小さくてもハイパワー。
GeForce GTX 1080搭載
ZOTACから、Core i7 6700&GeForce GTX 1080搭載の「ZBOX MAGNUS EN1080」が発表され、国内代理店であるアスクから発売された。自作キットと完成品がそれぞれあり、完成品には、Windows 10 Home 64bitプリインストール。
ZOTACの創業10周年モデルだという事だが、幅203×高さ128×奥行き225mmという実に小さな筐体のモデルとなっている。
この小さな筐体の中にGeForce GTX 1080を搭載しているわけだが、心配になるのは当然冷却で、解決の為にオリジナルの水冷ユニットを採用したようである。
搭載しているCPUは前述したようにCore i7 6700であるため、3.4GHzが常用クロックでブースト時に4GHzになるワケだが…マザーボードにCPUが直付けされているのか、それともソケットになっているのかは不明。ソケットだった場合…冷却は水冷なのでひょっとしたらCore i7 6700Kに交換できるかもしれない(メーカー補償はなくなるだろう)。
2個のアダプタ
この「ZBOX MAGNUS EN1080」だが、おそらく中身はノートPCに搭載するような部品で構成されていると考えられる。
というのも、使用しているメモリがSO-DIMMになっていて、電源まわりもACアダプターを使用する事になっているからだ。
ただ、その中にあってフルサイズ(だと思う)のGeForce GTX 1080が搭載されている関係から、ACアダプターを2個接続する必要があり、大きさのワリに重厚感を感じる仕様になっている。
他の仕様としては、フロントにUSB3.1(Type-A/C各1基)、SDカードスロット、HDMI2.0端子1個が用意され、リアにはDisplayPort1.3端子が2個、HDMI2.0端子が2個、GbitEthernet端子が2個、USB3.0が4個、装備され、IEEE802.11acとBluetooth4.2が内蔵されている。
フロントにHDMI2.0端子が搭載されているのは、VRHMDを簡単に接続できるようにする為の配慮のようだ。内部の仕様を見てみると、メモリは前述の通りSO-DIMMが2スロット(最大32GB)、M.2(PCIe×4、6Gbps SATA接続)が1基、2.5インチHDD/SDD(6Gbps SATA接続)が1基、接続できる。
完成品には、最初から8GB DDR4-2133メモリと、120GB M.2 SATA SSD、1TB HDDが装着済みとなっている。
この速度等のスペックを見る限り不満はないが、この内部ストレージ接続の数を見ると、やはりノートPCのスペックに似ているように思える。
おそらく小さな筐体に詰め込む為に、ノートPCに使用するPCBを流用した可能性は高いと思う。
価格は…それなり
この「ZBOX MAGNUS EN1080」だが、自作キットが税込282,070円、OSプリインストール版は312,000円と、GeForce GTX 1080を搭載しているだけあってそれなりの価格になる。
しかし、この価格であっても、既に売り切れとなっているショップもあるようで、それなりの需要はあるようである。
問題は、ZOTACの創業10周年記念モデルである為、販売台数が限られているのか? という事。多分、増産する事はないだろうから、今ある製品を狙うしかないだろうから、欲しい人は早めにチェックした方がよいのかもしれない。
30万円近い製品が、どれだけ売れるのかはわからないが、それでも売り切れ店があるという事は、世間は景気が良い、という事なのだろうか?
羨ましい限りである。