今日はちょっと真面目な話。
どうなる、日本?
政府から、コロナウィルスによる緊急事態宣言が5月末まで延長される発表があった。
この発表の結果そのものについては、大凡の人が想像していた通りなのじゃないかと思う。そう、あくまで「結果」という側面についてのみ、予想通りだった、という事である。
では何が予想通りでなかったのか?
それは今までの対応に対する説明と、今後の動向についてではないかと思う。
政府からの説明で、今までどのように対応してきたか、という説明があったが、どれもこれも実に中途半端、他人事のような説明ばかりで、政府として政治家がやるべき仕事をしているような話になっていなかった事に、強い憤りを感じている人も多いのではないかと思う。
国民が政治家に望んでいる事は、決める事であって、有識者の判断を忖度させる事ではない。有識者のコメントが、どうにも政治よりのコメントになっている事に、私は強い不信感を感じているし、おそらく同じように感じている人も多いのではないかと思う。
日本は、その法規制から国民に対して強制力を持った対応を行うのは最後の手段としている。これは、第二次世界大戦時の軍部に乗っ取られた政府が行った愚行を抑制する為、戦後は国として最大限国民に寄り添う憲法を定め、政府はその憲法下で行政を行わなければならない事になった為である。
今回のコロナウィルス問題に対して、これ自体を問題視する人も多いのだが、日本が自制のできる国民に対して自由を保障する国である以上、今の状況では超法規的強制力を持った政策は受入れられないだろう。
だが、だからこそ、政治家はその時に最善と思われる決断を迫られる。その為に血税が報酬として支払われているのである。
しかし、今回の政府発表では、血税が報酬として支払われるに値しない報告しか出てきていない。
そして、その政府が行っている事に対して反意を唱える野党もその仕事をしていない。特にどこぞの議員などは、文句しか言わず、代替案をコメントした事がない。ホントにそれで政治家なのか? と言いたくなるほどである。
このような政府が運営している日本という国、ホントにこれからどうなるんだ? と、些か疑問に思えてきた。
我慢ができなくなった国民
今、経済活動が抑制され、国民の活動が自粛を必要としている状況で、一番の被害者はサービス業ではないかと思う。そのサービス業の中でも、生活必需品を扱う業態は過酷な労働がついて回っているという問題はあるものの、まだ資金運営には問題はでていないかもしれないが、そうでないサービス業はまさに死活問題になっている。
もし、このコロナウィルスの自粛問題が終息した時、本来なら存在していたサービス業店舗がなくなっていた、なんて事が全国のあちこちで起きる事になるだろう。
それを防ぐ為に政府(地方自治体)がやるべき事が支援であって、これを出し渋る時点で、政府(地方自治体)は機能していないと言える。
生き残る為。その為に今までと違う活動を行う企業や商店もある。生き残る為の知恵と言葉で言ってしまえば一言だが、実際にはそんな生やさしい話ではない。
そして、肝心の医療従事者は、過酷な労働条件の中、苦しむ人を救うために体力と精神の限界と戦っている。この医療従事者の苦労を考えたら、娯楽の為に大人数のいるところでキャンプしたり、パチンコ店に行列を作ったりなどできようはずがないのに、そういう輩が後を絶たない。特にパチンコ店に並ぶ人の事に対して「ギャンブル依存症の人もいる」という擁護をしている人がいるが、依存症だから許されるとしたら、まずその依存症を何とかする方向に導く必要があるという事をまず言わねばならない事に気付いて欲しい。その上で「どうしようもない」となるのであれば、その依存症の人達を区分するしかない。区分して、許可せざるを得ない事を明確にし、ちゃんと良否をわかるカタチにしないと、大多数の人々の理解を得られない。
話は逸れたが、日本国民はいつのまにか「我慢」ができない国民になってしまっているように思う。別に3日間飲まず食わずにいろ、とかいう生命の危機に関わる我慢ではない。ただ「自宅にいろ」という、生命の危機とは無関係な我慢ができないのである。
その我慢できない人達に子供がいたとして、おそらくほとんどの大人は、その子供に「何事も我慢が大切」と教えてきたのではないかと思う。
では、自分が我慢できずに「密集地」に出かける時には、子供に何と説明するのだろうか?
