さて、どうしますかね?
PREMIUMグレード
ここ最近、カメラ関係に投資する事が極端になくなり、PC関係の機材ばかりに予算が集中してしまっているのだが、別にカメラという世界から離れるつもりがあるわけではない。
ただ、どうしても買いたいレンズ等の価格が半端なく高いという事、カメラ本体のトレンドが私の所有カメラより先に行ってしまっていることなどがあり、優先順位として後回しになってしまっていた。
そんな中でふと思い出したのが、手頃な価格で販売されている30mmマクロレンズをまだ買っていなかった、という事である。
製品としては「M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro」という製品になるのだが、コイツはOlympusのProレンズではなく、PREMIUMグレードに区分されるレンズである。
だから防塵防滴ではないし、マウントは金属ではあっても、レンズ本体は部分的に樹脂になっていたりするので、3万円程度で購入できる手軽なレンズである。
ただし、その写りは素晴らしいものがある、というレビューが多く、マイクロフォーサーズのシステムを持っている人にはオススメできるレンズだと私も思っている。
最大撮影倍率1.25倍
この「M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro」の最大の特徴は、最大撮影倍率が1.25倍だという事である。
実際に肉眼で見る被写体よりさらに大きく見えるという事でもあるが、そもそもマイクロフォーサーズは焦点距離が2倍になるので、当然倍率も2倍になり、35mm判換算で考えると2.5倍の最大撮影倍率になる。
これはある意味とんでもない倍率である。
しかも最短撮影距離が0.095m、つまり95mmであるため、カメラにこのレンズを付けて被写体に近づいていくと、ほぼレンズ直前まで寄る事ができる事になる。
グッと寄ってドカンと大きな画を得る。このマクロレンズはそれがいとも簡単にできてしまうのである。
しかも絞り開放からキリッと決まる解像度の高さがあり、そこから絞っていっても解像感は若干甘くなるものの、それでも破綻する事はなく、ビシッと決まって写る素性の良さを持っているレンズなので、これが3万円以下で買えるという事の方が驚きではないかと思えてしまう。
もしこれが防塵防滴だったなら…間違いなくProレンズだったんじゃないかと思ってしまう。
価格的には買いやすいが…
このようなレンズなので、小物類を撮影する人や花、昆虫類を撮影する人などは、とても便利に使えるレンズという事が言える。
また、顕微鏡で見るほどではないにしても、超拡大で撮影したい人などにも重宝するレンズではあるが、そうでなく景色などを広角で採りたいという用途には不向きとも言える。
また、このレンズの最大の特徴は被写体までギリギリに寄って撮影できるという事なので、寄る事のできない状況では本来のマクロレンズとしての用途は厳しい。
この場合、Olympusから60mmのマクロレンズが発売されているので、そちらを使えば極度に寄らずともマクロ撮影ができる。
なので、まず使用状況と用途で合致する人であれば、超オススメレンズになるが、そうでなければ別の選択肢を考える方がいいだろう。
で、私的にはどうなのか? となると、比較的使い勝手はいいかな、といったところ。
ブツ撮りが多いので、モノを大きく撮りたいという用途があるので、1本持っておくと便利、そんな感じではないかと思う。
まだ、取り付けるカメラに関しても、E-M1でなくても、E-PM2に取り付けて使うのもアリかな、と思っている。
というわけで、レンズそのものは購入を再検討していこうと思う。
E-M1Xの話
いよいよ、来年早々にE-M1Xが登場するという話が真実味を帯びてきた。
海外の話ではあるが、Olympus側は小売店に価格が3,000ドル程度になるという話をしているようだが、小売店側はもう少し安い価格設定を求めているようである。
ここから推測できるのは、小売店側からするとE-M1Xの持つ独創性や性能に対し3,000ドルという価格が妥当ではない、と考えている節があり、少々不安を覚える価格設定なのではないかと予想できる。
