12月9日、ノルウェー北部で上空に異常な白い光が観測された。
その異様な状況からいろいろな憶測が生まれ、ノルウェー国内では「隕石か?」「オーロラだろ?」「いやいや実はUFOだ」「もっと現実的な話で発射実験に失敗したミサイルだ」などと諸説が飛び交った。
私個人としてはUFOであって欲しい所なのだが、翌日の12月10日、ロシア国防省からロシア海軍が発射実験に失敗した弾道ミサイルである事が発表された。
なんとも現実的な話で決着がついたものである。矢追純一氏ならきっと夢ある非現実的な話で盛り上げてくれるだろうに。
発表したロシア国防省によると、白海でドミトリー・ドンスコイ級原子力戦略型潜水艦から多弾頭の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ブラバ」の発射実験を行ったが、第3段階で問題が発生し、打ち上げに失敗したのだという。
白海はノルウェー北極圏付近に位置した所だが、ロシア海軍潜水艦のミサイルの発射実験箇所になっている。一説によるとブラバの発射実験は今回が12回目で、その内7回が失敗に終わっているという。
現在のロシアは老朽化した兵器の改良が急務となっていて、ブラバはその中核と位置づけられている。しかし、その開発途中で発生する問題が改良を遅らせているようだ。
しかし、大気圏上層でミサイルがあんな動きをするのかと思うと、地上から見れば花火にも見えなくはない。
もっとも物騒な花火ではあるが、大陸間弾道ミサイルの発射失敗となると、その影響範囲は相当に広く設定しなければならないのではないだろうか? と思うのは素人の浅はかさか?
何はともあれ、YouTubeに掲載された動画でその神秘的とも言える発射事故を見てもらいたい。