まぁ、今でもそんなのがないワケではないが、コイツはちょっと違う。
ウルトラワイド液晶モニタ型PC
COMPUTEX TAIPEIで、中国メーカー“Loop International”が3,840×1,440ドットの湾曲液晶パネルと一体化したPC「LP-3400」を展示した。
要するに、ウルトラワイド液晶モニタの中にPCの機能をすべて積み込んだという一体型PCなワケだが、イマドキ一体型PCなど珍しいわけではない。Macの世界ではiMacが随分と昔から発売している。
ただ、この「LP-3400」にはiMacとは異なる、一つの特徴がある。それは実にWindows的なもので、ビデオカードの載せ替えが可能なのである。
今話題のGeForce GTX 1080すらも搭載可能というから、背面のPC部分の冷却等については、それなりの通気性を確保する事が出来ている製品という事なのだろう。液晶パネルはSamsung製との事だが、詳しいスペックは解っていない。ただ解っているのは見る角度であまり色の変化がなかったとの事だから、おそらくIPS液晶ではないか? という事である。
メーカーの中国Loop Internationalは、この製品の日本販売をもくろんでいるようで、既にサードウェーブとマウスコンピュータには販売の話を持ちかけているという。
ひょっとしたら、そう遠くない内にGALLERIAブランドかG-TuneブランドでこのPCが登場するかも知れない。
気になる解像度
私が、この「LP-3400」という製品で気になるのは、PC部分のスペックとかそういう部分ではない。
タダひたすら気になるのが液晶の解像度である。
従来、34型ウルトラワイド液晶モニタの解像度は、ほぼ全ての製品が3,440×1,440ドットであった。
ところが、この「LP-3400」を紹介しているCOMPUTEX TAIPEI記事の全てが3,840×1,440ドットと紹介しているのである。
横に400ドット広いパネルという事は、従来のパネルとは異なるサイズであり、3,840ともなればそれは所謂4Kモニタの横解像度と同じという事である。
ただ、この「LP-3400」の液晶パネルは、34型だと説明している事から、もし4Kと同じ横解像度を持ったパネルなら34型4K湾曲パネルを縦幅25%切り取ったものを新たに製造した、という事になる。
正直、考えにくいスペックなのだが、本当に3,840×1,440ドットなのだろうか?
画像を見る限り、湾曲する角度は私がもつDellのU3415Wよりもちょっとキツイ感じがしないでもない。だが、縦横の比率を見る限りそんなに違いがあるようには見えないのである。
発表スペックに間違いがあって、本当は3,440×1,440ドットなのではないだろうか?
それとも本当に3,840×1,440ドットなのだろうか?
実際に製品が発売されればその謎も解けるのだが、少なくともネットで検索してみたところ、他に3,840×1,440ドットという液晶は存在していない。
つまり、現時点では3,840×1,440ドットという液晶パネルを採用しているのはこの「LP-3400」のみという事になる。
果たして、この解像度は本当に実在するのだろうか?
個人的にはそこまでするなら4Kにしろよ、と言いたい所である。