Raspberry Pi 4 Model BはもうPCと違うのか?
日本でも発売開始
アールエスコンポーネンツから「Raspberry Pi 4 Model B」の技適対応版が11月25日に発売された。メモリ容量は4GBで直販価格は5,997円になる。
Raspberry Pi 4 Model Bは、今年の6月にRaspberry Pi財団が販売を開始したものだが、前モデルであるRaspberry Pi 3 Model Bからスペックが大幅に向上した。
その性能はエントリークラスのWindows PC並とも言われており、今までRaspberry Pi系よりも高性能と謳っていた他社製シングルボードコンピュータと並べても引けを取らない製品へと変貌した。
スペックとしては、Arm Cortex-A72アーキテクチャのBroadcom BCM2711(4コア、1.5GHz)で、4K/60pのH.265デコードをサポートしている。またメモリはLPDDR4 SDRAM 4GBを搭載し、インターフェースとしてmicroSDカードスロット、40ピンのGPIOヘッダー、ギガビットEthernet、IEEE 802.11ac無線LAN、Bluetooth 5.0、USB3.0x2、USB2.0x2、microHDMIx2、DSI、CSI。3.5mm4ピンオーディオ、コンポジットビデオポートを搭載する。
こうして見ると、必要最小限のものが一枚のボードに収まっていることがよく分かるのだが、価格的に6,000円しない製品が4コア1.5GHzでしかもメモリも4GB搭載しているという事を考えると、なんとも驚異的な製品ではないかと思える。
こいつでWindowsは動くのか?
で、私的に、もしこのRaspberry Pi 4 Model BでWindowsが動作するようであれば、格安PCの世界は大きく変わってしまうのではないかと思えて仕方が無い。
Microsoftは、ARMで動作するWindowsを準備していて、現在いろいろなテストが実施されている。おそらくそう遠くない内に登場する事になるが、MicrosoftのSurfaceブランドのPCにもARMコアの製品があるので、使える様になるのはほぼ間違いない。
その時、もしメインメモリが4GBまでで動作できるようであれば、Raspberry Pi 4 Model Bは低価格PCの中心に位置するコンピュータになるだろう事は想像に難くない。
まぁ、Windowsに拘らなければ、現時点でもLinuxで動作させられるため、PCとして使用する事は可能なのだが、より汎用性を求めたとしても、それも時間の問題という話である。
IntelやAMDが比較的高級路線のハイパワーPCに注力している理由は、x86でのCPUは、価格的にARMに押しやられていくかも知れないという予測の元の動きなのかもしれない。