環境は整いつつある。
本命の切替機が出た?
AV関係やPCの映像まわりでも、今や4Kというのは珍しくもない状態ではあるが、未だHDRとなるとその普及はまだまだ遠いという印象がある。
しかし、半年前から比べれば対応機器も増えてきているのも事実で、単に私が本命と思っているような製品が出ていないだけの状況である。
よって、テレビやモニターでも4K&HDR対応という機器も最近では目にするようになったのだが、一つ困っていたのが切替機の存在である。
というのも、もともと4K&HDRをドライブする側の機器は結構登場していたが、表示する機器が足りないという状況なので、表示機器が発売されたとなると、その表示機器にいくつもの4K&HDR対応機器を接続したいというのは、皆考える事ではないかと思う。
しかし、そういう時に使用する切替機そのものも、4K&HDRに対応していないと、折角表示機器があるのに、信号が途中でスポイルされてしまい、4KだけれどもHDRじゃない、なんて事が起きてしまう。
つまり、切替機はそれだけ重要なアイテムという事なのだが、個人的に本命と呼べるような製品は非常に高額で、未だ手頃な製品というのが見当たらない状態だった(もちろん他にもあるにはある)。
そんな折、サンワサプライから、4入力1出力の4K&HDR対応切替機「SW-HDR41H」が登場し、しかもその価格が16,000円(税別)という程度で収まっているというニュースが入ってきた。しかも、音声としてはDolby True HDやDTS-HD Master Audioもパススルーする機能をもっていて、本格AV機器を持っている人でも扱えるというから有り難い。
切替は手動
このサンワサプライの機器は「SW-HDR41H」で、6月中旬に発売が予定されている。
特徴としては前述したスペックと合わせ、切替が手動のみとなっているところ。予約機能などに合わせて誤動作する問題を排除するため、意図的に手動切替を採用したようである。
また、HDMI入力は背面で3口、前面に1口もっていて、固定機器以外の接続にも対応しやすい形を採っている。
スマートに設置して利用する分には最適とも言える製品と思うが、前述したように、他に手頃な製品は存在する。
特に破格とも言えるのがラトックから発売された「RP-HDSW41R-4K」という製品で、コイツも4K&HDRに対応している。しかもコチラは価格が4,980円(税込)と、サンワサプライの「SW-HDR41H」と比較すると1/3以下の価格。
普通に考えればラトック製品をオススメする方が正しいように思えるが、この価格差は流石にどこか変だと私は感じている。
安定して使いたいなら、サンワサプライの「SW-HDR41H」がオススメできるだろうし、価格最優先ならラトックの「RP-HDSW41R-4K」という事になるだろうか。
どちらにしても、ようやく周辺環境が整いつつある時代になってきた。
こうなると、もっと表示機器が増えてくれないと困るところなのだが、こちらはまだ時間がかかりそうだ。HDR対応パネルがもっと現実的な価格へと進化しないと、このあたりは難しいのかも知れない。
私の単純な予想だが、来年中頃までは気長に待つ必要があるかもしれない。