宅配ゲーム?
小島秀夫ゲーム
小島秀夫という人がいる。
ゲーム監督が主な職業だが、一部の人たちからは「神」の如くあがめられていて、小島秀夫がコナミから去った際、コナミを見限って小島プロダクションの今後の活動に期待した人が多数出たという話もある。
私が始めて小島秀夫作品に出会ったのはスナッチャーというタイトルだった。
サイボーグが人々の中に紛れ込み、次々と対象者に成り代わって行くという、殺人事件を調査、解決するのが目的というアドベンチャーゲームだった。
次に監督の作品に触れたのは「ポリスノーツ」だった。SFハードボイルドアドベンチャーで、スナッチャーのような映画的演出を昇華させた作品だった。
この二作はどれもストーリーがとても面白く、当時から小島秀夫作品には注目していたのだが、「メタルギアソリッド」が発売された事で、おそらく世界的に小島秀夫ファンが増えたように思う。
その後、私にとって小島作品はほぼメタルギアソリッドを中心としたものになったが、2015年、小島秀夫率いる小島プロダクションが消滅、同年監督はコナミを去っていく事となった。
コナミのこの決断を私は今でも理解できないでいる。内部で何があったのかは定かではないが、コナミにとって不利益を与える人ではないはずと今でも思っており、私の中では実に不条理な幕引きではないかと感じている。
その後、小島秀夫氏は独立、コジマプロダクションを設立し、2016年6月に「DEATH STRANDING」という作品を発表、つい先日発売された。
DEATH STRANDING
デス・ストランディングという現象によって、繋がりが分断され崩壊した世界で、アメリカを再建するために未来を運ぶ任務に赴くという作品。
言葉で説明しても、何が何だかわからない世界観だが、分断された世界で孤立してしまった人々を救う為に伝説の配達人「サム・ポーター・ブリッジズ」が引き裂かれた世界を繋ぎ、アメリカを復活させるのが目的となる。
私も未プレイなので詳しくはしらないのだが、配達人なので、いろいろな人々の依頼を受けて荷物を配達し、それを運ぶために必要な道路などを使って、分断された世界を繋いでいくらしい。オープンワールドなので、広大なフィールドが用意されているのだが、ここでカイラル通信という通信で世界を視ると、世界中のプレイヤーが辿ってきた足跡やメッセージが残されている事に気付く。ダークソウルなどの地面にコメントが記載されたり、プレイヤーの死に際が見えたりするような感じと似ているかもしれない。
また、シェアボックスというアイテムボックスに物を入れると、オンラインの全ての人がその中からアイテムを貰う事ができる。このアイテム提供者に「いいね」ができる機能があるが「いいね」が沢山貰えたからと言って、何か特典があるわけではない。単純に気分的な問題だが、これがモチベーションになったりする。
なぜそんなモチベーションが必要になるかというと、とにかく操作が特殊で、すんなりいかないからだ。というのは、本作は大荷物を背負っての移動が中心になるが、この際、L・Rボタンで主人公の重心バランスをとってやる必要があるのだ。だから、移動するという事が単純な行動でないのである。
とにかく異質。このゲームを体験した人は、最初に異質である事を十分感じることになるだろう。
BT
本作「DEATH STRANDING」の中で、個人的にもっとも恐怖を感じるのが「BT」という存在である。
BTは目に見えない謎の怪物なのだが、BTも主人公の事は見えておらず、音や気配でこちらを察知し、襲ってくる。
コチラ側としては、センサーの反応でBTの位置や距離を感知する事ができるのだが、息を止めるなどのアクションを使って極力見つからないように進んで行く必要がある。
BTに発見されてしまうと、地面が一面真っ黒なタールのようなものに包まれて、思うように動けなくなる。そのままBTに捕まってしまうと「キャッチャー」と呼ばれる巨大な敵の元に連れて行かれてしまうので、キャッチャーを武器で撃退するか、一定距離まで逃げ延びればこの状況から抜け出せる。何とも…ホラー的というかなんというか。
クセのある一作
まぁ、ありきたりな話ではあるのだが、本作「DEATH STRANDING」は、かなり人を選ぶタイトルだと思う。
前述したように、まず動くところから自由度がない。オープンワールドなので、行動は自由なのだが、活動に不自由があり、それを乗り越えた先に見えない敵がいて、その中で配達人としていろんなミッションを受け、世界をつなぎ止めていく。
部分的オンラインという他プレイヤーとの繋がりではあるが、それによって移動用の道路などを他プレイヤーが作っていると、自分の世界にも反映されたりと、共有できる情報が多数ある。
そういう意味では、過疎化した時にはかなりクリアまでしんどい作品になってしまう。プレイするなら旬なウチにプレイした方が良い作品でもある。
ただ、小島秀夫らしさだけは満載なタイトルだと思う。
一度プレイできるチャンスがあるようなら、試しにやってみる事をお薦めする。
その上で、自分に合っているかを確認した方がいいだろう。
というわけで、私は興味はあるものの、今はまだ手付かずの状態である。
というのも、FF14があり、十三機兵防衛圏が控えているので、今はコンテンツ過多状態。
なので、何かが一段落したら考えたいところ。
過疎化しなきゃいいけどなぁ…。
キーボード上に家をさがせ!
とかあったなぁ、スナッチャー。
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キーボードのHomeキーを押すヤツねw
小島監督のゲームは単純にゲーム内情報だけでなく、パッケージに書かれた情報とかも利用したりして、面白い仕掛けが多いな、という印象。
コジマプロダクションには更なる面白いタイトルを期待したいね。
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