VAIO Xが正式に発表された。
タイミングとしてはWindows 7の登場に合わせて作られた感じにも見える。
だがそのコンセプトはどうももっと前から構想されていたもののようだが、ここに来てようやくその構想を現実にできるプロセッサの登場と相まって、結果このタイミングになったのだろう。
そう考えると、このVAIO Xの登場はこの時期になるべくしてなった…そんな気がしてならない。
この薄さ、ある意味衝撃である。
しかもフルフラット。
このスタイルこそ、シャープがかつてMURAMASAシリーズに追い求めたカタチだったのではないだろうか。
VAIO Xは、それほどまでに薄く、堅く、長時間駆動である。
14mmという厚み。
昔なら部分的に「最薄部9mm」とかがあったかも知れない。
しかし、VAIO Xは全面14mmであり、フルフラット。
この厚みの中に、全てが凝縮されている。
パフォーマンスから考えれば、Atom Zシリーズと非力である事は否めない。
だが、普段持ち歩くPCの性能に、どこまでを求めるかで全てが変わる。
殆どの人は、モバイルPCにヘビーワークをさせたりはしない。
要は使い勝手の問題。
例えばファーストフード店でテキストを打ち込む。これならポメラでも問題ない。
例えば喫茶店でデータ入力の為に表計算ソフトを立ち上げる。これならスマートフォンなどでもいいかもしれない。
しかし、客先でプレゼンしなければならないとなると…ポメラやスマートフォンでは非力すぎるが、デスクトップリプレースメントPCでは大きすぎるのは間違いない。
そこでは、可搬性に富み、長時間駆動に長け、スマートに話題に切り込めるデバイスが最適なハズだ。
VAIO Xは、これらのシーン全てにおいて万能にこなす事のできる性能とスタイルを持っている。
かつて、私が待ち望んだ性能がココにある。
もし、当時の私が健在ならぱ、VAIO Xは何が何でも入手していたデバイスだろう。
数日前、私のこのBlogの記事では「私はVAIO XよりもVAIO type Pの方がマッチングしている」と言ったが、今は必ずしもそうではないかもしれないと前言を撤回しなければならないだろう。今はそう思っている。
ちなみに、VAIO Xは同じAtom Z系のコアであっても、Windows 7の動作は比較的軽いらしい。その秘密はGPUドライバにあり、Windows 7に最適化されたドライバが提供されているという事のようだ。
もちろん、それはVAIO X専用のドライバではないため、後々他デバイスの人がWindows 7を導入しても、VAIO Xと同じ構成のハードウェアならばそのドライバを手に入れることはできるそうだ。
つまり、今までのVistaやXPのような動作とは全く違う動きがAtom Z系でできるワケであり、VAIO XはWindows 7と一つになってはじめてその性能とスタイルをマッチングさせる事が出来ると言っても過言ではない。
よく出来たPCを久々に見たよう思った。
ただ、もう少し欲張りになるならば、私はこのVAIO Xにシャープの新Mebiusに搭載された光センサー液晶パッドを組み合わせた商品が欲しいところである。
VAIOシリーズの最先鋭デバイスなら、それぐらいのインパクトが欲しかった。
いや、これはもちろんただの欲張りな発言ではあるのだが。