社長がバーチャロン大好きだからとか…。
クラウドファンディング
タニタがゲーム事業に進出するという噂は以前にも話が出た事がある。当Blogでも記事にした。
それはタニタの社長である谷田千里氏がバーチャロンの生みの親である亙氏と「とある魔術の電脳戦機(バーチャロン)」で勝負して、それに勝利したので公式に強力して欲しいと公言したところから始まる。
谷田社長は、ゲームで楽しく遊ぶ事は健康に繋がるという、精神的には良いが体的にはどうなのか? という疑問を全く気にしないコメントをして、バーチャロンのツインスティックを製品化するプロジェクトを発動するとその際に言っていたのである。
まぁ、谷田社長の思惑はどうあれ、専用コントローラーがあまり発売されなくなったイマドキに、このツインスティックの商品化という話は結構魅力的。私自身も、そのプロジェクトは応援したいと思っていた。
そしてそのプロジェクトが遂に本格始動に入り、タニタがゲーム事業に本格参入という形となった。
ただし、本格参入といってもイキナリの事業化ではない。
最初は購入型のクラウドファンディングで始まる。
一口55,400円(税込)で7月30日いっぱいまでに合計5,000口の応募があれば、ツインスティックを支援者に販売という形となる。
つまり1個55,400円のツインスティックという事になるわけで、これを高いと考える人も多いとは思うが、このツインスティック、今までセガから発売されてきた家庭用ツインスティックとは大きく異なるらしい。
本格ツインスティック
今回開発するツインスティックは「一生モノのツインスティック」がコンセプトという事で、セガゲームスから全面協力を受けて、アーケード筐体クラスの耐久性を持たせた製品になるらしい。
専用筐体と同等の操作性と高い耐久性を持った家庭用ツインスティックなど、今まで発売された事もないし、そんなのが発売されたら価格的にも割高になる事は言う迄も無い。
またユーザーでのメンテナンスも考慮し、スティック基部の構造を強化したり配線もシンプル化したりと、いろんな工夫を盛り込むらしい。
このような完全開発を目指すとすれば、1個あたり55,400円という価格もぼったくり価格とは言えない。
興味のある人は、クラウドファンディングプラットフォーム「キャンプファイヤー」で既に始まっているので、ぜひ支援してみてはどうだろうか?
2億7,700万円を目標にしているところ、未だ2,400万円程度の資金が集まっているレベルで、残り52日で目標に届くかどうか…かなり難しい話とは思うが、気になる所である。
キャンプファイヤー
https://camp-fire.jp/projects/view/64929
他に利用する道
ただ、私自身はこのクラウドファンディングの次を考えていかないと、まずこのクラウドファンディングそのものの成功が見えてこないとも思っている。
というのは、今の所、このツインスティックは「とある魔術の電脳戦機(バーチャロン)」の専用コントローラーにしかならないからだ。
これだけの価値のあるツインスティックを世に出そうというのである。せめてこのツインスティックが他のソフトでも使えるという道を示さないと、一般人ではなかなか手が出ない。
個人的には未だXbox360でしか発売されていない「バーチャロン フォース」をPlayStation4に移植するとか、完全なバーチャロンの新作を開発するとか、次なる一手を打って欲しいと思っている。
また、バーチャロンに拘るだけでなく、2本のスティックで操作する全くの新作ゲームを開発するのでもいい。それこそ、World of Tankではないが、2本のスティックとボタンがあれば戦車系のゲームの操作は従来よりずっとやりやすくなるわけで、そういう次につながるソフトが見えてくれば、今回のツインスティックの購入の後押しにもなる。
昔、初代Xboxが発売された時、カプコンから鉄騎と言う名のソフトが出たが、あれは専用コントローラーとしてとんでもなく大きな2本のスティックと1本のシフトレバー、40個以上のボタンをもったデバイスが発売された。
この鉄騎はその後、オンライン版として鉄騎大戦、Kinectコントローラーを使用した重鉄騎へと続いていくが、このバカでかい専用コントローラーは鉄騎大戦までしか使用しなかった。
鉄騎のコントローラーはあまりにも特殊すぎて、他ソフトでは扱いきれなかった側面もあるが、ツインスティック程度のデバイスならば、もっと汎用的に使えるハズで、このコントローラーを別のソフトでも使えるという要素は、そもそものコンロトーラーを購入しようという動機にはなる。
そうした仕掛けがないと、最初で躓く事も十分あり得るワケで、タニタにはぜひゲーム事業に参入するつもりがあるのなら、このコントローラーを活用できる次のステップをぜひ考えてもらいたいものである。