全コア5GHz動作の8コア/16スレッドCPUがようやく登場。
期間限定のCPU
Intelが10月28日(現地時間)に、第9世代Coffee Lakeプロセッサになる「Core i9-9900KS」を10月30日より発売すると発表した。
価格は513ドルで、1ドル110円換算で56,430円(税別)となるが、おそらくそれよりは高い金額が設定されるだろう。なお、この販売は期間限定になるという事である。
Core i9-9900KSは、今年の5月に年内発売予定としていたもの。通常「年内発売」となるときは大体「年末」を連想するが、それよりは早い発売になった事になる。
Core i7-8086Kと同じように特別版という位置付けで展開されるもので、中身はCore i9-9900Kをベースとしており、当然だが製造プロセスは14nmになる。
ベースクロック4GHz、ターボブーストクロック5GHzと、通常の9900Kよりも高いクロックが設定されているので、おそらくは選別品だろうと思われる。
ただ、9900Kと決定的に違うのは、そのTDP(Thermal Design Power)で、9900Kは95Wのところ、127Wが設定されている。
vs Ryzen9 3950X
だが、このはCore i9-9900KSは登場してまもなく、最大のライバルであるAMDのRyzen9 3950Xと戦う運命を背負わされている。
方や8コア/16スレッド、方や16コア/32スレッドなので、勝負にならないと言われるかも知れないが、Intelはゲーミング向けCPUとしては最高の性能を発揮すると言っている。
ゲーム向けやマルチメディア向けでは、確かにIntelコアの方が有利に働く部分があるのは事実だが、Zen2コアになったRyzenは以前のRyzenと異なり、かなりIPCが高くなったことから、その性能差は僅かと言える。
動作クロックは確かにCore i9-9900KSの方が上ではあるが、Ryzen9 3950Xも動作クロックは低いわけではないので、総合力ではやはり多コアであるRyzen9 3950Xが有利なのではないかと考えられる。
もっとも、ゲーミング性能なので、シングルスレッド性能が極端に要求されるようなタイトルであれば、Core i9-9900KSが依然として有利かもしれない。こればかりはベンチマークを採ってみないと分からない。
ここ最近、IntelのCPUに良いイメージがあまりないのは私だけだろうか?
どうもAMDのRyzenの方が華々しく感じるのだが…。