やはり避けて通れなかった。
狙いは第12世代コア
先日、MacBook Proの売却の話をしたが、それに合わせてWindows11ノートPCの購入をその裏で検討していた。
要するに、MacからWindowsへの切替え、という事である。
結局、仕事で使うなら会社の環境であるWindowsが最適な環境を構築できるのであって、Macでは結構な部分でストレスになる事は避けられなかった、という事である。
なので総合力ではMacBook Proの方が性能は良いという事はわかっていたが、業務最優先という考え方に立ち戻り、Windows11搭載のノートPCに切替える事にした。
本当は、MacBook Proの売却を先に済ませてから、Windows11ノートPCを購入しようと思っていたのだが、買うのであればIntel第12世代コアを使用したモバイルノートPCと決めていたので、そのスペックで購入できるメーカーなどをいろいろ探して、結果的にDellの Inspironシリーズの14インチ、モデル5420を選択した。
スペックで言えばCPUは第12世代Alder LakeのCore i7-1255U、メモリはDDR4 16GB、ストレージは512GBのものになる。
このスペックに+9,000円でストレージを1TBにする事もできたのだが、仕事で使う場合、ほとんどローカルストレージにデータは保存しないので、Windowsの更新や個人使用時に利用できるある程度の容量があれば良い、という判断から、512GBモデルにした。それにMacと違ってクリエイティブ系のテータはほぼ扱わないだろうし…。
MacBook Proよりも液晶品質や音質などはぐっと落ちると思われるが、単純にWindows11の動作だけを見ればDellのInspironの方が圧倒的に動作は軽く、10コア12スレッドの処理でWindows11を動作させるので、業務をする上ではより扱いやすいだろう、とこのスペックに決めた。
ちなみにメモリ8GBでも動作的には問題はないのだが、これを16GBにしたのには理由がある。DellのInspironでは8GBモデルはメモリモジュールを1枚しか使用しない。DDR、つまりデュアルデータレートのメモリアクセスを実現するには、メモリモジュールは2枚ないと意味が無い…という事で、16GBモデルに決めた。あとから自分で追加しても良かったのだが、メモリなどは相性とかもあるので、できれば最初から通し番号が近しいであろうメーカーのメモリを使った方が良いという判断である。
他、ストレージの容量を1TBにしていれば、今度はストレージへのアクセス速度が向上したかもしれない。SSDは基本的に大容量のものの方がアクセス速度が速いので、SSDの容量は大きければ大きいほど性能も上がると見て良い。まぁ、今回の私はそれをしなかったワケだが。
OSはPro版に
ちなみに、Dellで個人用ノートPCを購入しようとすると、OSは標準仕様でHome版が選択される。今回、私はそれをPro版に変更している。その為、納期が若干後ろに倒れ、最短で8月8日、遅ければ8月17日という状況の様である。
Home版だと即納モデルも存在するのだが、あえてPro版にしているのは、ローカルアカウント登録を可能にする為と、Windowsの機能を全て使いたいと思ったならPro版になってしまうからである。
基本的にHome版でも何ら問題はないが、OSセットアップ時にローカルアカウントでの登録が裏技を使わない限りできないのがHome版なので、Pro版にしてまずはローカルアカウントで運用を開始し、その後Microsoftアカウントに紐付けるという手法を採ろうと考えている。
ただ、このやり方はあまり他の人にはオススメできない。
理由はHome版なら即納モデルがあるので納期的にも有利だという事、あとPro版は価格が+7,000円ほどかかる為である。正直、いくらローカルアカウントで登録できるとは言え、それが増える価格分だけのメリットがあるかと言われると、結構微妙である。普通に使うなら機能的にもHome版で十分である。
相当な拘りがなければ、あえてPro版にする必要などないのだが、個人で買うとは言え、その用途は会社での業務使用を前提としているので、あえてそこに拘った結果である。
Ryzen 5000シリーズではないのは
今回、DellのInspironシリーズを購入するにあたり、CPUをAMDのRyzen 5000シリーズにするという選択肢もあった。
ちなみにRyzenを選択すると、価格的にはさらに安く購入する事ができる。
搭載するRyzen 5000シリーズは、Ryzen5とRyzen7で選択する事ができ、Ryzen5なら6コア12スレッド、Ryzen7なら8コア16スレッドのコアを搭載する事になる。
Intelと異なるのは、全て同じコアを6コアないし8コア搭載しているという事であり、従来のCPUの構成だという事である。
何故AMDモデルにしなかったのかという理由は、いくつかある。
まずシングルスレッドの性能としてはIntelコアの方が性能が良かったという事。マルチスレッドは、Ryzen7であれば16スレッドもあるので性能は上回ってくるが、そもそも1つのプログラムで16スレッドを扱うものはないので、シングルスレッドが速ければ、その方が業務的には速い動作になるのではないかと考えている。
GPUに関しては、GPGPUとして使用する上ではRyzenのVegaアーキテクチャが上回ってくる可能性はあるが、単にグラフィック処理となるとIntelのXe Graphicsが有利に働くと言われているので、Intel優勢と考えられる。あくまでも考えられるレベルだが。
また、これらの性能を支えてのバッテリー持続時間でいうと、やはり高効率コア主体で動作させられるIntel製Core i7-1255Uが有利と言える。性能が若干Ryzen7 5825Uが上回ってくるとおり、その発熱と消費電力も上回ってくるので、この結果になる事は当然といえば当然である。
あと決定打となったのは、ハードウェア動画コーデックのAV-1に対応しているかどうかという事で、Ryzen7 5825Uは対応していないが、Core i7-1255Uは対応しているというのもある。
これらの結果から、今回はIntel第12世代コア搭載のInspironの購入に踏み切った。
ま、価格優先ならRyzenを選択する、という事も悪い選択ではないと思うし、ここまで細かい事に拘らないのであれば、Ryzenを選ぶ方が幸せかもしれない。
PCのスペックを比較する際、ベンチマークソフトを使った比較がよく行われるし、それが参考になる事は間違いないが、実際に運用している時の使い勝手は必ずしもベンチマーク結果に依存しないという事は知っておいた方がよいかもしれない。
通常使用の時は、あらゆるソフトウェアを併行して走らせていたり、或いは起動ソフトを絞っていたとしても、バックグラウンドで走らせている時にはまた違った挙動が見られる時がある。この時、物理的に存在するコアが多い方が、結果的に性能が出る、という事は多く、Ryzenのコアのように物理コアとSimultaneous Multi Threadingのような論理コアでスレッド数を多数持つ場合、思ったほどの処理能力を見せない事は多々ある。
Core i7-1255Uは、2つあるPコアのみ論理コアを持つが、Eコアは論理コアを持たず物理コアのみの数で8個備えていて、基本的に動作はこのEコア中心に動作し、パワーが必要な時にPコアが動作する。この方法が瞬時に処理能力を必要としたときに好結果を招く事が多いといわれていて、第12世代コアの特徴となっている。
なので、ベンチマークで振るわなかったとしても、実用領域がベンチマークと必ずしも同じになるとは言えないので、今回の選択は自分としては間違っていないかな、と思っている。
というわけで、あとはモノが届くまで待つだけである。
届けば…またセットアップなどで忙しくはなるが、それはまた今度の話にしよう。