PS4のコントローラーがPCで使えるというのは、結構有名な話。
デフォルトでも使えるが…
PS4が世に生まれてからすぐにも出た話だが、PS4用のコントローラーであるDualShock 4は実は普通にBluetooth接続すればPC用のコントローラーとして使用する事ができる。
但し、DualShock 4は元々PC用を想定していないから、PCでは利用できないボタンや機能がある。簡単な所でいうと、PSボタンはPlayStationシリーズでないと使いようがないボタンだからコレがそれに当たるし、DualShock 4だとコントローラーのど真ん中に居座っているトラックパッドなんかもPCでは利用する術がない。トラックパッドは単純にマウスの代わりに使える機能がある他、押し込む事でボタンの機能もあるから、結構多機能に働いてくれるボタンだけに、あっても使えないというのはもったいないというか、何というか…。
だが、これらを完全にPCで使用する事ができるソフトがあるのである。
それが「Input Mapper」なるソフトウェアである。
Input Mapper
https://inputmapper.com/
このInput Mapperは、単純にPCが認識しているDualShock 4を乗っ取ってコントロールキーを割り込ませているようなソフトと見て間違いない。
というのは、もともとPCはBluetooth接続でDualShock 4をコントローラーとして認識しているから、Input Mapper側でPCとDualShock 4を仲介させてやる必要がない。
だからこのInput Mapperは単純にPCが認識しているDualShock 4の入力情報を乗っ取って、その入力情報を加工してPCに渡しているというに過ぎないソフトである。
だが、これが出来ると出来ないとで機能的には大きく異なるのである。
インストールは簡単
このInput Mapperの使い方は非常に簡単。
まずInput Mapperをインストールし、次にDualShock 4とPCをペアリングさせる。ペアリングの後にInput Mapperを起動して、そこでDualShock 4のPSボタンを押せば準備は完了である。
PCとDualShock 4のペアリングの方法が解らない…という人はいないとは思うが、一応簡単に説明しておくと、スタートメニューの「コントロールパネル→ハードウェアとサウンド→デバイスの追加」 を開いた後、DUALSHOCK 4の「SHAREボタン」と「PSボタン」を長押しする。この長押しが所謂DualShock 4のペアリングモードである。DualShock 4がペアリングモードになると、コントローラー背面のLEDが激しく点滅するのでそれが目印になるだろう。
また「Bluetoothデバイスの追加」という方法でもペアリングさせる事はできるため、やり方は一つではないし、もしPCに標準でBluetooth機能がなく、USBドングルを付けて対応させるという人は、そのBluetoothドングルのドライバ上から認識させる場合もあるので、ケースバイケースでペアリングさせると良いだろう。
ペアリングさせてしまえば、後はInput Mapperが起動しているかどうかだけが注意点だ。起動させていないとタダのワイヤレスコントローラーというだけの事である。
ただ、どうしてもペアリングが上手くいかない、という人もいるかもしれない。特にWindows7の場合に限るが、「Intel® PROSet/Wireless Software for Bluetooth® technology for Windows 7」がインストールされていると、コイツが邪魔をしている可能性がある。いわゆるドライバの衝突というヤツだ。
まぁ…ほとんどのケースで問題はないと思う。
PS4なのにXbox 360
これでPCとDualShock 4の接続は終了したが、次にやるべき事はこのコントローラーを優先コントローラーにしてやらないといけないという事である。
まぁ、コイツ以外のコントローラーを接続していなければ自然と優先コントローラーになるハズなのだが、Windowsは不思議な事に接続していなくてもドライバレベルで別のデバイスを優先にしている事がたまにある。
コントロールパネル内にある「プリンターとデバイス」という中に恐らく繋いでもいないハズの「Xbox 360 Controller for Wireless」というデバイスが追加されているのではないかと思う。コイツがペアリングさせたDualShock 4の姿である。ライバルメーカーのコントローラーに偽装するとは…不届き者のように思うかもしれないが、これはWindowsの仕様なのでどちらかというとMicrosoftの陰謀である(爆)
この「Xbox 360 Controller for Wireless」を右クリックして「コントローラーの設定」を開き、優先デバイスとして「Controller (Xbox360 for Windows)」を選択すれば、ほぼ終了である。
“ほぼ”と書いたのには理由がある。
実は以前私のBlogでも書いたが、Windowsにおけるゲームコントローラーは標準があってないような実に不思議なデバイスだったりするワケで、OSレベルではなく、アプリケーションレベルでコントローラーデバイスの制御を行っているケースが多々ある。
そうなると、その使いたいアプリケーション内でも今やったような使いたいコントローラーを優先デバイスとして設定してやらないといけないのである。
なので…例えばFF14ならば、起動させてコンフィグに入り、コントローラーデバイスを上記に書いた「Controller (Xbox360 for Windows)」にしてやらないと、操作できないのである。
OSでも設定して、アプリケーションでも設定してやらないといけないなんて…全く便利な仕様ではないな(-_-;)
ともあれ、ここまでの事が問題なくできれば、晴れてDualShock 4をPCゲームで標準コントローラーのように使えるのである。
おっと忘れていた…
コレで準備は終了…と書いたが、まだやることがあった。
Input Mapper上で、DualShock 4の挙動を設定してやらないと、標準的なコントローラー以外の機能が使えない。これでは普通に認識させて使うのと何らかわらない事になってしまう…。
