せだが、AMDのZenではSocket AM4で対応するとの事で、IntelよりAMDの方がよりコンシューマに近いレベルでフル帯域を活用できるプラットフォームを展開するつもりのようだ。
この話を聞いたとき、ちょっと詳しい人だと、チップセット側に大量のPCI-Express3.0のレーン数を持っていたとしても余り嬉しくない、という言葉が出てくるハズである。
理想は、CPUもしくはAPU側がPCI-Express3.0を32レーン以上持っている事か理想なのであり、この部分を取り違えてX370側に大量のレーン数を持つような事があったりすると、コアとしての魅力は激減してしまう事になる。
この辺り、実際のレーン数をどちらがどれだけ持っているのか? という話はまだ公開されておらず、現時点では組合せでフル帯域のCrossFireもしくはSLIが可能になる、という事だけなのだが、まぁAMD側もバカではないので、この辺りは問題なくCPU/APU側にレーン数を持たせてくるだろうとは思う。
IntelならミドルハイレンジのCPUでも実現できない仕様を、AMDではZenのSummit Ridgeで可能にしてくるというあたり、私が待ち望むスタイルでの商品展開になるのではないかと期待しているのだが、さて、実際はどうなるのだろうか。
オーバークロック
Intelのコアでも末尾がKとされるCPUは、クロック倍率フリーモデルとして発売されている。
AMDのSummit Ridgeも同じくクロック倍率フリーモデルとして投入されるが、それには対応チップセットもオーバークロックに対応するものでなけければならない。
すると、どうもX370もオーバークロックに対応するようで、その下のクラスになるB350もオーバークロックに対応することになっているようだ。
基本的にオーバークロックは昔よりずっと身近なものになったとはいえ、普通の人はあまり行う様な設定ではないと私は思っている。
だが、最近ではちょっとしたクロックアップは日常的に行われる行為となり、公式にもTurbo Boost機能として搭載してくる時代である。
だが、それでも私は思うのだが、もともとSummit Ridgeクラスの性能があれば、クロックアップを行った後の性能を気にするより、そのクロックアップした時の消費電力の方を気にするべきではないかと思うのだが、世間はそうではないようである。
どのみち、私が狙っているのはSummit Ridgeであり、それに組み合わせるチップセットとしてX370となる。
これらの価格が幾らになるのか? というのが今もっとも興味のある事である。
もしこれが、Intelのミドルハイレンジクラスの価格と同額程度であったなら、俄然Summit Ridgeの魅力は増大し、システム全体の費用がIntel構成仕様を下回るようであれば、他に選択肢はない、というぐらいのものになるのだが…。
現在、このX370の遅れによって、Summit Ridgeの普及が遅れると言われている。
時期としては来年2月ごろではないかと言われているようだが…いつものAMDを考えるとその時期すら「本当に?」となりかねない。
期待しているだけに、これ以上遅れないことを今は祈るしかない。