私はネットブックというものにあまり興味がなかった。
もともと性能と使い勝手を両立するかどうかという所に興味があり、ノートPCに対してそのバランスを追求しているところがあるためだ。
特に私がモバイルPCに興味があった頃は、ノートPC以外にはあまり高性能なモバイル機器が存在していなかったため、その中でも高性能だったノートPCに全ての機能を求めていた。
しかし時代は変わり、今やムービーなどはケータイでも問題のない時代になった。
多分、ネットブックというPCは求められる各機能を別デバイスに分散した結果生まれてきた新しいノートPCなのではないかと思う。
そんなネットブックに全く興味を示さなかった私が「コレ、ちょっといいかも」と思ったのが、このEeePC S101である。
何がいいかというと、このキーピッチ。
ほぼフルピッチに近い出来映えである。
性能的には他社製品とあまり変わらない。
違うのは、本体が薄いという事と、稼働時間の長さ、内蔵SSDの読込の速さをより高速化しているという所。
これらの機能に関しても、おそらくそう遠くないウチに他社製品が追いついてくるだろう機能である。
つまり、ネットブックというジャンルは、実は各個人の嗜好や使い勝手によってベストな製品が異なると思われる。
というのも、小型化と使い勝手というのは必ずしも比例しないからだ。
小さくなればその分使い勝手が悪くなり、使い勝手を求めると今度はサイズが大きくなったりする。
ノートPCというのは、常にそのバランスの中にある。
何が使いやすいかというのは、まさしく使う人によって異なり、求める機能によっても変わってくる。
私がEeePC S101がイイかもと思ったのは、そのテキストの入力性、つまりキーボードである。
おそらく、そこが訴求点じゃないだろう? と思う人もいるだろうと思う。
こんな感じでネットブックというのは従来のノートPCの延長上にありながら、方向性が微妙に違っているジャンルである。
各人、必要であれば一度触ってみてから判断するのがいいだろう。