Input Mapperを起動させた直後の状態では、グレーアウトしたDualShock 4の画像が4つ表示されていると思う。
ここでPSボタンを押すと一番上のDualShock 4だけがグレーアウト状態からリアルなDualShock 4画像に切り替わる。これがInput MapperがDualShock 4を認識した状態なのだが、この状態の時のコントローラー画像横に矢印アイコンがある。
このアイコンをクリックすると、コントローラーのプロファイルを作成したり変更したりするアイコンが表示される。
特に新しいプロファイルを作る必要はないと思うが、とりあえず変更する場合は「Edit Profile」をクリックする。
すると詳細設定画面が現れる。
この画面には「Mapping」「Configuration」「Axis Tuning」「Auto Launch」「Macros」というタブがある。
「Mapping」は所謂ボタン割当で、PSボタン含めた全てのボタンを割り当てられるが…正直PSボタン以外はあまり意味はないかもしれない。というのは、前述したようにWindowsゲームではOSで設定したボタンだけではゲーム内で上手く機能しない事が多い為、結局アプリケーション内でボタン割当をするからだ。PSボタンだけはアプリケーション内での設定が出来ない為、ココで設定しても良いが、基本そのままでも問題はない。
「Configuration」はトラックパッドやLEDライトバーなどのDualShock 4にある追加機能をいろいろ設定できるメニューになる。
“Enable Trackpad”にチェックを入れるとトラックパッドが利用可能になる。スクロールやタップの速度なども調整できる。
“Enable Lightbar”のチェックを入れると、DualShock 4の背面にあるLEDライトが使用可能になる。これによって充電中、満充電、充電していない、などのケースによってLEDの光り方を変えたり色を変えたりなど調整ができるようになる。
“Idle Disconnect”は、一定時間操作していない時にDualShock 4の電源を自動で落とす機能である。コイツにチェックを入れておけば無駄な電力は消費しなくなる。
“Rumble”は振動機能で、強弱のコントロールが出来る。まぁ…あまり差はないかもしれない。
「Axis Tuning」は、所謂6軸検知機能の事で、コントローラーの傾きなどで操作する機能を指すのだが、そもそもWindowsのゲームでこの機能を使用するものがない為、今の所触る必要はない。
「Auto Launch」は…正直よく分からない(爆) ま、使わなくても問題はない。
「Macros」は…いくつかのボタンの組み合わせを登録し、自動でマクロを発動させる事ができる機能だが、これこそゲームに依存するため、使う事はまずないだろう。
つまり、ここまで長々しく書いたが、操作するのは「Configuration」内だけで良いという事である。
それ以外は、Windowsゲームのコントローラー設定で変更するのが良いのである。
無線は便利
無線デバイスは充電しなければならないという問題はあるものの、コードレスで操作ができるというメリットは実に大きく、一度その利便性を知ってしまうとその便利さから離れる事が出来なくなる、と言っても過言ではない。
ところがWindowsの標準仕様の設定で作られているコントローラーは、何故か良いコントローラーが全くと言っていいほどなく、結局ゲームコンソールのコントローラーが一番便利という事になる。
PS3のコントローラーが標準的なプロトコルで動作していれば一番良かったのだが、PS4でようやくPCで普通に使えるコントローラーとなり、そして今回のInput Mapperのようなソフトで、その機能をWindowsで使えるようになったという事は、実に喜ばしい事である。これでコントローラーに困る事がなくなるからだ。
DualShock 4は単体でまだ価格は高いという問題はあるものの、その値段に見合っただけの操作感をWindowsでも提供してくれる事は間違いない。
私からすると、スタートボタン(DualShock 4ではオプションボタン)がPS3よりもPS4が使いにくいという問題があるのだが…これは私が長年PSシリーズのコントローラーに慣れ親しんできた結果としか言い様がない。PS4だと、すぐにトラックパッドを押し込んでしまって、オプションボタンが押しづらいのである。
ただ、それ以外は実に快適に操作できる。ここらへんは流石長年ゲームコンソールを作り続けてきたSCEならではのノウハウではないかと思う。
Windowsのコントローラーで良いコントローラーがない、と言っている人は、一度無線デバイスを検討してみてはどうだろう?
DualShock 4をここまでWindowsで使いこなせる術があるのだから、迷う事はないと私は思う。
箱コンではなく、DS4そのもので認識できないのですかねぇ
XYZ軸の入力が変わってしまい、使いにくい気もするのですが・・・
でもタッチパッドが使えるようになるのはとても面白そうですよね!
(´・ω・`)そしてこの記事が小説家さんのあとがきみたいで読みやすかった。
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Input Mapper(DS4)はWindowsのドライバレベルで動作しているアプリケーションではないと思います。おそらくはプログラムが起動した時点でドライバがBluetoothデバイスとして認識されているものを乗っ取って、キーコンフィグしているに過ぎないと考えられます。ただ、そのアサインとしてPSボタンが使われていて、PSボタンを押す事で乗っ取り開始、という流れなんだと思います。
つまり…PS4コントローラーをXbox360のコントローラーとして認識しているのは、あくまでもWindowsというOSである…という可能性が高いです。やっぱりMicrosoftの陰謀ですねwww
しかし…「読みやすかった」と言われたのは初めてです。ありがとうございます。
私の文章にはムラがあるので、そう思われる記事もあれば読みにくい記事もあると思います。それがプロとの決定的な違いなんでしょうが…。
書き続けて早○○年(このBlogでは8年だけど)、まだまだ精進が足りませんな(-_-;)
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