Olympus側からすると、高めの設定で発売し徐々に価格を下げていくという推移下落を考えているのではないかと思うが、標準設定価格としてソニーのα7IIIの価格と余り変わらない状態なので、ユーザーサイドとしてはE-M1Xを選択する意味が相当に薄れる可能性がある。小売店としてはユーザーに対してどのように薦めていけば良いのかを模索しなければならないわけで、価格に対しての性能や魅力といった部分に不足があると売りにくいというのが本音ではないかと思う。
3,000ドルとなれば当然ながら私は手が出ない価格帯なので、このフラッグシップは別世界の話になってしまうのだが、そうなるとやはり私としてはE-M1 mk3の存在が気になるわけで、せめて富士フィルムのX-T3に対抗できる機種として新たな三代目が登場して欲しいところである。
ただ、ここのところOlympusは新しいカメラを全くといっていいほど投入していないので、今までの順番を正していけば次に控えているのはE-M5 mk3という事になる。
E-M5系も価格的には随分と高価格帯へとシフトしているため、次第にE-M1系との差が不明瞭になりつつあるのが現実で、どこかで製品群の整理が行われても不思議ではない。そうなったとき、ではE-M1Xの次に発売される機種は何になるのか? という事が気になってくるワケだが、再整理前であればやはり順当にE-M5 mk3という事になるだろうか。
それとも、フラッグシップとしてE-M1Xを発売するとした背景としてE-M1系はmk3ではなくXが引き継ぐ…とした場合、これがまず製品群の再整理の最初となり、E-M1 mk3は今後登場しない、という選択肢も考えられる。
そうなった場合、E-M5系と今までのE-M1系の融合が図られる可能性があるが…果たして今後どうなっていくのか、ちょっと気になる所ではある。
グローバルシャッター
E-M1Xはその価格設定からグローバルシャッターが採用されるのではないか? という噂が出ていた。
Olympusはラインブロック毎に露光するローリングシャッターを従来採用しているが、このローリングシャッターは安価に製造できる反面、ラインブロック毎にタイミングが若干ズレるという弱点があった。
静止画を撮る分にはローリングシャッターでも何ら問題はないのだが、動体を撮ろうとすれば、ローリングシャッターのタイミングズレは深刻な問題になる。
そこで全面を同時タイミングで露光するグローバルシャッターを採用すれば、動体に対しては圧倒的に強いセンサーとなる。
なのでE-M1Xにはこのグローバルシャッターが採用されるのではないかという噂が出ていたのだが、どうもE-M1Xにはグローバルシャッターは採用されないような感じである。
E-M1Xの価格が価格なだけに、グローバルシャッターは搭載してくるだろうと思っていたのだが、現在グローバルシャッターは開発中との事で今回は搭載されないという。
だとしたら…3,000ドルの魅力はどこに見出す事になるのだろうか?
まだまだ謎の多い機種と言えよう。
新たな3本のレンズ
どうもE-M1Xの発表と共に2本の望遠ズームと1本の広角ズームレンズ、スピードライト、双眼鏡といったアイテムの発表もあるようである。
特に気になるのは3本の新レンズで、2本の望遠レンズというのがどのレンジに入るモノなのかが気になるところ。
1本は既発売の40-150mm F2.8の後継機で今回のリニューアルでIS付きではないか? という予測もされているようだが、まだ正式な話ではないのでよくわかっていない。
ただ、40-150mm F2.8は設計が結構古くなっているのも事実で、今のE-M1 mk2で利用可能な本体とレンズ連動の手ブレ補正機能が既発売品では利用できない事から、本体連動手ブレ機能搭載として登場するのではないかという期待は大きい。
また、既発売品の1.4倍のテレコンに対し、2倍のテレコンの発売を望む声も多い。
マイクロフォーサーズは元々センサーサイズの関係から35mm判換算で焦点距離が2倍になる特性があるが、2倍テレコンを入れる事で4倍の焦点距離が稼げる。だから35mm判で100mmの焦点距離が2倍テレコンを入れる事で最大400mmの焦点距離にできるわけで、テレコンの存在意義はとても大きい。
しかももともとのレンズがF2.8などの明るいズームレンズなら、明るさをあまり気にしないで使用する事もできるので、2倍テレコンの発売を望む人が多いのもうなずける話である。
どちらにしても、最近話のなかった新レンズなので、人によってはE-M1Xよりも注目される情報ではないかと思う。
何はともあれ、今まであまり動きのなかったOlympusに、途端に動きが出てきた事は喜ばしいところである。