五等分の花嫁を見た勢いで、過去のビデオを見まくる事にした。
Stand Alone Complex
五等分の花嫁のマンガとアニメを併走して見始め、大方見てしまったので、他の作品にも手を広げようと、今いろいろな作品を見始めている。
SPY FAMILY、パリピ孔明なども見ているのだが、これらは現在進行形のものなので、一気見するにはまだコンテンツとして小さいので、過去作に対象を広げた。
まだ見ていない作品も多い中で、手当たり次第どの作品でも良いので見てみよう、と最初は考えるのだが、多くの作品で続けてみてみようと思える事が余りない事に気づく。
これは面白くない、という事ではなく、自分に合わない、という事だと思う。
なので、続けてハマり込んで観るという作品になかなか出会えない中で、ふと目にしたのが2002年10月に放送された、攻殻機動隊Stand Alone Complexだった。
もう20年も前の作品なんだな、と今改めて思うとスゴイ作品だと感じると共に、懐かしいと思いながら見始めると、中々にして止まらない作品で、自分の趣味嗜好にあっているのだろうなと感じた。
というわけで、再び攻殻機動隊Stand Alone Complexを今、少しずつ見返している。
並列化する情報と個人
攻殻機動隊の世界では、脳を電脳化し、ネットワークに人の意思を接続する事ができる時代を描いているのだが、その物語中の時代年数は2030年など、もう現実の世界では10年先の話という背景になっている。
流石にあと10年で現実の世界が電脳社会になるとは思えないので、実際にはあり得ない世界の話になるわけだが、この攻殻機動隊という作品を平成生まれの人にもぜひ観てもらいたい、と思ってしまう程に、この作品の世界観、設定、構成などは絶品だと思っている。
たしかに設定など、メカやネットワーク、電子的な情報など専門分野でないとよく分からないような情報も多いのだが、そうした難しい設定の先に、この作品の奥の深さがあり、情報を共有する社会の中での個人の在り方、という実に今の社会でいうところの、SNSで繋がる人達とその中にいる個人の問題を物語という、同じような状況を核として捉えている辺り、本当に2002年の作品なのか? と今現在の社会問題が予見されているのではないかとさえ思えるところに、この作品の本当の意味での凄さを感じずにはいられない。
もっとも、攻殻機動隊はもっと違うところにも物語の核となる部分があり、AIの中からゴースト(人のみがもつ意思)が生まれるのか、等の部分に焦点を当てているところもあり、複数の人々が繋がる電脳(ネットワーク)の海の中から、意識が発現する可能性を追求するという側面もある。
難しい事をテーマにしているのは事実だが、一度観て欲しい。
おそらく、Stand Alone Complexだけでなく、その続編となるS.A.C. 2nd GIGも観たくなる事、間違いなしである。
最近の攻殻機動隊
私も観ていないので何とも言えないのだが、最近でも攻殻機動隊はアニメ化されて継続している。
そういう意味では、この手の作品のテイストは今の時代にも残されているという事になるとは思うが、そもそも攻殻機動隊は原作のマンガ、押井監督の「GHOST IN THE SHELL」、神山監督の「Stand Alone Complexシリーズ」と派生していき、その後「ARISE」と続き、現在はNetflixで「SAC_2045」へと続いている。
私は結局「ARISE」と「SAC_2045」は未視聴なワケだが、ベースとなる設定などは分かっているので、これらの作品の良し悪しはそのストーリーと話の落とし所で決まると思っている。ま、多分ハズレという事はないとは思う。
最近のシリーズも観てみたいと思ってはいるが、そういう時に限って私が契約しているサービスでは配信していなかったりもするので、視聴するにはいろいろ考える必要がある。ま、方々に協力を仰ぐとするか。
現在、Stand Alone Complexを一通り見終え、S.A.C. 2nd GIGを見始めている。
こちらもとても面白い作品ではあるが、より難解な内容の作品が増えていて、より考えさせられるものが多いのが特徴である。
こうして過去に観た事のある作品を振り返って観てみたが、結構忘れている事も多く、改めて観てみると結構新鮮な内容に思えてくる。しかも、作画に関してもよくできていた事もあって、古さは多少感じるものも、実に面白く観る事ができたし、今も観ている。
旧作の中にも、再評価すべきタイトルがある、という事を改めて感じている。観た事のない人は、ぜひ一度観てもらいたい。