SCEより新型のPS3が発売される。発売日は10月30日。
従来機種との変更点はHDD容量が40GBから80GBになったという事がメインで、その他には同梱されるコントローラがSIXAXISから振動機能を備えたDUALSHOCK 3に変更になっているという事。
詰まるところ、先日値下げしたXbox360に対抗して搭載HDD容量を増やして新製品としたパターンと思われる。
私が購入したメタルギアソリッド4限定PS3は最初からDUALSHOCK 3同梱であったため、HDDを換装した私からすると何のメリットも認められない新型という事になる。
ただ、一つだけ気になるところがある。
それは搭載したRSXチップのシュリンクである。
初代PS3である20GB搭載型と60GB搭載型に比べ、その後に発売された40GBモデルは、Cell B.E.のシュリンクが90nmから65nmになり、全体的な消費電力はかなり小さくなった。
半導体の微細プロセスが小さくなればなるほど、搭載される半導体の大きさは小さくなり、消費電力が小さくなると言うわけだが、40GBモデルはそのおかげで消費電力が下がっただけでなく発熱量も小さくなり、廃熱のためのファンが静かになったという副作用もあった。
今回の80GBにおいて、Cell B.E.がさらにシュリンクされたという事はないだろうがRSXというグラフィックスチップがシュリンクされた可能性がある。
もしシュリンクされていれば、消費電力も下がり、また発熱量も下がる事になるわけで、PS3にとってより改良された個体という事になる。
残念ながら現時点でRSXがシュリンクされているものかどうかはわからない。
しかし、40GBモデルで既にかなりの部分が改善されている事を考えると、単純にHDD容量が大きくなっただけでもお得には違いない。
最近、大きくシェアを伸ばしてきたXbox360は価格面ではかなり魅力的な製品になったが、ハードウェアの完成度はイマイチという話を良く聞く。
その分、ソフトウェアでXbox360は先行しているわけだが、PS3もソフトウェア開発において着実に前進している。
PS3はハードウェアの作りの良さでどこまでカバーできるかわからないが、プラットフォームの強みも生かしながらこれからも進化していく事になる。
今回の新製品は大変革モデルではないが、それは安定した性能を最初から持ち得ていたという言い方もできる。
この80GBモデルの登場でPS3がさらに発展する事を切に願う。