今度はハーモナイザーではなくアンプ。
真空管アンプ付き
このBlogでは記事にしなかったのだが、2018年4月に音楽の友社が発売したstereo誌は、なんと真空管を搭載したLUXMAN製「真空管ハーモナイザー・キット」が付録だった。
この雑誌はあっという間に予約が締め切られ、その後も追加発売されなかった事で、情報を知らなかった人たちからすると、悔やんでも悔やみきれないアイテムとなった。
ハーモナイザーとは、増幅機能を持たないアンプみたいなもので、入力された音楽ソースに味付けをするための装置、と考えて貰っていいかもしれない。
要するに、デジタル音楽に真空管の音色を味付けする装置…そんなところだろうか。
真空管を通した音というのは、どこかしら温かみのある音であり、とても柔らかい音になる。もちろん、その回路の作り方で味付けが変わるので、真空管を通したものが全て同じ音色になるわけではないのだが、デジタル音楽が当たり前の現代においては、珍しいアイテムでもあり、欲しいという人が沢山いても不思議ではない。
そんなある意味希少なアイテムを付録にした音楽の友社が、12月19日に発売するstereo誌に、同じLUXMAN製の真空管アンプ「LXV-OT7」を付録にする。価格は15,000円とかなり高いが、真空管、基板、シャーシ、ネジ、ツマミ、ワッシャー、ACアダプターと必要なものを全て揃えているので、ある意味15,000円で真空管アンプが買えると思えば安い買い物かも知れない。
LXV-OT7
今回付録となるLXV-OT7は、LUXMANが設計したもので、入力はアナログ音声(RCA)を2系統設けている。これをスイッチで切り替えられるようになっていて、アンプ出力としては5W×2ch(4Ω)、スピーカー出力は1系統となっている。
組立てキットなので、いろいろと改造が比較的簡単にできるわけだが、本体である誌面には、キットの製作方法が書かれているだけでなく、真空管やコンデンサの交換、シャーシのドレスアップなどが紹介されている。
おそらく真空管を交換するだけでも、音色が大幅に変わる事が想像できるし、容量の大きなコンデンサに交換する事でも、音色は変わると思われる。
最近の音楽はどんどんとハイレゾ化が進み、より良い音になってきている事は間違いないが、根底の部分でデジタル音楽の縛りはより強いものになったと言える。
これは高級オーディオなどを趣味に持つ人などの話ではあるが、デジタル音楽は堅い、というイメージがどうしてもあるとの事であった。この「堅い」という意味がどういう意味なのかは人の感性の判断なので説明がとても難しいのだが、デジタル世代の人が真空管を通す音を聞く事で新しい世界が見えてくるかも知れない。
今回のLUXMANの真空管アンプ「LXV-OT7」を15,000円で購入できるというのは、ある意味とてもお買い得な話だと思う。
真空管アンプが欲しい、という人は早急に購入の手続きをした方がよいだろう。
またすぐになくなってしまう可能性があるのだから。