空の境界 第二章 殺人考察(前)

 いろいろな手違いがあり、ようやくAmazon.co.jpから届いた。
 パッケージは相変わらず第一章とロクに変わらない(統一してるからだが)もので、劇場公開時のパンフレットの縮刷版が入っていたりと限定生産品らしい作り。
 そして中の映像の美しさは、流石劇場版といったところ。
 金かかってるなぁの一言である。
 ストーリーはというと第一章より前の時代の話。
 黒桐幹也が両儀式と出会った時の話で、両儀式の殺人衝動によって振り回される話だった。
 小説読んでる人だとこのあたりはよく分かってるんだろうが、私は小説版を読んでない人であるため、意外な感じがしないでもなかった。
 両儀家の血筋という部分が明確に語られていなかったため、どうも式が言うところの殺人衝動の意味が伝わりにくくなっているような気がした。
 異能者の血がどういう副作用をもたらすのかという部分は、ちゃんと説明しないとわからないのではないかと…。
 …ひょっとして私は見当違いな視点で観てるのか?w


 月姫の七夜の血筋と同じ…と私は観ていたんだが、ひょっとして違うんだろうか?
 作中で、跡継ぎの話があったが、兄には受け継がれずに式に受け継がれたらしい事が言われていた。
 おそらくそれが異能者の血の事なんじゃないかと。
 ただ、そういう中身的な話でいうと、今回の第二章はかなり分かりづらい。
 映像は確かに綺麗なのだが、中身を理解するためにはたぶん他の知識が必要であり、おそらくそれは何度繰り返して観ても変わらないと思う。
 これでは、一部の人々(小説版を読んだ人)にのみ許される作品という事になってしまう。
 このあたり、残念でならない。
 前回の時にも書いたが、おそらくこれは第七部まで全て一貫して評価しなければならないのかもしれない。
 たぶん、一つ一つのパーツでは中身は分からないだろう。
 そういう意味では、今回の評価は適切でないと言える。
 というわけで、また来月に第三章である。
 まずはその第三章を待つことにしよう。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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2 Responses

  1. ruser より:

    元々7章構成の小説をそのまま分割して映像化しているので、一つの作品としてはやはり全章合わせて評価する必要ありそうですね。
    でも、小説読んだ人向けと言うのは違いないと思います。

  2. 武上 より:

    雰囲気はいいんだけどね。
    ただ、内容が奈須きのこ節が炸裂してるので、理解するのに時間がかかるのは仕方のないところ。
    まだ第三章までしか公開されていないので、あと2年くらいかけないとホントの評価はできないって事ですな。
    …気の長い話だw

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