たかだか外出できないだけの事。通信インフラや物流は国としても止めないとしているわけで、ネットでいろんな勉強もできれば、本をデリバリーする事もできるわけで、大人しく家で勉強していろよ、と思ったりもする。生活を支える通信・物流に関わるインフラ従事者には、ホントに感謝である。
いや、最終的には別に勉強しなくてもいいさ。ネット使って遊んでいてもいいさ。密集地に行って感染騒ぎを起こさないだけマシであり、その方が無害である。
給付金10万円
これら、子供に何と説明するのかと疑問に思う大人の比率は、もちろんそんなに多いというわけではない。全国民で考えれば数%~10数%程度だろうと思う。
だが、その少ない可能性が、コロナ終息を遅らせている事実がある。正直、そんな我慢できない人は、給付金10万円を受取る資格などないのではないかとすら思う。
ただ、日本は法治国家なので、政府が発令した政令、国会が承認した法律は、日本国民全てに適用されなければならない。
それが法治国家としての最低限の機能であり、そこが崩れてしまうと国家の基本が崩れてしまう。
なので、法によって定められた全ての人に、今回の給付金は配付される。
だが、この給付金の配付にしても、政府の対応は実に稚拙だとしか言いようがない。
一応、各市町村から郵送にて手続き申請書が届くとされているが、一部ではネットで申し込みができるというような情報も出ている。この辺りの情報統制がまるでできていない。
国家として給付するならば、国家があるべき正しい情報を発信せねばならないが、もしそれを各市町村に委ねているのなら、各市町村に対して正確な情報を速やかに、該当する各市町村の国民に周知するよう、指導すべきだと思う。
ある場所では申し込みが始まっているが、ウチらはいつからだ? なんて国民が多いのではないだろうか?
地方自治体は、情報を各地方自治体のホームページに載せたからそれで完了と思っている節がある。しかしネットと無縁の人たちがいる、という事を視野に入れねばならない事を忘れている。
事実、ウチの周辺では「どうなってるの?」という声がある。
未曾有の混乱の中だから、対応が遅れているのも解らなくはないが、責任とるべき人が責任を果たしていない事が、末端にまで影響を与えているという自覚があるのだろうか?
人は、言うほど自分で判断して行動はできない。それが縦割り行政の現実だという事を、責任有るべき人が分かっていない。ある意味、こちらの方が国家的危機である。
逆に、こういう時にこそ、率先して対応できる人材を必要とすべきなのだが、こういう人材は、通常業務では疎まれやすいのが公僕の世界なので、そういう人がいなくなるのも当然かもしれない。
今一度振り返る
今回の非常事態宣言の延長に踏み切った政府は、各地方自治体に対し強いリーダーシップを持って対応を指示し、必要ならば財源確保の道を模索すべきである。
経済は冷え込むだろうが、落ち着けば経済は立ち上がる。その速度が速いか遅いかはわからないが、日本という国を考えればそのまま下降線を辿るという事はおそらくない。ま、私は経済のド素人なので私のこの言葉こそ無責任の極みだが、ほとんどの人は同じように思っているのではないかと思う。
経済と言えど、死に絶えてしまえば復活できない。今は瀕死でも生き残る事を考えねばならない。しかもそれは人命を最優先にして、である。
今一度、自分の活動を振り返る時ではないかと思う。
私自身、政府批判を今まであまりBlog等ではしていないのだが、流石に今回の政府発表は見ていて見苦しいものを感じた。
そんな政府の今を見て、自分を振り返る。
私はこの発言をするだけの自制をしているのか?
少なくとも、密集地には生活必需品の調達以外で出かけていない。
他にマズイ事はしていないか?
妙に、自分の活動を厳しく見ている自分がいる。
最後に。
医療従事者の方、インフラ従事者の方には、頭の下がる思いである。
私の知人にもこれらの業種に関わる人がいるが、自粛が叫ばれる中、ホントに大変だと思う。
周りを見渡して、自制の出来ない人を見かける事もあると思う。イラつく事も多々あると思う。
それでも助けてください。
私が言うのも変だが、今の日本を支えているのは、良心でもって支えるべき業務を行っている方々であり、今はお願いするしかないのが大多数の国民である。
支えられている人は、今一度、自分を振る変える必要を考えて欲しいと思う。